「ケイトの鬼気迫る芝居。」ブルージャスミン mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
ケイトの鬼気迫る芝居。
やっぱりウディ・アレンの映画にハズレなしである。
セレブの転落がテーマのようで、ケイト・ブランシェットが主役ということもあって、かなりシリアスなものを予想していたのだが、仕上がりは人間喜劇と呼べそうな、軽みのあるものであった。
資産を全部取り上げられて、サンフランシスコにいる妹のところへ身を寄せるジャスミン(ケイト・ブランシェット)の様子と、金融界で名を成すハル(アレック・ボールドウィン)との暮らしを交互に描く手法が効いている。
よくよく考えれば、一番適した手法だ。
ジャスミンはけっこう身勝手なのかもしれないが、そうは見えなかった。ケイト・ブランシェットのもつ品の良さが、役のもつゲスい部分を中和していた。
さらには、ジャスミンを応援したくなる、というところまでいっていた。
ウディ・アレンの映画に出ると、役者はみんな輝いて見える。それで得をした人も多数いる。
今回の登場人物はみな愛すべき人々で、観ていて心地よかった。
冒頭の飛行機はCG、か?
そんなものは必要でもないだろうに。
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