ウルフ・オブ・ウォールストリートのレビュー・感想・評価
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ドラッグ、セックスの豪遊が多すぎる
若き証券マンがジョーダンが億万長者に成り上がる映画
3時間くらいあるが、長さを感じさせない
ただ、「レモン」というドラッグできまったときに
立つこともできなくなった場面で車に乗って帰ろうとしたときが
かなり長い時間描写しているように感じた。
ジョーダンが会社を立ち上げ
ペニー株(ナスダックに上場していないクズ株)を
大量に売りまくって、億万長者になり
そのカネで、セックスとドラッグで徹底的に豪遊しまくる
事実をもとにした映画らしいが
豪遊がどこまで事実なのかはわからないが
とにかくド派手
ナオミの叔母さんが亡くなったときに
スイスに船で行こうとしている一連の出来事は事実なのか?
ただ、後半になってくると
FBIに目をつけられたからか豪遊をあまりしなくなる
しかし、途中からFBIに目を付けられ
スイスの銀行にカネを逃避させようとするが
司法取引でジョーダンが会社から引退をすることで
刑罰が軽くなるという話になろうとしたが
ジョーダンがそれを拒否し
FBIと全面対決になってしまう
この時のスピーチはかなり良かった
結局ジョーダンは捕まってしまうが
ラストにセミナーに出ているので
そこまで人生が転落をしているように感じない
妻とは結局離婚をしてしまったけど
セックス、ドラッグなどのシーンが多いので
他人には勧めにくい作品である
ウォール街で大成功して成り上がった男の物語
ウォール・ストリートにて証券の営業一本で成り上がっていく男のサクセスストーリーです。
まさにアメリカン・ドリームを体現している代表作の一つだと思います。
経営者としての手腕や人望の厚さ、そして周りを魅了するスピーチはピカイチ。
人としての魅力と圧倒的な財力、そして人脈を通じて、豪快かつ痛快に遊びまくる姿は、
男性目線でみるとまさしく夢が詰まっている、となるのかもしれないと感じました。
ただ一方で、お酒やドラッグ、女癖の悪さが目に余る振り切った描写も多数あり、
稼ぐことは大事だが、稼いだ先にお金をどう使うのかで人間性が現れるのだ、
と示してくれているように感じます。
総じて、稼ぐことで出来ることが広がるのだと、ワクワクしました。
健全なお金の使い方ならさらに最高です!
『Wednesday Night Prayer Meeting』
スティ◯ブ・マデンの株価操作をヨットの上から指示している時にバックに流れていたのが『Wednesday Night Prayer Meeting』チャールズ・ミンガスだ♥
実在の人物で事実に基づいていると言うが、事実である訳ない。見ていて思った事は黒人の数が極端に少なかった事と、拳銃(武器)が出て来なかった事。従って、彼等はもっと危ない事をやっている。また、この映画を作るために、色々な所へ金が回っているだろうし、それを含めてやっている事は全て確信犯だと思う。
また、アイビ◯◯リーグ出て務める様な類の職種ではないが、多分、沢山この会社にはいたはずだ。ア◯ビー・リー◯出て、ブリシットジョブさ。
『株』なんて合法な『賭博』みたいな物。一般の『賭博』と違うのは胴元も損失を出す場合があると言う事。勿論、そうならない様な施しはしているけど。一方、『賭博』は公営であっても、胴元が必ず勝つ事になっている。つまり、賭けた金額が多い程、必ずや負けて、その損失も大きいと言う事。だ。そして、何も知らないでやり続けると、いつの間にか膨大な借金になり、にっちもさっちもいかなくなる。それがギャンブル依存症。つまり、『株』も買う側から見れば同じ結論。イヤイヤ、胴元がこの世から消えてなくなることもあるから、『株を買う側』考えると、株式の方が依存度は高く、リスクも高いと思う。
まぁ、僕は以下の依存程度。
◯山競馬の第4レースを1000円くらい買って為に中◯競馬場まで歩く運動としている♥その程度。しかも、ワイドで一点買い。数字まで決めてある。予想する時間が無駄。余談の余談だが、時間のかかる賭け事はタイム・イズ・マネーに反する。速攻で結果が出るべきだ。
母と競馬場まで歩いて第4レースを
1000円買った事がある。ハズレたけどね。片路40分歩いて帰りはオケラ街道を通って、電車で帰った。母は二度と行かないと言っていた。のを思い出した。親不孝だね。
損しても分からなくなるくらいお金が欲しいね。
自分本位に見えるが、それだけでは無い多面的な人間性
仕事で大成功し、欲しいものを何もかも手に入れて人生を謳歌するが、最終的には全てを失うストーリーの構成がマーティン・スコセッシ監督らしい映画だと感じた。自分本位の生き方は、長く続くことは無く最終的に破綻するというのが、監督が作品に込めたメッセージだろう。
主人公のディカプリオ演じるジョーダンは、金銭欲・性欲といった自分の欲求を満たすことを行動指針とする、自分本位な考え方をしている。しかし同時に、トップセールスマンになれるほど顧客の心理を深く理解している点で、並の人間以上に相手のことをよく考えている面もある。彼は部下にも慕われているが、自分勝手なだけじゃない多面的な人間性に、周囲の人間が魅了されるのだと感じた。
中盤でジョーダンが「スティーヴ・マデンの株を客の喉に押し込み、窒息させてやれ」と大勢の部下の前で熱く語るシーンがあるが、ここは彼の思考がストレートに表現されていて面白かった。バイタリティが並外れているからこそ欲求も人一倍で、それが仕事における成功に大きな影響を与えているのが分かる。
コント・ディパーテッドが送る爆笑コメディー!
監督はマーティン・スコセッシ、主演レオナルド・ディカプリオのコメディー作品。
【ストーリー】
野心家のジョーダン・ベルフォード(レオナルド・ディカプリオ)は、22歳で大手投資銀行L.Fロスチャイルドに入社、生き残るコツだと上司からコカインを教えられる。
ところがようやく資格を取った直後に"黒い月曜日"、1987年10月19日香港発の大暴落、かのブラックマンデーの洗礼を受けてしまう。
気落ちするベルフォードだが、妻テレサに勧められた非上場の店頭株の株式仲介の求人にありつくと、ハイテンションのセールストークでまたたく間に2000ドルを稼ぎだす。
その後社名をストラットン・オークモントに変え、今度は資産家に狙いをつけて詐欺的手法で荒稼ぎする。
会社の業績向上とともに生活は乱れ、結婚生活は破綻し、パーティーで出会ったナオミに一目惚れしてテレサとは離婚、新たな恋人と再婚する。
その強引な手法から経済界で「ウルフ」と呼ばれるようになったベルフォードだが、あまりに目立つやり方に、ついにアメリカ連邦捜査局FBIが動きだす。
『ディパーテッド』の監督・主演でおくるハイテンションなコメディー。
最初からお薬キメキメでハイテンション、最後破滅するまでハイテンションなエコノミックアニマルたちの金への執着を描いてます。
伝説のお薬をキメたあとイモムシのように転がって自分のカウンタックに戻ろうとするディカプリオには、かつてのハンサム俳優の面影はなく、彼の心の解放がうかがえます。
ロマンチックなハンサム役、ずっと嫌がってたもの、彼。
父親役にはまさかのロブ・ライナー。ちょっと監督!
ファックという単語がもっとも多く出てきた映画(合計569回)という珍記録も保持。
正直に言います。
スコセッシ映画で、これが一番好きです。
新規開拓の鬼!ダイナミックで夢がある!これで健全なら最高!な映画
ハリウッドの友人の影響で何度も見ている映画。
"Sell me this pen."(私にこのペンを売ってみて)
この問いに対して、自分ならなんて答えるのか?
営業スキルに長けている主人公が、証券会社を作り、ウォール街でのしあがっていく様子が本当にダイナミックでおもしろい。
社長/経営者の仕事は新規開拓。主人公はまさに新規開拓の鬼だとも言える。
テレアポ1つでいくら稼ぐのか。ここまで目が離せなかった映画はなかなかない。
途中、社員として働く者たちが、元々は生活するお金すら困っていたところから、
主人公との出会いによって、仕事によって稼げるようになって豊かになり、明らかに生活が変わって主人公に感謝している姿が印象に残っている。
不健全さによって女やお酒に溺れたり、どんどん破滅していく様子もまたダイナミックで面白かった。あれで健全に仕事をしていたらどれほどまでに成長する会社になっていたのだろうかとつい想像してしまう。がむしゃらに稼ぎたくなる映画だ。
「ザ・ディカプリオ領域」
レオナルド・ディカプリオは、稀代の二枚目俳優に違いないが、実は一声を風靡した『タイタニック』でも、いわゆる下層市民を演じていたように、キラッキラのトップオブトップよりも、少し陰翳をたたえ弱さを内包した役柄がハマる、と私は感じている。
2002年『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』
2006年『ディパーテッド』
2010年『シャッターアイランド』
これらは、ディカプリオの持っている陰翳を見事に活かしきった作品だが、
2013年公開の本作も「ザ・ディカプリオ領域」とでも言うべきか、とにかくビッタビタにはまっている。
ディカプリオは、天才的な才能の持ち主ながら実は小心者という主役を完璧に演じている。
滲み出る弱さをハッタリで隠そうとするが、二枚目が演じると、ややコメディっぽく見えたりもする。
それが更に彼のファンを夢中にさせるのだろう。
ディカプリオは満点だが、
所詮、詐欺的商法で一瞬で燃え尽きた人物に目新しい物語はなく平板なストーリーになってしまった作品全体としての評価は、★3.0かな。
ウォール街の欲望と、ある男の自伝
ジョーダン・ベルフォートは資産家になる夢を持ち、1980年代のウォール街の投資銀行に就職。株のトレーダーとなる。
しかし、1987年のブラックマンデーに生じた恐慌により、銀行は倒産。
新たな就職先として、ペニー株と呼ばれる価値の低い店頭株を売る仲買人になり、得意のセールストークで実績を上げる。
そして、家具屋のドニーやマリファナの売人ブラッドを仲間に入れ、ストラットン・オートモンク社を設立。詐欺まがいの巧みな戦略で会社は急成長を遂げる。
連邦捜査官からの追求や、ナオミとの不倫、逮捕・釈放までの彼の波瀾万丈な人生が描かれる。
ドラッグ・セックス・あらゆる豪遊といった人の欲望を赤裸々に表現している映画でした。
レオナルド・ディカプリオは歳を重ねてフランクな役柄が増えた気がしますが、これが、また良く似合っている。
最初のロスチャイルド証券の上司ハンナから教えられたコカインや性の解放、胸に拳を当てて自らを鼓舞する姿など、会社が大きくなるまで何だかんだ踏襲していた。
株屋は何も生み出さない。株なんか幻想さ。予想なんか誰にも出来ない。
意味深な言葉でした。
ジョーダン本人は純粋で器用に何でも吸収する人物のように見えました。
真っ当な道に行けば前妻との穏やかな別の人生もあったのだろうか…。本当に世の中は分からない。
需要と供給という社会の仕組みの学びにもなった。
「このペンを僕に売ってみて」
これがアメリカンドリーム
ウルフ・オブ・ ウォールストリート
【ピロシの映画レビュー①①】
こんばんは、おすぎです。
邦題 ウルフ・オブ・ウォールストリート
原題 The Wolf of Wall Street
⚫︎監督
マーティン・スコセッシ
⚫︎脚本
テレンス・ウィンター
⚫︎出演者
レオナルド・ディカプリオ
ジョナ・ヒル
ジャン・デュジャルダン
ロブ・ライナー
ジョン・バーンサル
カイル・チャンドラー
マーゴット・ロビー
ジョン・ファヴロー
マシュー・マコノヒー
⚫︎公開
2013年
⚫︎上映時間
179分
⚫︎製作国
アメリカ合衆国
⚫︎ジャンル
コメディ
ある意味ホラー
一言、ヤバすぎる映画。
女人禁制な映画でございます笑
⚠️ネタバレ注意⚠️
『タクシードライバー』など数々の名作を産んだスコセッシ監督の本作でございます。
敏腕凄腕口八丁手八丁の株ブローカーが主人公。
本当にこんな輩がいたんかい?と思いますが、実在の人物がモデルとなっていまして、レオナルド様がブラピ様と制作権争奪合戦し勝ち取ったそうなんですね。
ブラピ様版も見てみたかったですが、それほど演りたかった役なんでしょう。
レビューなんかいらないぐらい、もうとにかくノッケから終始酷い映像の連続で笑。酒とド◯ッグと女の海を泳ぐ映画。。。
酒に溺れてイカれた映画と言えば『ハングオーバー』も傑作ですが、本作のキ◯ガイレベルは太陽系を超えてますね。
いやぁ
『ゴーンガール』
がパートナーと決して見てはいけない映画だとすれば、本作は男性限定映画と言えますでしょう。
ほぼ3時間の長尺なのにダレは全く感じないと言うのがオソロシイ!
手練手管、天才的な営業トークを駆使しつつ物凄いお金を手にするんですが、成金あるあるの天井お上りさんそのものもの行動しかしていないのに、もはや清々しささえ感じてしまうという笑 例えば奥さんの名前をクルーザーに名付けてしまうなんて、やってみたいよ‼️😆
コンプラとかガバナンスとかモラルとか企業や個人を支配する一切のものを排除した素晴らしい映画です笑笑笑
映画って、本当に面白いですね。
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クズだが頭はキレて金稼ぎには合理的!これが"映画"だ!!
ドラッグとセックスに浸かりながらも金稼ぎに奔走し人を誘惑する。ディカプリオの好演は何よりその「顔芸」に光る。
序盤は右も左も分からない証券マンだったが、才能を開花させ金で成り上がる様は痛快だし、顧客の一切をバカにしたその態度は芯が通っていて楽しめる。
倫理観も何も無い狂気に満ちているが、金稼ぎには貪欲で真摯な姿勢はやはり魅了される。特に、秘書や名前の出ないような従業員にも狂気を感じさせるキマった感じが物語に拍車もかけ、3時間という長さを感じさせない(観終わった後はしっかり3時間分疲れる)。
だが。金は最高のドラッグかもしれないがそんなベルフォードが取り憑かれていたのは"金稼ぎ"そのものだったところにスコセッシの皮肉と「映画」という表現方法へのこだわりを見た。
マーゴットロビーに目を奪われたり、仲間への想いが嘘ではないと感じさせるのはそこに「情熱」を感じさせるからだろう。
ディカプリオの演技に無理を感じるのは、こんなぶっ飛んだ役は本人でもない限り無理が出るだろうと。
今現在も世界各地を講演会で渡り歩き、金を稼ぎ続けている事実には変わりなくエピローグとしてある一つの視点としては胸糞悪いかもしれないが最高だ。
そんな視点の奴らは「マクドナルドで働いとけ!」
既婚者にも友達はいる
当時、映画館で観ました🎬
ジョーダンを演じたディカプリオはもとより、妻のナオミを演じたマーゴット・ロビーも素晴らしかったですね。
マシュー・マコノヒーも存在感ありました。
ディカプリオのラリってる演技も迫真でしたが、1番記憶に残ったのはやはりマーゴット・ロビーでしたね🙂
この時は今ほど知名度もなかったと思いますが、堂々とジョーダンの妻ナオミを演じきったと思います。
これじゃ、人気も出ますよね😁
スコセッシ監督らしく、スケールのデカイ作品でした。
人生ってこんなもん
「人間」を真正面から描き切った銭ゲバコメディの金字塔!! ミスター・ファッキン・ベルフォートに神の御加護を✨
実在のブローカー、ジョーダン・ベルフォートの波乱に満ちた半生を描くブラック・コメディ。
監督/製作は『タクシードライバー』『シャッター アイランド』の、巨匠マーティン・スコセッシ。
主人公ジョーダン・ベルフォートを演じるのは『タイタニック』『インセプション』の、名優レオナルド・ディカプリオ。またディカプリオは本作の製作も担当している。
ジョーダンの親友でビジネスパートナー、ドニー・アゾフを演じるのは『ナイト ミュージアム2』『マネーボール』のジョナ・ヒル。
ジョーダンの妻、ナオミを演じるのは『アバウト・タイム 愛おしい時間について』のマーゴット・ロビー。
ジョーダンに影響を与えた投資銀行L.F.ロスチャイルドのブローカー、マーク・ハンナを演じるのは『10日間で男を上手にフル方法』『ダラス・バイヤーズクラブ』の、後のオスカー俳優マシュー・マコノヒー。
ジョーダンの父親、マックスを演じるのは『スタンド・バイ・ミー』(監督)、『最高の人生の見つけ方』(監督)のロブ・ライナー。
ジョーダンの協力者であるドラッグの売人、ブラッド・ボブニックを演じるのは『ナイト ミュージアム2』やテレビドラマ『ウォーキング・デッド』シリーズのジョン・バーンサル。
ジョーダンの弁護士、マニー・リスキンを演じるのは『ディープ・インパクト』『アイアンマン』シリーズ(監督/出演)のジョン・ファブロー。
第71回 ゴールデングローブ賞において、主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞!
〈そこにいるのは 人というより 物の怪だった ………
金がツモリすぎ 彼の脳は すでに常軌を 逸している……〉
これは漫画家・福本伸行の大傑作ギャンブル漫画「銀と金」に登場する大富豪、蔵前仁を表した言葉。
権力と財力がいかに人間を狂わせるのか、それを描いてきた作品は古今東西沢山ありますが、本作ほどカネに溺れた人間を滑稽に、サイテーに、そして何より面白く映し出した作品は無かったのではないでしょうか!?
ジョーダン・ベルフォート率いるストラットン・オークモント社の面々は、隅から隅まで、揃いも揃ってクズばかり!粗野で下品でアホでバカで自分勝手で差別主義者で…。身近にいたら死ぬほど嫌だけど、離れて観察する分にはサイコーに面白い😂
「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ」というチャップリンの言葉を思い出さずにはいられない、抱腹絶倒の大傑作コメディ映画だと思います♪
スコセッシ監督の代表作の一つとして、チンピラマフィアの成り上がりと没落を描いた『グッド・フェローズ』がある。これはまぁ説明不要の名作な訳だけれど、本作はこれのセルフリメイクと言ってもよいような映画。
主人公の人物像からお話の全体の流れ、そしてその結末まで、『グッド・フェローズ』を想起せずにはいられない。クライマックスにパンクロック調の「ミセス・ロビンソン」が流れるというのも、やはり『グッド・フェローズ』のシド・ヴィシャス版「マイ・ウェイ」を意識してのことなのだろう。
ただこの2作、決定的に違うのは本作はもうバキバキにキマッちゃってるという点。
両者とも実在の人物を主人公に据えた映画なのだが、本作の方が明らかに戯画化されているというか悪意があるというか、実際は流石にここまで無茶苦茶ではなかっただろうということは誰の目から見ても明らか。リアリティよりもエンターテイメントを重視したということなんでしょう。
冒頭からとにかく嵐のようなFワード。なんでも本作は作中に登場したFワードの回数が世界一なんだとか。一体誰が数えたんだ💦
とにかくマシンガンのように汚い言葉が飛び交い、それと呼応するように作中の描写もどんどん下品に。チンポ、おっぱい、セックス、クスリ、なんでもありの危険な無法地帯へと突入していく。
正直、ここまで下品な映画は未だかつてまで観たことがない、というレベルのカオスっぷりなんですが、それが面白いんだ〜〜!✨😆
異常な程のハイテンションで映画は突き進み、180分という長尺が全く苦にならない。爽快なまでのドタバタ劇に、マジで最初から最後までずっと笑いっぱなしみたいな映画でした。
主人公ジョーダンは救いようのないクズ。障害者差別、女性差別、職業差別、なんでもござれの資本主義の権化。金を稼ぐことに中毒になってしまい、女とクスリ以外にはなんの興味も示さないというまさに物の怪。
そんなクソ野郎なんだけど、不思議と不快感は一切ない。むしろだんだんコイツのことを好きになってきちゃう。
「ベルちゃんは社長を辞めへんで〜〜!!」と演説をブチかますシーンなんて、なんか知らんが目頭が熱くなってしまった。
特に好きなのは超スーパーヤバいおクスリ「レモン」をキメてしまってからの一連のドタバタ劇っ!『Mr.ビーン』や『ドリフ大爆笑』を思い起こさせるベタベタのお笑い描写なんだけど、これがもうヒドすぎてヒドすぎて…🤣フェラーリのガルウィングの開け方とかもうね…。コイツほんとどうしようもねえな!
このシークエンスで感心したのは、ぶっ殺されても文句を言えないようなミスを犯したドニーを、サイテーすぎる『ポパイ』のパロディで救い出す場面。殺したいほどの怒りを抱えながらも、ここでドニーを見殺しに出来ないのがジョーダン・ベルフォートという男。文字通り地面を這って、マウス・トゥ・マウスでドニーを救助する。この描写のおかげで、あぁなんだかんだでジョーダンって根っからの悪人ではないんだなってことがわかるし、彼に対して親近感を覚えてしまう。「不良が良いことをすると好感度が上がる」理論なのは重々承知なのですが、やっぱりこういう描写があるのと無いのとでは、主人公に対する思い入れの深さがガラッと変わってきますよね。いやー、ここ本当良いシーンだったなー。
本作でベルフォートを演じたのはレオナルド・ディカプリオ。「レオ様」と呼ばれプリンスのように扱われていた彼が、まさかここまで身体を張った演技をする役者になるとは、誰が想像出来ただろうか?
軽薄で下衆な男を完璧に演じきっており、その演技力というか胆力には脱帽。
大嵐にあってしまい船が沈没するという『タイタニック』な展開をディカプリオ本人がやっちゃうという大胆なパロディ。そりゃこんなん笑うわっ😆
しかもロマンチックに命を散らした『タイタニック』に対して、こちらは「俺はシラフで死にはせんぞっ!」と言い放つ。…良いセリフだなぁ。自分も最期の時はこう叫ぼうっと。
とまぁ、ここまでやるのかと思わせるディカプリオの暴走演技が素晴らしく、彼がリミッターを解除してぶっ飛ばしてくれたからこそ、この映画はここまで面白くなったのだろう。やはりレオ様こそハリウッド最大のスターなのです✨
サイテーな人間ばかりが出てくる映画。でも「人間」ってこういうもんだよね。
有り余るほどの金と権力があれば、誰だってこんな感じに狂い出すだろうし、他人を見下すクソッタレになるだろう。
良い女がいればマスだって掻きたくなる。不倫だってしたくなる。お山と茂みを丸出しにしたマーゴット・ロビーにウッフ〜ン💕と迫られて、それを我慢出来る妻帯者がどれだけいることか。
この映画には悪意と狂気が満ちているが、一点の嘘もなく「人間」を描ききっている。この正直さこそが本作の最大の美点であり、全編に渡り漲っている爽快感の源なのだろう。
『グッド・フェローズ』では主人公が抜け殻のようになって終わるが、本作ではその「先」がさらに描かれる。
栄枯盛衰…からのさらに盛!
全く反省していないジョーダン・ベルフォートという男。だがそれが良い。それで良い。人間なんてそうそう反省しないんだから。
本作は、映画史にその名を刻む名作『グッド・フェローズ』を、全ての面においてバージョンアップさせた大名作っ👍
スコセッシ監督、当時70歳。古希でこれを作り上げたってマジかよっ!?💦
スコセッシはジョーダン・ベルフォートを遥かに凌ぐ化け物だった…ということですかね。
※デイミアン・チャゼル監督の問題作『バビロン』(2022)。
本作を観て「あぁ、チャゼルはこれをやりたかったんだなぁ…」と1人納得。だからマーゴット・ロビーを起用したんだね。
スコセッシに戦いを挑む、その心意気や良し!…だけど、酒池肉林のどんちゃん騒ぎ描写は完全にスコセッシが上。遥かに上。圧倒的に上。比べものにすらならない。
チャゼルに才能があることは認めるが、スコセッシの真似をするのは無謀。相手は本物の化け物なんだからさ。
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