アメリカン・ハッスルのレビュー・感想・評価
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テンポが悪い
世界に一つのプレイブックの監督・俳優・女優が集まったと聞いては見なくては!(使命感)と思い見に行ったのですが期待していたまでではなかったです。
なんといっても致命的なのは他の方が書いているようテンポの悪さ。単純に笑える部分を増やして話の説明的な難しい部分を減らしてもよかったと思う。
ただ役者たちの演技はとてもよかった。みっともない体のクリスチャンベール(のっけからあれはずるいw),すごくきれいなのに愛人である女のもの悲しさをしっかり演じていたエイミーアダムス,若さゆえの傲慢さを持つブラッドリークーパー,そしてなによりよかったのがジェニファーローレンス。彼女が出るたびに笑ってしまい,でなくなると「もっと出ろ,もっと出ろ」と思ってしまった。あとチョイ役ではもったいない貫録のデニーロ。
役者陣がいい演技をしているだけにもったいないと思ってしまった。
文句なくおもしろい。
本作は実際にあった事件に材をとっているらしい。
それにしては、登場人物のそれぞれが、なんとキャラ立ちしていることだろう。
人は単純なようで複雑、複雑なようで単純。人間とはまことに摩訶不思議な生き物である。
稀代の詐欺師アーヴィン(クリスチャン・ベイル)は、FBIの罠にはまりリッチー(ブラッドリー・クーパー)の言うまま捜査に協力する。アーヴィンの愛人シドニー(エイミー・アダムス)がからみリッチーとのあいだになまめかしいムードが漂い、そこにアーヴィンの妻ロザリン(ジェニファー・ローレンス)もからんできて、いよいよ事態は複雑になっていく。
デビッド・O・ラッセル監督はときに時間軸をいじりながら、滑稽とも言える彼らの成り行きを軽やかに描ききる。
その演出に応える演技陣が素晴らしい。
なんといっても、ノンクレジットのロバート・デ・ニーロである。ニセモノのアラブ人にアラビア語で話しかけ、本物かどうか見極めようとするシーンは鳥肌ものである。
感動する類いの映画ではないが、すこぶるつきのおもしろさであった。
グダグダと釣り上げる。
ふだん映画を観ない人は、アカデミー賞最有力!なんていう宣伝に
スッと乗せられて観てしまい、エ?これ?面白くないけど、なんて
いう感想に落ち着くことがあると思うけれど、これなんかはそう(爆)
と例に挙げたくなる作品(大変失礼ながら私個人の見解であります^^;)
面白い・面白くない、はあくまで個人のベースで選ばれし問題だけど、
やはりそこに「受賞歴」がのっかってくると、急に作品の値が上がる。
昨年「世界にひとつの~」で成功を収めたラッセル監督の作品とあって
けっこうな期待をして観てみたけれど、どうにも普通の出来映え。
今回は実話であるアブスキャム事件を題材にしているのだけど、
詐欺師とFBIが組んで…なんて聞くとよっぽど面白いのかと血が騒ぐ。
誰がどんな風にどう騙されるのか、どう騙してどう収拾をつけるのか、
なんて様々な過去の名作が頭をよぎり「スティング」もどきを期待する。
あれくらい面白ければ即、アカデミー賞決定!だけど、今作は「?」
小気味よいともテンポ炸裂ともいえず、どちらかというと後味が悪い。
(ドラマは由として事件の決着では。これが実話の力ってやつね)
衣装と髪型が大袈裟にして話は小粒。そんな印象すら受けた。
じゃあどこがそんなに評価されるのかというと役者の演技なのか。
今回は監督が(おそらく)十分な資金を使って、十分過ぎる豪華な
俳優陣をズラッと勢揃いさせて出演させている。お若いながらも
(監督の作品で)受賞してしまったJ・ローレンスは正に水を得た魚、
そこまでやるか!的な極楽ビッチ役を最上段で見せつけてくれる。
彼女のパンチで目が覚めた!くらいにグダグダしている話なので、
けっこう前半~中盤にかけて眠くなる(あとは氷湖の釣り話かしら)
残る3人はイロイロ仕掛けて、内心どうしよう~的な役回りが多い。
「ザ・ファイター」で痩せまくったC・ベイルは、今回デブ&一九禿げ
に挑んで笑いを誘う。彼に献身をつくす愛人A・アダムスもなかなか。
パンチ頭のB・クーパーは、彼らに指示を与え虚栄心を満たしつつ、
アダムスに惹かれていく。騙される市長のJ・レナーが何とも哀れで、
真相を聞かされての激怒に泣ける。イイ奴なのか?悪い奴なのか?
その辺りの線引きが難しく、単純にこういう人間。と割り切れない
グダグダ人間の集合体(汚職政治家を除いて)が蠢いているお話。
引き締めるといえばジェニファーと、やはりこの御大、デ・ニーロ。
大物マフィアの出立ちで出演時間もほんの少しなのに、まぁ怖い!
絶対に誰か殺される!?って思いますからね、あの展開では^^;
ラストのネタばらしで、いよいよ!スカッとくるはず!なんだけど、
説明不足と短尺が致命的。ラストでもっと盛り上げられたろうに~。
総てにテンポが悪い、でもこういうのが作品賞とるよね、みたいな
ディカプリオがまたも辛酸舐めちゃったら可哀想な、対・注目作品。
(異様に可笑しいのは髪型と衣装。でもハッスルには足りてましぇん)
役者魂に驚かされる一本
脅威の肉体改造で知られるクリスチャン・ベールが、今回も期待を裏切らなかった。『マシニスト』で1年間眠らない男の役を演じたとき、体重を55キロまでそぎ落とした彼が、今回はお腹に水風船でも入っているのではないかと思わせるほど立派なおデブキャラ、アーヴィンを演じきった。冒頭からこれみよがしにベールのぽっちゃり腹のファーストショットで始まるから笑ってしまう。
さらにベールに負けじとジェニファー・ローレンスの演技も熱い。若干二十歳そこそこにして、見事に人生に疲弊したアーヴィンの妻役を熱演したから驚きだ。彼女をはじめてみた人はきっと実年齢も40歳近いおばさんだと思ったに違いない。タバコに火をつける動作や、視線の繰り方、話し方などの所作が作りこまれている。
内容に関しては、複雑なテーマのわりにコンパクトに収まっている。それぞれ5人のキャラクターの配置もよい。ただ、感情移入がしやすい映画かというと、そうでもない。設定やテーマが面白く、テンポよく話が進むのはよいが、鑑賞後、ドラマ的な感動が得られない。
また、残念なことに、ベールのぽっちゃりお腹は冒頭のファーストショットとプールサイドのみのお披露目となっており、少々もの寂しい。
巧い巧い
贅沢気分!
素晴らしい役者揃い
エイミーVSジャニファー
アメリカでは有名なおとり捜査事件であるとか。
おとり捜査というものの危うさを現していたのではないか。
たとえば、本来使われる側(詐欺師愛人)と使う側(FBI捜査)のふたり。いつの間にか、できてしまうのだ。ただし、ほんとうにそう思ったのか、芝居なのか、わからなくなってしまう。
これは僕がわからないと同時に、彼ら自身もわからなくなっているんだと思う。俗っぽく言えば、ミイラ取りがミイラになるってことだろうが、おとり捜査とは本来そういうものだと思うのだ。
人の信用を得るとは、少なくともひと時は完璧と思われるくらい信頼を現さないと信頼にされないというべきだろう。
そんなことを思った。
それとは別に、この映画の見所は女の戦いにあるだろう。
そう、エイミー・アダムスとジャニファー・ローレンスの戦い。
エイミーファンの僕だから、ちょっと小生意気なジャニファーに負けるわけないと思っていたのだが・・・少なくとも僕の中では。
エイミーもセクシー&クレバーな役をよくこなしていた。
でも、ジェニファーのビッチ妻は半端じゃなかった。
そして二人が対峙するところはこの映画最大の場面だと個人的に思うのだが、やっぱジェニファーに押されていたのだ。
いまでも、あまり好きなルックスではないのだが、その存在感は認めざるを得ない。
それでも、アカデミー主演女優賞はエイミー・アダムスに獲ってほしいというと思うのはヘンかなあ?
師弟対決・・・?
っすかねえ。
デニーロアプローチの競演(笑)
この作品、見どころはそれだけでした。
この作品のために、クリスチャン・ベールはハゲ&劇太りの体を作って演技に臨んだ。一方本家本元の、わがデニーロ師匠はというと、流暢なアラビア語を話すマフィアを演ずるため、アラビア半島某国にて約一年のホームステイでアラビア語を体得して出演するのだった。
当初、上映時間が3時間で完成したものの、しかし結局、配給会社の厳しい要求で上演時間を2時間20分に削らざるをえなくなり、困った監督デヴィッド・ラッセルは、泣く泣く師匠デニーロのシーンをカットしたのであった。
と、上映終了後エンドロール中に私は勝手な想像をしてしまった(><)
っていうか、最近のアカデミー賞ノミネート作品って、日本人には分かりづらいのがそろってません?演技が素晴らしいのは少しくらいはわかるのですが、話が・・・。
映画を観て、心から笑える、泣ける、感動する。
こんな作品に出会えることに期待をしつつ日々過ごしてます。はい。
中だるみ…睡魔が。
良い作品!
ウソでもつかなきゃやってられない
『ザ・ファイター』『世界にひとつのプレイブック』と、
近頃ノりにノっているデビッド・O・ラッセル監督最新作は、
1970年代、詐欺師とFBIが協力して汚職政治家を検挙した
“アブスキャム事件”を元にしたサスペンスコメディ。
* * *
ぽっこりお腹&バーコード頭というスッゲェ風貌のC・ベールを
始め(筋骨隆々のバットマンはいずこへ)、豪華キャストが
誰も彼も今までのイメージを覆すような風貌で熱演!
B・クーパーもJ・レナーも爆破された鳥の巣みたいな頭だし、
A・アダムスもセクシーなイメージ全然無かったんだけど、
なんすかあの服は。胸元ざっくりにもほどがある(笑)。
いやはや、’70s恐るべし。
* * *
カメオ出演のあの人も含め、豪華キャストの誰もが
良い演技を披露しているのだけど、なかでも最年少の
J・ローレンスが抜群だった。一回り以上も年下とは思えない
あのスれた雰囲気はやっぱタダ者じゃないっす。
P・マッカートニーのあの名曲に合わせて
躍り狂うシーンなんて最高にカッコいい(笑)。
ゴーマンで独占欲が強い、怒り狂った山猫みたいな女。
己の感情のみに任せて突き進む彼女はこの映画において
とんでもないトラブルメーカーな訳だが、よく考えてみれば
ウソつきだらけの中で彼女は一番正直だ。
むしろ、正直過ぎる。
正直過ぎて相手に妥協ができない、加減も利かない。
そのうえ彼女はたぶん、自分がイヤな人間であると自覚して
苦しんでもいる(「変わるって私には難しいのよ」)。
あの議員さんも似たようなものだ。やり方こそ間違っていたが、
金儲けの目的は愛する故郷を貧困から救いたいという一心のみ。
汚職政治家にしちゃ真っ当過ぎる心根の持ち主だったと思う。
* * *
思うにこの映画、正直者ほどダメージがデカいような気がする。
自分の身分(と頭髪)を偽り、
必死に他人に成りきろうとする詐欺師コンビ&FBI。
対して、疑う事を知らない議員と、自分に嘘をつけない女。
誰も彼も無傷では終われない訳ではあるけど、
後者2人の最後の姿には特に胸が痛んだ。
そりゃ自分に正直に生きられれば一番だし、
人を騙して儲けるような仕事なんて真っ平御免な訳だが、
世の中、バカ正直な人間の方が被るダメージは大きかったりする。
相手を疑ったり、適度に自分を誤魔化して生きる術だって、
時には必要なんだろう。やっぱ生きるのって難しいよ。
* * *
というわけで、演技に関して不満はないし、
衣装や舞台もサイケな雰囲気たっぷりで楽しいのだが……
(お歳を召したアカデミー賞会員の方々にとっては
この辺りで得点が高いんじゃなかろーか)
難点は、上映時間がちょっと長過ぎると感じる点。
特に中盤辺りは間延びして感じられ、眠気にも襲われた。
また、展開上しようがないかもしれないが、ハイライトが
盛り上がりに欠ける点も残念ではある。
* * *
監督の前2作が出色の出来だった分、そちらと比較すると
今回はちょっと見劣りするように思えたかな。
とはいえ、豪華キャストについても物語についても楽しい映画
だと思うので、観て損ナシの3.5判定で。
〈2014.01.31鑑賞〉
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余談:
映画の舞台になったNJ州の都市カムデンは、LA、デトロイトに
次いで全米3番目に治安の悪い都市と言われているそうな。
実は昨年のアメリカ出張の折にこの近辺で仕事する機会があり、
そこで初めてその事を知った僕はチワワばりにブルった訳です。
犯罪が多い理由の根底にはやはり職業難がある訳で、
そんな訳であの議員さんを悪く言う気になれない自分がいる。
あ、全国の政治家に『大義の為なら汚職もオッケー!』と
言ってる訳じゃないので悪しからず(そもそも
大義も無いのに汚職してるのの方が多いんだろうし)。
世直しするなら正々堂々とやってくださいな。
オスカー取って欲しい
全てが冗談!全てが最高!
アメリカン・ハッスル、劇場で見てきました!
いやぁ~初っ端からニヤニヤしてしまって仕方なかった。
クリスチャン・ベイル、バットマンやってたのウソでしょ!
あのハゲ面のシーンからの、吹っ飛びからの、エイミーが必死に直す下り・・・おかしくておかしくて仕方なかったです。
みーんな、嘘つきで存在そのものがもうオーバー。自意識過剰な人たちの集まりで、偽りの中で偽りの姿で生きている姿が面白かったです。
偽りの中にあるからこそ見える「真実」があるんですね。
気になるところが沢山あるので、もう一度劇場へ行きます!
ジェレミーがぁ〜
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