子宮に沈めるのレビュー・感想・評価
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新しい演出
全ての父親に見てもらいたい
人様の家庭を覗き見ている様なカメラアングルや、幼き長女の芝居が演技とは思えない妙なリアルさを帯びていて、途中実話なのではと思い、観賞後調べ、涙が止まらなかった。
確かに悲惨な事件である事に間違いないが、劇中の母親は最後まで子供を愛していたからだ。今の日本ならば何処にでもいる普通の母親と日常的に見られる所謂ワンオペ育児家事。そしてこの母親はタガが外れた。そのきっかけが不明瞭であるからこそ、誰でも起し得る事件なのだ。
男性は家庭に入った女性が自由で伸び伸びと気楽に毎日を過ごしていると思っているかもしれないが、夜は何度寝かしつけても泣いて起こされ、一日中子供の玩具や食べ散らかしたご飯を掃除、洗濯、これが永遠続く事がはたして気楽であろうか。
生物学上完全な男女平等は無理かと思うが、男性が今以上に家庭に入る社会へと変えるため、全ての男性に、そして社会的に影響力ある政治に関わるの方々にも是非見て頂きたい映画である。
事件を淡々と映した「動画」
かえりなさい、産まれる前に
実際の事件をモデルにした映画。
母が子への興味を失っていき、やがて育児放棄をしてしまう。
胸糞悪いけど、一度は観てもらいたい映画。
若く優しい母と、乳幼児の姉弟。
3人は幸せに暮らしていたが、父との離婚、母の就職を機に生活が一変する。
母の身なりがハデになり、部屋は次第に荒れ、若い男を家に連れ込むように。
母が構ってくれなくなって寂しいのか、お姉ちゃんが家族で海に行く絵を描くシーンは胸が痛くなってしまった
ある日突然、母親は出かけたまま帰ってこなくなる。
扉や窓にはガムテープが貼られ、幼い姉弟はリビングに閉じ込められてしまう。
僅かな食料で食いつなぐも、弟は餓死。
弟の死を理解できない姉は弟のために紙粘土でバースデーケーキを作る。
姉は水道水や生米、生ごみを口にしながら、変色しウジ虫がわいた死体と同じ部屋で暮らす。
何日か経った後、突然母が帰宅してくる。
寂しかったと母に抱きつく姉。
母は弟の死を確認すると姉を風呂場で溺死させる。
部屋を掃除し編みかけのマフラーを発見する。かぎ針を抜き取り、産道へ挿入する。
幸せに暮らしていた頃、子供たちのために編んでいたマフラーだ。
マフラーは息絶えた姉弟の首に巻かれ、かぎ針に通されたままの赤い毛糸は母の子宮へと繋がっている。
子供がお腹の中にいる時に戻れたらどんなに良いだろう。
もっと子供に愛情を注げたかもしれないし、夜の仕事なんて始めなかったかもしれない。夫ともっと上手くやれたかもしれない。そもそも、子供なんて産まなかったのかもしれない。
もう一度、子宮へ沈めたい。
孤独が母を追い詰める。
ポスターに書かれたキャッチコピーだ。
母は誰かに愛されることを渇望し、子供に愛情を注ぐことを辞めた。
自分を見てくれる存在が居なければ、社会において自分の存在意義を感じることは難しいのと同じように、母は男に抱かれる事でしか自己の存在を肯定できなかったのかもしれない。
「誰かに認められたい」という人間らしい欲求が、虐待やネグレクトという非人道的な行為へと走らせる。
映画の序盤や中盤は、子供はよく分からないタイミングで泣くし、言うことを聞いてくれない。そういう育児のリアルさが撮れていたのではないかと思う。
子供が酷い目に遭うのを観るのは辛く、胸が痛い…
でも、この映画でそう感じたからこそ、自分の子供は幸せにしてあげたいと強く思った。
責めるべくは弱さではなく、環境
子を育てるということは、決して一人ではできないということを痛感させられた映画でした。
母親の無責任さ、薄情さ、愚かさを責めるなんて、誰でもできるし、誰でも思うことだと思います。でもそうすることが、根本にある問題の解決に繋がるのか。繋がるわけないんです。
例えばこの映画が長女を殺したシーンで終わっていたとしたら、そりゃもう母親への憎しみしか考えられないと思います。でもラスト、2人にマフラーを巻いてあげる場面のおかげで、私たちは彼女が目指した家族像を再度考え直すことができるんです。母親は2人に真っ赤なマフラーを巻きながら、レジャーシートをひいてピクニックすることを夢見てたんですよね。でもそれは叶わなかった。それは、彼女の弱さももちろん原因の一つですが、手を差し伸べられなかった周りの人のせいでもあるんです。
誰しも完璧な親にはなれない。そんな中で、私たちが当事者なら、もしくは目撃者なら、どんな行動を取るべきなのか、考え直すきっかけになったという点で、とても意味のある映画だったと思います。
ただ、やはり今の日本は近所付き合いが希薄であったり、行政がなかなか踏み込んだ支援をできないという現状があるので、なかなか難しいなとも思ったり。とにかく「母親」を孤独にしないことが、私たちにできる最善策だと思います。。
評価の難しい映画
はっきり言って人にはおすすめできない。
鑑賞後の気分は最悪。
だけど、あえて音楽を使わないとか、子供目線のカメラワーク、などなど映画表現は素晴らしい(子役の演技も素晴らしい、がちで泣いてそうで心配になってしまうけれど)。
そして、子供目線で事件の悲惨さを伝えるのに十分成功している。
(子供にとってはさ、なんでこんなことになっているのかわからないよね、理不尽でしかないんだけれども自分が悪いと思ってしまう。。そして、これが周りにたくさん人のいるマンションで行われたってことに、この社会の闇を感じる。)
なお、後で知ったが、この映画はオレンジリボン運動の推薦映画となっている。
この映画を観て寄付する人が増えるのであれば嬉しい。
監督は社会を変えたかったの?
映画の内容は正直、ただ単に犯罪者が被害者を殺害する一部始終を再現したようなものでした。
私は率直にこの映画を見て伝わってきたメッセージは、
“バカな母親”たちよ、”もっとしっかりしろ”というものでした。
これを見て観客が感じるのは、ネグレクトは母親のせい、子供がかわいそう、バカな母親の元に生まれなくてよかった、こんな感じでしょうか。
ネグレクトは母親だけのせいですか?
違う。
根本的な原因はそれを救うことのできない社会構造にありますよね。そこの描写が何もない。
女性が子供を産んだ途端に母性に包まれて献身的に母親の役割をするべきだというのは、幻想であり社会のエゴ。
女性1人が周りの助けなしに子供を育てるなんて常人ではできない。壊れるのが普通。
母親が周りに助けを求めても救われない描写、別れた後の父親が子供になんの興味も示さない描写、周りが他人の家庭の問題だと見て見ぬ振りする描写。
現実のネグレクトを構成する問題がすべて欠落している。
バカな母親のせい。それしか描かれていない映画。
グロテスクな映画を見たいだけの人にはおすすめしますが、こんな題材を扱っておきながら社会をひとつも変えることができない残念な映画です。
落ち込む
幸ちゃん役の子が元気に今も役者してるって自分に言い聞かせてみました。
本当に見るのがしんどかった。
辛かった。
実際に起きた事件ですが、育児放棄、餓死、虐待って報道されてないだけで件数が年々増えてるみたいです。
私も実際子供二人いますが育児って本当に自分の思った通りにいかないから難しい。
愛してるのに子供に腹立ったりあります。
映画のお母さんが頑張ってるでもうまくいかない、でも子供たちを育てなきゃいけない。
この環境から逃げたいって言うのは分かるんですけどもっと行政に助けを求めてたらまた変わったのかなって思う。
最後、弟がなくなりお姉ちゃんはお母さんに溺死させられるんですがお姉ちゃんだけでもせめて救ってほしかった。
あと、お父さんは、何してんだよって思いました。
離婚して親権は母親でも子供たちはあなたの子なんだよ。
私は、低い評価をつけてしまったんですがいろんな人に見てほしいとは思ってます。
子宮には帰らない
胸糞映画
もう気分が悪すぎる。実話を元にだとしても、よくこんな映画作れたもんだなぁと思った。これは映画だ!子供達は本当は元気だ!って思いながらでないと見られなかった。
母親が堕ちていく描写が少ない気がした。離婚→風俗で働く→変な男と関係を持つ→子供を捨てると、大まかには描かれて居たけど、旦那がいた頃は美味しそうなご飯を毎日作って、綺麗なお弁当入れて、子供と遊んでと完璧すぎるお母さんだったのに、あそこまで堕ちたのが何でなんだろうと疑問が残る。
そもそも子供達は保育園には入れなかったの?細かい疑問が残るし、母親に共感出来る部分が全く無かったから余計に胸糞だった。
無駄なカットが多い
40~60分は可愛そう、 60~75分は涙が止まらない
心の中は読めないが、10分頃迄は幸福そう
10~40分=この程度なら、まあOK
44~60分=母親が外出、3才の姉と1才の弟が留守番
姉は、①弟に粉ミルクを作ってやったり、
②高い所に登って缶詰を取ったり、
③食べ物が無くて、ゴミ袋から探したり
60~75分=弟の映像なし=餓死?
①姉は、マヨネーズを吸ったりして生き延び
75~90分=母親帰宅、①弟の遺体から蛆を取り、洗濯機で洗う?
②姉を溺死させる?
③弟の遺体を見えない様に袋に包む?
④母親は、膣に器具を入れて中絶?
⑤姉と弟の遺体をレジャーシートに包む
この映画は、最初に「大阪事件がモデル」と表示されるが、
50日放置して、「2児とも死亡していた」大阪事件より、
母親帰宅時=1児死亡、1児生存で、生存者はマヨネーズを吸い
帰宅した母親に「ママ遅いよ」と言った、苫小牧事件の方が似てる
「苫小牧幼児遺棄事件」=2007.2月に発覚、
約30日放置、1才男児は死亡、5才男児はマヨネーズを吸い生きてた
「大阪2児放置死事件」=2010.7月に発覚、
約50日放置、発覚時、1才男児、3才女児とも死後、約1ケ月だった
2013.3月、最高裁で懲役30年が確定 → 8ケ月後、映画公開
最近も、2020.6.5~13日(8日間)母親が、鹿児島の愛人と会ってて
その間、留守番していた3才女児が餓死した事件あり
考えさせられる、映画だった
社会の縮図
これが現実。
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