007 スペクターのレビュー・感想・評価
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もうすっかり悪役として定着しているクリストフ チビでもしゃくれてて...
もうすっかり悪役として定着しているクリストフ
チビでもしゃくれてても冷静な悪役に向いているのが彼の凄さ
レアセドゥ久しぶりに観られて良かった
有名だけど案外見かけない
そして久しぶりに観るとセクシー
今作は迫力やスリルやストーリーなどどこか物足りない
スマートさもそんなに感じられない
ボンド円熟。成長ス。
「スカイフォール」から見始めたシリーズの劇場以来、
VODにて「カジノロワイヤル」「慰めの報酬」鑑賞に続き再鑑賞。
クレイグ版は全作、内容が繋がっているという特徴がある。
だからして「スカイフォール」を飛ばして本作を観ると、
「カジノ」「慰め」と駆け出しのハチャメチャで危なっかしかった007がすっかり成長、
こんなに変わったのか、と思うほど落ち着いた姿で描かれていることに、
まずもって驚かされた。
それまで情報を聞き出した女はたいがい死なせてきた007だが、
未亡人役のモニカ・ベルッチはスマートに逃亡させているし、
ヤバくなったら面倒臭いと言わんばかり鉄拳解決も、
雪山の診療所では警備員相手に一喝のみ。無駄暴れはしていないし、
なによりマドレーヌへは基本、保護者目線と紳士。
最後、ブロフェルドへ、あえて笑って立ち去る余裕たるや、強くなりましたね、本当に、である。
成長したなぁ、嬉しい限り。などともう目線は近所の子供扱いと、いちいち感慨深かった。
全体も懐かしの007シリーズパターンへ戻るド派手構成。
だが、そうして積み上げてきた背景があるためか、過去作ほど荒唐無稽を感じない所もいい。
とにかくクレイグ版においては、
単品で観るのと、シリーズを追いかけてゆく中で観るのとでは、
どれほど一作、一作の印象が異なるのかよく知れた。
ぜひとも時系列鑑賞、前作を踏まえて観ることをオススメしたいのである。
ペールこと、ミスターホワイトとのやり取りなど「カジノ」「慰め」が抜けていると、なんのこっちゃ、だろうし、マドレーヌとホワイトの父子関係や、マドレーヌの内面そのものも腹落ちしないハズ。
(想像するにホワイトが女子供に手を出し始めた組織に反目したのは、娘マドレーヌをだぶらせたからで、強がるが、こだわるファザコンマドレーヌにとって目の前に現れた007は、本当は「一緒に穏やかに」過ごしたかったパパの代わりだ。しかしパパではないためやがて恋愛対象となる。一方ボンドにとってマドレーヌとの関係は、守り切れなかったヴェスパーの時の「やり直し」であり、マドレーヌの中には常にヴェスパーがいる構造をとる。そのため保護対象と同時に恋愛対象にもなる。この構図から脱却し、マドレーヌをマドレーヌ本人として見るため、「ノー・タイム・トゥ・ダイ」ではけじめをつけにヴェスパーの墓へ出向くところから始まるわけだが)
MにQ、マニーペニーにタナーとボンドのチーム戦も、いいんだよな!
因縁の敵が登場!(007㉔)
ボンド、必死に女を護るの巻
6代目ジェームズ・ボンド=ダニエル・クレイグの最終作がやっと公開されたので、彼の過去作を復習鑑賞(その4)。
前作『スカイフォール』の直接的続編。サム・メンデス監督が続投。
まず、ボンドが拳銃を撃つトレードマーク映像が開巻に復活しているのが嬉しい。
オープニングシークェンスで、圧巻の長回しからビル倒壊スペクタクル、ヘリコプターの空中アクションと度肝を抜かれる。
あの長回し、どうやって撮影したのだろうかと思うが、メンデス監督にはお手のものか。
本作では、ボンドガール=マドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)とボンドは恋に落ちる。ヴェスパーを陥れた憎き仇として追っていたはずのMr.ホワイトの娘なのだが、ボンドの下半身はそんなことお構いなしだ。
ヴェスパーと叶えられなかった愛の生活を彼女との間に求めたようなエンディングが待っているのだが、いささか歳の差がありすぎるのではなかろうか…
その前に、ボンドが誘惑するスペクター幹部の未亡人をモニカ・ベルッチが演じている。お年を召しても綺麗だ。
彼女の保護をCIAのフィリックスに託すが、前々作のフィリックスが私の中では株を下げているので、信頼してよいものやら…
Mr.ホワイトに娘を護ると約束をして、ボンドは彼の自殺を見届ける。
MR.ホワイトは組織から命を狙われているようで、親娘共々さっさと殺せるんじゃないかと思うのだが、まんまとボンドの介入を許してしまった組織も緩い。
ある秘密を知っているという娘のマドレーヌは精神科医で、彼女が勤める雪山の高級リゾートホテルのような診療施設には、『女王陛下の007』の舞台を想起させるものがある。
そこで拉致されたマドレーヌの奪還に奮闘するボンド。
敵の車を飛行機で追うこのシークェンスが、アイデア満載だ。
この段階でボンドはマドレーヌをものに する気満々だっただろう。命がけで救ったのに猛烈に拒絶された時のボンドは情けなく見えて、良い。
MR.ホワイトが最後に残したキーワードは隠れ家を指していた。
そこでヴェスパーに関するビデオテープを見つけるが、見なかったことにしてしまう。今はマドレーヌを落とす方法を考えよう…て、ところか。
さて、隠れ家で見つけたもうひとつの情報から得たある地点に向かって、ボンドとマドレーヌは長距離列車の旅に出る。
コンパートメント、食堂車両、列車内での殺し屋との格闘など、今度は『ロシアより愛を込めて』を彷彿させる。
しかし、この列車の旅にタキシードを用意しているボンドもボンドだが、マドレーヌもちゃんとドレスを持ってきているあたり、目的は同じだったのだ。
で、お互の願い叶って熱烈なラブシーンとなる。
レア・セドゥという女優、『美女と野獣』の時に「もっと綺麗な女優を使えなかったのか」と失礼ながら思った。本作でも何だか腫れぼったい顔は美人だとは思えない。が、見てるとだんだん可愛く見えてくるから、優れた女優というのは凄い。
ボンドとマドレーヌは、砂漠地帯のクレーター内に建つスペクターの秘密施設で、ブロフェルド(クリストフ・ヴァルツ)と対面する。
二人に正装の着替えを用意して施設を案内するあたりは、『ドクター・ノオ』だ。
猫ちゃんもブロフェルドの膝の上ではないが、ちゃんと居た。
MR.ホワイトの最期を撮影したビデオを見させられ、マドレーヌに必死で「見るな」と言うボンドの焦る姿に、ル・シッフルに拷問されても余裕を示していた男の弱みを見た。
本作のボンドの行動は、前任のMの遺言がトリガーになっているのだが、スペクターの首領ブロフェルドがボンドの養父の息子(つまり義理の兄)だということを前任のMは知っていたととれる。そもそも『カジノ…』から『スカイフォール』までにスペクターの影はなく、本作で初めて今までの悪党たちには共通の上位組織が存在したことが明らかになった(『慰めの報酬』のグリーンは除いて)のだが、それも前任Mは知っていたのか。
“スペクター”と“ブロフェルド”は、権利問題で今まで映画で使えなかったのだが、問題を解決して『ダイヤモンドは永遠に』以来晴れてスクリーン登場となったという事情もあったりする。
ポンドは砂漠地帯のスペクター施設を爆破し、マドレーヌと共に脱出する。
そして舞台はロンドンへ移り、次なる戦いのフェーズに突入する。
後任のM(レイフ・ファインズ)は、実はスペクターの一味だった英保安局の新任トップCによって職を追われていた。
マネーペニーたちとCの計画を阻止するのだが、国際会議でCが提唱した情報集約システムが承認されているので、その点は一体どうなるのだろうか。英国の国際的責任はかなり大きい。
ブロフェルドがマドレーヌを人質に取り、旧MI6本部建物に仕掛けた時限爆弾を起動する。またぞろボンドは必死の行動でマドレーヌを救出する。
ボンドと関わったことで命を落とした多くの女たちとは違い、マドレーヌはきっちり救われて最終作へつなぐのだった。
アクションの面白さ、派手さは前作に負けていない。
旧作へのオマージュも見られ、ボンドはウイットをきかせているし、ヴィランは屈強な殺し屋と不気味なブロフェルドの二段構えでインパクトがある。
ボンドの非公認行動と、ロンドンでMたちに降りかかる危機を並行で描く構成も面白い。
難点は、説得力に欠けるご都合主義的な物語展開だが、それは本作に限ったものではない。
諜報活動から足を洗って身を固めようとしても、ボンドに平穏な日々が来るはずはない。
助手席で笑みを見せたマドレーヌは、苦難の道を選んだことをまだ知らない。
(再鑑賞=2021/10/16 amazon prime video)
007は義務教育だと思っているので自動的に新作が出たら見るし、TV...
敵がいつも私情に駆られ過ぎるのが特徴
改めて観直す。
”ノー・タイム・トゥ・ダイ”より”スペクター”
スタートからテンション上がる展開
ガンバレルシークエンスから始まる成熟したダニエル・ボンド!
やはりクールな良いラスト
脇役達の活躍が残念
アマゾンプライムで観賞。
前作「スカイフォール」はMI6の「M」を取り巻く二転三転する出来事が見ててスリリングなこともあって、多少の疑問はありつつも楽しむことが出来た。対して本作は確かにシリーズの恒例の序盤のチェイスシーン、女性とのロマンス、爆発を多用した派手な演出はしっかりと見せてくれてはいる。だがそこ止まりとも言える。正直ボンドの周りの仲間たちが全然魅力を感じないのが残念だ。具体的にはMI6(新M、Q、マネーペニー)の活躍がイマイチ。新MはCと口論ばかり、Qは頼りになりそうでなってない、マネーペニーは登場自体が少ない。その点「スカイフォール」は脇役の活躍はしっかりとできていたように思う。
ダニエル版「007」シリーズ個人的評価の序列は
スカイフォール>カジノロワイヤル>慰めの報酬>スペクター
【亡霊】
映画タイトルの「スペクター」は亡霊という意味だ。
この作品は2015年公開のものだが、欧州を中心に世界は不安定化している最中だった。
2009年のギリシャ危機をきっかけに、2011年から12年にかけて欧州では景気が著しく後退し、他欧州連合の国からの移民にも厳しい目が向けられ、極右や民族至上主義に代表されるポピュリズム(大衆迎合主義)が台頭していた。
イギリスでは、この映画の翌年、欧州連合(EU)離脱を問う国民投票が行われ、2016年にはアメリカ大統領選挙で白人至上主義のトランプが当選する。
そして、東欧やロシアを中心にした国々からネットを通じてデマが横行し、人々の判断を狂わせた。
僕はこの作品を観て、911のテロや、リーマンショックなどの金融危機、欧州危機などを目の当たりにして、世界はコントロールを失い、世界は何か普遍的な共通の価値観に基づいて運営されるべきなのか、これまで通りの独立した運営が良いのか、社会自体に葛藤があることを示唆しているように感じだ。
この作品では、亡霊のように付きまとう、ジェームズ・ボンドの様々な過去やトラウマに終止符を打つように、復讐劇も含めて物語が展開していく。
Mの遺言。
ダニエル・クレイグ・ジェームズ・ボンドの生い立ちの回想(ヴェスパーの分析が思い出される)。
ホワイトとの邂逅。
ホワイトの娘との邂逅。
ジェームズ・ボンドの養父がフランツ・オーベルハウザーの父で、フランツが殺害したという悲劇。
これによるジェームズ・ボンドのトラウマ。養父がジェームズ・ボンドを愛しすぎたために、殺害されたという想い。
世界的な諜報活動組織の再編と従来の諜報組織の解体の動き。
そして、最後にフランツの殺害を選択しなかったジェームズ・ボンド。
この作品でも様々な対比が織り込まれるが、大きく異なるのは、亡霊を亡霊のままにしないという強い意志で、ジェームズ・ボンドが、フランツの殺害を思いとどまったことだと思う。
この作品では、このようにして、亡霊やトラウマが振り払われる。
また、初めに述べた葛藤についても、おそらく、人の叡智とバランスが重要なのだと示唆しているようにも感じる。
結構、示唆に富んでいて、僕は、好きな作品だった。
Mの遺言や自身のトラウマを振り払ったことで、もしかしたら、これで、ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンドは終焉かと思いながら見ていたが、再構築されたボンドカーを手に入れたところで、まだ、続きがあると確信して映画は終わった。
しかし、あれから、6年。コロナ禍があったことは確かだが、再登場まで時間を要したものだ。
やっと出てきたか!ブロフェルド!若干ファザコン
イギリス英語っぽくスペルがSPECTREとなっている。ghost、spirit、phantom、apparition、specter、と幽霊を表す単語は色々ありますが、各自調べてみてください。ちなみにデーブ・スペクターはspectorという綴り。そんなスペクターというタイトルにふさわしく、オープニングはメキシコシティの「死者の日」が描かれ、ジェームズ・ボンドがある人物を殺そうとしている。標的となるのは前任Mの遺言でも明かされるスキアラ。そして彼の手から指輪を奪ったボンドであった。
スキアラ未亡人となったルチア(モニカ・ベルッチ)から情報を得て、秘密組織へと潜入。ボンドは簡単に見破られたが、その首領というのが少年時代の養父の息子フランツだったのだ。その後マネーペニーと連絡を取り合い、『慰めの報酬』でも対峙したMr.ホワイトの居場所を突き止め、さらに彼の娘マドレーヌが巨大組織の謎を解く鍵となった。
単純にスペクターを敵として扱うだけなら単調になりがちだけど、この作品の面白さはMI6存亡の危機にあるという点だ。殺しのライセンスなんて無用の長物。世界中で情報網を共有すればテロの恐怖が軽減されるというMI5の方針があるのだという。そしてその責任者C=マックス・デンビーにも何やら不穏な動きが・・・
Qの発明品は今回もシンプルなもので、大きな音がする腕時計?と、これがやはりボンドを救う。さらにナノシステムによってボンドの位置がわかる発信器みたいなものを埋められる。Qはグッジョブ連発!頼もしい。
アクションシーンはオープニングのスタジアム上でのへり攻防戦、オーストリア山岳地帯での車と小型飛行機のチェイスなど見どころ盛りだくさん。過去3作もすべてスペクターに繋がっていたことにもワクワクさせられた。アクション以外でも「殺しのライセンス」は「殺さないライセンス」でもあるといった伏線が生かされていた。いや、それよりも腐った政治家たちもなんとかしてもらいたいが・・・
面白いやないかー!!
紛れもなくボンド‼️❓
格の違いは歴然
前作スカイフォールでオールド・ボンドスタイルが全否定されたので興醒めなのだが007と聞くと観ずにいられない困った性分。本作も以前に劇場で観たのだがテレビでやっていたので再鑑賞。
相変わらず予算たっぷり、007ならではの王道のアクション大作なので見応えは十分、スパイものを名乗るその類の映画とは格の違いは歴然でした。
前作で嫌味な官僚丸出しだったM(レイフ・ファインズ)が更に上を行くC(アンドリュー・スコット)の登場で冷や飯とは因果応報。
イタリアの宝石モニカ・ベルッチが華を添えているがボンドガールはレア・セドゥ、ダニエル・クレイグより17歳年下なのでお相手はQ(ベン・ウィショー)の方がお似合いかも。
プロットも前作同様ノーラン調、歪んだ兄弟愛のようなメンタルをエンタメに持ち込まないでと言いたいが、そもそもネタに困るほどの長寿シリーズだから文句は言えまい。
それでも列車での殺し屋との乱闘シーンはロシアより愛を込めてのオマージュぽいし、ハチの巣にされたはずのDB5の復活などレガシーボンドのファン・サービスもあったので良しとしましょう。
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