「思い入れの志々雄編。」るろうに剣心 京都大火編 かつさんの映画レビュー(感想・評価)
思い入れの志々雄編。
そういえば、原作マンガが元々超が付くぐらい大好きだった作品の映画化って初めてかもしれないな。。作品鑑賞後、そんなことを感じました。
もちろん、素晴らしいところはたくさんありました。
まずは、前作に引き続き殺陣アクションのクオリティーですね。見る側を圧倒するキレッキレアクションは今作でも健在で、見ごたえ十分です。新月村でのならず者たちとの戦い、剣心vs天剣の宗次郎、剣心vs刀狩りの張、翁vs蒼志、と一戦一戦がクオリティー高くて、テンション上がりまくりでした!
それに加えて、新キャラクター(セリフのあった人たち(笑))がことごとくドンピシャのハマり役!剣心vs宗次郎の一騎打ちなんか、震えるぐらいに感動するシーンでした!
ただ、マンガ原作の実写映画全般に言えることですが、原作が好きであればあるほど、原作ストーリーと違うところに目が行ってしまう。。「ここカットしちゃった!?」「あのセリフ、言ってよ〜!?」「それじゃあ、伝わらないよ〜」そんなことばかり考えてしまう。本当に楽しみしていた人ほどイマイチ楽しめず、どちらかというとライトなファン層の方が楽しめる。マンガ実写作品っていうのは、矛盾を抱えてて、難しいものですね。
この作品には、前作があるものの、前作は原作のいろんなエピソードを混ぜて取捨選択することで、ある種オリジナルなストーリーだったので、気になりませんでしたが、今回の作品は原作でも一番盛り上がった志々雄真実編。やっぱり原作との差に目が言ってしまいました。いやもちろん、分かってます!コミックスで11巻、アニメでも35話を費やすぐらいの長編です。前後編に分かれてるといえ、大きく削らなければいけないことは!ただ、原作大ファンとしては、どの巻も、どの話も好きなんですよね。。
作品全体で思ったことは、剣心が常に一人すぎるかなと。一人で京都に向かい、一人で戦ってる印象が強く残りました。原作では、vs宗次郎のシーンは、斉藤、操、栄次が見守るなかだったし、vs張では、操、翁が見つめていた。蒼志と剣心の直接の因縁がないので、操との絆も深まらず、左之助と安慈の師弟関係、左之助と斉藤とのコントみたいなケンカ関係もなく、全体的に人間関係が希薄でしたね。御庭番衆と剣心、さらには、薫たちとの信頼関係がほぼ築かれて(描かれて)なかったのが、残念です。なんか、成り行きで仕方無しに共に戦ってる感じがしましたね。
空気を読まず、もっと言うと、
・左之助、弥彦がほぼ空気みたいな存在感でしたね。
・十本刀、宗次郎、方治、張以外は空気でしたね。
・剣心、奥義の習得はいいんですか?
・無限刃はのこぎりみたいな刀だけど、そんなにのこぎりのこぎりしてないよぉ
・操は、そんなに京都京都した喋り方しないよぉ
・由美さんには、宗次郎のことを「ぼうや」って呼んでほしかったですね。
・伊織には、是非「ござる〜♪」と言っ、、まあ、これはムリか(笑)
・逆刃刀真打の柄の赤空の言葉は、青空に伝えてほしかったなぁ
・志々雄の影武者多すぎ、影武者の意味ないよぉ
はぁ。。言ってて自分が嫌になりますねぇ。。
ただ、終わり方は煉獄の破壊に失敗するという原作とは異なるストーリー。後編では、いわばパラレルストーリーが期待できそうですね。