大統領の執事の涙のレビュー・感想・評価
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親子 家族の物語
アメリカ大統領に仕えた執事の物語というので 大統領と執事の話と思っていましたが、黒人の人種差別そして 親子の話でした。
私も子どもがいるので 親子関係にとても 共感しました。
親の思いと裏腹に 子どもはたとえ 自分が滅びようと 自ら
戦いを挑んていく姿を見て
やはり 子どもはこども 親にはどうすることもできない・・・
ということを 痛切に感じる作品でした。
大統領の執事として 黒人としては いい仕事についたのですが
仕事が忙しく 妻にはさびしい思いをさせたり 前出にも書きましたが 子どもは黒人の弾圧に立ち向かい何度も 刑務所に入り
大変な目に合ってしまい
黒人問題を描きながらも 誰にも通じる 家族の物語も描いていました。
黒人の悲しい歴史をも 描いているのですが
私は 親子のかかわりを 考えさせられる映画でした。
民主党キャンペーン映画?
理不尽な人種差別が当たり前だったころから、初の黒人大統領が誕生するまでを生きた大統領の執事の話です。 ホワイトハウスの裏側の様子も垣間見れますが、ストーリーは公民権運動を中心に描かれていて、そんな特別感はなく少し物足りなかったです。民主党のケネディ大統領に関してはスキャンダルなエピソードには全く触れず、誰からも好かれてとても素晴らしい人と表現されてて、共和党だったニクソン大統領がやりすぎというくらい悪者として描かれていましたし、最後の流れも民主党支持の大統領キャンペーン映画という感じがしました。
執事の仕事を中心にして欲しかった。
映画「リンカーン」が始まりであり歴史の表面だとすると、本作は過程/一つの終着点であり裏面でした。
話自体は地味ですが面白かったです。
ホワイトハウスの執事としての側面、家族の長としての側面、
様々な側面が交互に/同時に描かれるため、流れる時代が多角的に観ることが出来ます。
ホワイトハウスの執事としての側面。
黒人執事が30年前からいた、という事実を今回初めて知りました。
セシルが接する歴代大統領は重大な決断を下す際の苦悩を見せつつ、一方で一般人と同じような悩みも抱えている。
大統領ですら同じ人間だということに、今更ながら気づきました。
またホワイトハウス内ですら残る差別意識。
当該意識とセシルの長き闘いも注目点でした。
そして家族の長の側面。
本作では妻、長男、次男が登場しますが、彼らはセシルの人間的な面を代理で表現する存在と言えます。
長年連れ添う妻は彼が表面には出さない悲しみ、苦しみを代わりに表わす。
長男は黒人に対する世間の評判に怒り直接的な行動で闘う、セシルとは異なる闘い方をしている存在を表す。
次男はセシルと同じ方向を見ているものの、異なる方法で闘う存在を表す。
全編通して描かれるのは差別意識に対して闘う黒人の姿。
そして闘いと共に変わりゆく社会。
セシル家族の面々は黒人の闘う姿を或る程度網羅的に見せる存在と言えます。
本作については映画「リンカーン」を併せて観ることで、より面白さが増すと思います。
描かれる側面の構図が似ていますし、映画「リンカーン」が始まりであり歴史の表面だとすると本作は過程/一つの終着点であり裏面でした。
あと、奴隷制度の現実も前知識として持っておくと、より感情移入出来ると思います。
最近の作品であれば「ジャンゴ 繋がれざる者」。
旧作であれば「マンディンゴ」や「ヤコペッティの残酷大陸」。
話や映像は地味ですが彼等が闘う、闘い続ける姿にはグッときます。
オススメです。
アメリカ合衆国という国
人種差別に家族の絆を交えた感動の一品。
移り行く時代の証人なのか
こんな人がホワイトハウスにいたのか。
勉強になりました
ぜひ見て欲しい!!
前に進む事の大切さ
7人の大統領に仕えた黒人執事の実話です。
2013年公開作品としては、初の3週連続もの第1位を獲得し、
1億ドルを超える大ヒットとなりました。
アメリカ人は、軽薄で頭が悪いのですが、
自分が「悪かった」と認めると、
素直に謝罪し、改善を図り、前進する『素直さ』や『実直さ』があります。
「人種問題」にしても、過去は悲惨でしたが、年々改善しています。
一方、現在の日中・日韓問題では、
中国・韓国は、過去を振り返り、日本を非難し恨み、
日本海を東海と呼びたがり、
全く、建設的でなく、前に進もうとすら向うとしません。
日本だって、総理大臣が、靖国参拝をし、未だ、戦争責任が明確にならず、
戦争そのもののを総括できておりません。
しかし、この映画は、期待通りの出来栄えでした。
MK
凄い歴史
あっ!ロビン・ウィリアムズ!!
世界の小津作品に並ぶ力作であり、星は10個でも良い程の作品だ
この作品をアメリカ社会の人種差別を描いた作品として、観てはいけない!
小津安二郎監督の描く作品が、単なる日本の一家庭を描いただけの作品ではない、その事は、もう世界中の映画人が認めている事だ。
それと同様にこの作品を、アメリカ社会だけの負の遺産の問題として観てしまったのなら、この映画の本当の価値、良さを半分も知る事は出来ない。
この作品の主人公セシルは、確かにアメリカ南部出身の黒人だ。そして本作は、或る意味における彼の生涯を描いたサクセスストーリーと捉える事も場合によっては出来るだろう。
しかし、ここに描かれている、テーマこそは、人間の普遍的なテーマであり、それがしっかりと、作品の深く根底に描かれた立派な映画だと言って良い作品なのだ。
正に、これぞ映画と呼ぶに相応しい名作なのだ。
人間誰しも、その生涯に於いては、克服しなくてはならない課題や、人生の役割、そしてその生涯で果たさなくてはならない、役目や、生きる目的などの、人生のテーマを持ってこの世に生を受けている筈で有る。
何も有名人など、特別な存在の人間に限った事では決してない。人が誕生し、死を迎える迄のその長い月日の中で、他人や、物との出会いが必ず有り、その縁の中で、如何に人として自己の周りの人々及び、事物に関わりを持って生きるべきか?と言う人間の誕生の根本を問うている素晴らしい作品で有った。
これぞ、映画、主人公と仕事を描いた作品で有り、そして家族の在り方、夫婦そして親子の問題を描いた作品で有り、そして差別、蔑視等の社会的な問題を問う作品である。
最近配給されている外国映画は、単なる娯楽作品が非常に多く、この作品のような深いテーマを真摯に描き出したヒューマン映画は非常に少ない事実は、映画ファンとして本当に残念でならない。
私が行った試写会会場に本作の監督が登壇し、作品の裏話を披露してくれていたが、この作品の企画を持って、大手映画製作会社を廻っても、映画化を許可する会社は無く、ネットで、協賛企業や、一般人の製作協力者を募り、製作資金を調達し、出来上がった作品なので、米国映画作品としては、非常に低予算の製作作品だと言う事を話して下さった。
しかし、映画が完成して公開されると、3週連続興行成績1位を記録したと言う。これはやはり映画会社が、保守的であり、長年のアメリカ国内の経済不況に因り、映画製作にかなりの制限が有る為であると思う。そして同時に映画産業の大手のトップの人達が、大衆の本当の求めている作品を分からずにいる要因も有り、更に言うなら、映画界に於いて映画製作の過程で、保守的で、差別的な製作方針が有る事が、このような立派な作品を産み出す事を困難な状況にしている要因だと思う。
何度も言うが、本作は単なる一人の執事と言う職業の人間の出世を描いただけの作品ではない!
これは、アメリカ社会に於ける、人種差別と言う闇を描いているが、同時に人間の心に巣食う差別や、優越、欲望や、希望、人生の目的、役割、職務そして、社会と自己の関わり、
個人と国家との関わり等を問う超一級の社会派ドラマで有ります。
是非、この映画の素晴らしさを、劇場でしっかりと、じっくりと御堪能頂きたいと思います!
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