椿姫ができるまで

劇場公開日:

椿姫ができるまで

解説

2011年にフランスのエクサン・プロバンス音楽祭で上演された、世界最高峰のオペラ歌手ナタリー・デセイ主演、ジャン=フランソワ・シバディエ演出によるベルディの名作オペラ「椿姫」の舞台裏をとらえたドキュメンタリー。才気あふれる2人の芸術家によって名作が新たに生まれ変わっていく過程を、舞台の名場面とともに映し出す。監督は、音楽と映画を融合させた映像作家として注目を集めるフィリップ・ベジア。

2012年製作/112分/フランス
原題:Traviata et nous
配給:熱帯美術館
劇場公開日:2013年9月28日

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映画レビュー

4.0歌声、天使のよう

2013年10月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

幸せ

 オペラ大好きのわたしですが、「椿姫」は好きな演目ではなかった。大岡昇平は「椿姫」大好きでかかるとみにいくとエッセイに書いていた。そのとき、わたしはなんで?と思ったものだ。

 だが、今回、この映画をみて、「椿姫」がわかったような気がする。
 さて、映画の内容。
 ナタリー・デセイって、感覚的にぱっとつかんでいくんですね、演出家のいうことを。日本では、演じる人が演出家にきっちりとモノいうなんて、反抗するなんて考えられないじゃない。
 でも、フランスは違う。
 ナタリーは、理屈を並べる演出家の言い分に、ジョークで対抗したりする。演出家の方は、ぼそっと「それ面白くない」

 才能と才能が絡んで、舞台創る瞬間を映画はとらえている。
 「不思議だわ」というたった一言の解釈をめぐって、ナタリーは迷い、演出家に苛立ちをぶつけたりする。

 しかし、すごいのは、いったんわかったとなると、ぱっと意図をつかむナタリーは、まるでやすんでいた白鳥が舞い上がるように歌い出す。
 その瞬間、わっと思う。
 ああ、これは神様のくれた天使の歌声なんだと思った。

 ジャンルとしては、美しくて知的な映画だと思う。

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高知ネコ
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