ジャッジ!のレビュー・感想・評価
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笑いに逃げない駆け引きの面白さ
押しの強い予告とポスターから、ドタバタ騒々しいコメディをイメージしていました…が。観てみたら、(意外にも?)なかなか良い話。笑いに逃げない、しっかりしたつくりでした。
もちろん笑いのツボはあちこちに仕込んでありますが、キレがよく、嫌みやしつこさはありません。そして何と言っても、曲者揃いの審査員が繰り広げる、先の見えない駆け引きがおもしろい! …ふと「12人の優しい日本人」を思い起こしました。そういえば、トヨエツさんは両方出ています。加えて、「12人…」を書いた三谷幸喜さんの新作は、妻夫木さんや京香さんが出ている、そのものスバリの「清須会議」。…本作は、密室での会話劇を得意とする三谷さんが、くやしがる•うらやましがる作品かもしれません。
最初は奇抜、突飛と思われた伏線が、ぴたりぴたりとハマっていく気持ちよさ! これは、ありそうでなかなかない、と思います。やりすぎ!でもなく、…わかる人だけわかればいい…でもなく。すべての人に届けるのが使命、のCMスピリットのなせる技、でしょうか。脚本の澤本さん曰く、トンデモな設定のあれこれは「ホント5割でウソ7割」とのことですが…「ベタだなー」と感じるものこそホントなのかも、と思いました。
そして、本作の目玉である豪華キャストにも仕掛けが? (個人的には、トヨエツさんのクールな秘書を演じた玄里さんが発見!でした。今後も楽しみです。)新井浩文さんの役どころが青森出身→○;実際も青森、鈴木京香さんの役も青森出身→×;本当は宮城、なんていう僅かなズレ。こんな細かいところまでこだわっているのか…⁈ 思い返すにつけ、そうか、ほおーと感心したり、ふむふむ、なるほど、とニヤリとしたり。日常に戻っても、発見と楽しさが続いています。
そんな中、気になったのは、サンタモニカに持ち込んだ山ほどのちくわは腐らなかったのか、という謎。…とはいえ、これも、ホントの類いなのかもしれません(恐るべし!) 。また、エンドロールに「ペン回し協会」が協力としてクレジットされていたのもおおっ!でした。ちゃんとあるんですねー、協会。それならば「ちくわ笛協会」はなかったのか…かえすがえすも残念です。
本作から得られた教訓は、ずばり「国際会議で必要なのは、英語力よりペン回し力」! さあ、ペン回しの練習開始だ! …今のところ、国際会議出席の予定はありませんが。
今や売れっ子監督・永井聡のデビュー作
華やかな広告業界の裏側で繰り広げられるドタバタを描いたオリジナルコメディで、妻夫木聡と北川景子が偽の夫婦役で共演。テレビCMで名を馳せた永井聡が、今作で映画監督デビューを果たしている。業界内の評判は決して悪いものではなかったが、身内ネタに寄り過ぎた傾向も否定は出来ず、興行的には苦しい展開に。ただ、豪華キャストがちょい役でも嬉々とした面持ちでスクリーンの世界を生きており、永井監督のその後の可能性を大いに感じさせる作品であった。
「お前本当に馬鹿だなぁ」
「日本が馬鹿にされるわ」
ジャパニーズキャピタリズムの真骨頂。
何で映画の出来レースにしなかったんでしょうね。
自信ないんだろうね。最初から日本は。
言うまでもなく、コマーシャルなんて金かけちゃまずいし、いくら良くても物が売れなけりゃいみぎない。
全く、可哀想だよ。
信じられるものはチームビルディングで培ったもの!
日本のイメージ
CMグランプリを決める為、世界中からその道のプロが集まる。
主人公のキイチロウはCMを見た人全てが幸せになる映画を作りたくて広告業界に入ったものの、くすぶり続けている。
そんなキイチロウが、上司にはめられ、グランプリの審査員に。会場のサンタモニカへ同僚のヒカリと参戦。素直で、まっすぐなキイチロウに最初は呆れていたヒカリも段々惹かれていって、、、
CM業界のことは良く知らないけれど、賞を取ると箔が付く。というのはどの世界にもあるあるで、その裏でいろんな事が巻き起こっているのも、あるあるなんだろうなぁと思う。
ストーリーは、それぞれの思惑や、クリエイター達の戦略が張り巡らされ、テンポ良く、時々ユーモラスを交えながら進み、最後はギャンブラーなヒカリとの恋愛も投入されてハッピーエンド。
で、それなりに楽しめたのだけど、やはりこの映画の中で、日本に対するイメージってものが相変わらずニンジャ、ゲイシャ、空手、サムライ、などなどでてきて、なんだか悲しくもありました。
世界の最先端を決める審査員達であっても、未だそのイメージ。オタクはもはや文化なので、その要素はまぁまぁそこそこの使われ方だったけど。
死ぬほど幼稚でつまらない…
まあまあ
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広告マンの妻夫木が世界のCM審査会へ行く羽目になる。
そこは腐敗しており、駆け引きや裏金で優勝作品が決まる世界だった。
妻夫木はそこで会社のお得意さんの息子の作品を優勝させないと首。
しかし妻夫木はCMを愛していたので、わざと失格になる行動を取る。
代わりに京香の推すトヨタCMの良さに感銘を受け、それを推した。
そして妻夫木の広告にかける思いは各国の代表の心を揺さぶり、
ついに予定調和の結果を覆してトヨタが優勝。
妻夫木は自身の作品がブレイクしたため、首も回避。
しかも同行していた北川と良い仲になる。
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自社の推薦作品が優勝しないと首になるとか、
それでもそれを推さずに他社CMを推すとか、現実にはあり得ない。
でも映画という観点では、それなりにおもろかった。
全てがひっくり返る瞬間
・品のないカリカチュアライズ
・全然笑えない楽屋落ち風ギャグ
・はいコレ伏線ですよー後で生きてきますよー
みたいなのが目白押しで中盤までは酷い映画を観にきてしまったなーと反省しきりでした。
アバンタイトルでトヨエツが言うセリフもエクスキューズにしか思えなかったし。
レンタルで見ていたら絶対早送りしてた。
それでも心が折れなかったのは妻夫木聡と北川景子の存在感に因る所が大きかったと思う。他のキャラクター達とリアリティラインが違うのが何だが心地良くて、2人が出てくる場面は割と安心して見られたかな。あと、さりげに撮影が良かったのも心が折れなかった要因かも。
でも、劇中で流れたとあるCMの圧倒的な説得力にやられてからジワジワ来始めて、終盤に差し掛かった辺りのある場面が素晴らし過ぎてそこで全てがひっくり返りました。
ああいう体験ができるから映画館で映画を観るのはやめられません。
後で調べて件のCMは実際にカンヌで受賞した有名な作品だと知りました。
作品に対して一旦好感を持ってしまうと、ダメだと思っていた部分についても好意的に解釈してしまうものです。
・品のないカリカチュアライズ
全体的に平易さ優先・説明過剰のテレビ局映画って感じだったけど多くを語らない演出も所々に見られたので、やろうと思えば抑制する事もできるんだけど演出のバランスについてはそういう判断なんでしょう。
クライアントの無茶ブリは仕事してると似たような事あるし、いかにもって感じの業界人って実際居るし。ステレオタイプの”ガイジン”についてはよくわからんw
・楽屋落ち風の寒いギャグ
広告業界あるあるなのかよくわかんないけど割と実話を元にしてそうな気がする。中の人達に実際の所を聞いてみたいですね。
ヤン•シュバイクマイエルとかフランク•キャプラのオマージュは予想外でウケた。
・あからさまな伏線
序盤での伏線提示のあからさまさには醒めたし、中盤までは伏線の処理が想定内な上に天丼過ぎて寒いと思っていたけど、
終盤で予想を裏切って伏線を更に展開させる所は素直に上手いと思いました。
しかもそれをほとんどの伏線についてやってるのがエラい。
演出を含めどこまで情報を提示するかというのは難しくて、分かり易くしようとするとどこまでも分かりやすくできるけど、そうすると分かりにくい(と自分が感じる)ものを理解できた時の快感が薄れてしまう。あらゆる視点からのそれを満足する作品ってのは相当難しいと思います。
どのレベルに照準を合わせるかって事だと思うけどこの作品はターゲットをどこに想定してたんだろう?プロットもキャストも良いのでもう少し抑制された演出だったらどんな作品になったんだろうか。
DVDゲットシリーズ。レンタル落ち200円。 超絶リアリティに欠け...
理想があるけど、うまくいかない。だけど、良いものは良いと思う正直な...
観終わった後、心がほんわかと包まれる♬
笑いあり。話のストーリーもテンポもよく、なんだかじわりとさせられる場面もあり。
特に松本佳代に「ああ見えて昔十六歳だったんだよ」っていうセリフに爆笑。伊代の机の上には若かりし時の写真ズラリと。
リリーフランキーが教えた、無駄に思えるようなセリフや渡されたコイン、オタクものが後になって全て役立つとは!!
「アフタースクール」や「鍵泥棒のメソッド」のような最後にドカンとくる大どんでん返しではないけど、じわりとあったかいものがやってくる、ある意味どんでん返しな展開がいいですね〜♬
嘘つけない馬鹿正直な妻夫木さんが、最後に報われるっていう話の展開もGOOD!
素直に面白かった!
ドタバタで楽しめ、話の内容も最高
最高の娯楽映画
妻夫木サンの名演が、すべて。
「CMコンテスト」ってのをやるんなら、もう少しはリアリティーを出して欲しいと思ったけど、業界内部の人が作った映画なので、痛烈な批判精神は期待する方が間違っているのかも、ですね。
それでもストーリーの芯は間違っていないので、予算を十倍ぐらい使って、ハリウッド俳優を大量に投入すれば、それなりに面白い映画となったのだろうなと思いました。
残念なのは、コンテストに出てくるCMの質が低いこと。
これではなかなか感情を移入することはできません。
そんな中、さすがトヨタのCMは格段に面白かったです。
というわけで、まとまりなく感想を並べてしまい、恐縮ですが、これ、ハリウッドでリメークすれば、ずっと面白いものが作れることは間違いないストーリーだと思いました。
それと、妻夫木聡サンは本当に名優なのだなと再認識できるのがメリットかも知れません。
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