インターステラーのレビュー・感想・評価
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愛の探求
訳が悪いのかよくわかりませんが、会話のテンポや掛け合いが私の感覚に合わず、ノーランはこんな感じなのかと思ってしまいました。省略の描写も割と大胆で、この展開の早さというか、ジャンプは驚いた。私の理解はとても遅かった。
けれどラスト40分は凄かった。むしろ本作はこの40分だけでいい。これだけでノーランの天才さがよく分かる。そして思い描くイメージの凄まじさよ。
5次元世界では時間が物理的に存在する。
時間が時計で示されているものだけではなく、伸び縮みや複数存在することは、例えばハイデガーやレヴィナスを囓っていたり、体感的にも経験できることではありますが、ノーランはガルガンチュアにおける次元であのようにイメージしていると分かってとても興味深い。
ただそれを主人公の私的領域や家族愛に収束させるのは、ハリウッドのご都合主義や大衆娯楽に傾倒させたきらいがある。それがシネフィルや評論家に嫌われている原因なのかと勝手に邪推するが、別の次元の話なんだから別に楽しめばいいとも思ってしまう。
愛を「人間の発明」として、「観察可能な“力”」とアン・ハサウェイに語らせるノーラン。けれどこれも勝手な邪推だが、ノーランは人間のことを信用していないと思う。他人はもちろん、主観としての〈私〉も自分自身も。徹底的な懐疑。だからカメラや科学、編集といった「技術」に中心的な信用を置きつつ、でも完全には信用できていない。データや数字も嘘をつく。
アメリア
「愛には特別な意味がある(…)私たちには感知できない高次元につながる(…)愛は私たちに感知できる(…)時間も空間も超える(…)愛が未知の力でも信じていいと思う」
ノーランにとって、映画とは愛の探求なのかもしれない。映画も虚構だし、愛も虚構かもしれない。けれどその虚構の果てで私たちは感知できない高次元に繋がり、未知の力を感受できるかもしれない。それを信じて映画で体現したり、つくっているのだと思う。
少なくともノーラン映画をみた私はその力の一端を感受したように思える。アメリアのセリフを重要だと感じて、書き写す私ももしかしたらノーラン同様人間不信であるから、より感受できたのかもしれない。
時間の芸術とも言われる映画。アカデミー賞で監督賞を獲ったら、シネフィルや評論家に受け入れ始めるのかは定かではないが、ショットに流れる時間やショットの連係、イメージの生成を最も徹底的に考えているのはノーランだと思うし、やっぱり凄い。というか評論家は「理論にしばられすぎ」。もっと多くの人にみられ、面白いと言われることは素朴に価値を認めていいと思っている。
「重力」「親子の別れ」「人間不信」「トラウマ」「老いること」。重要なキーワードはみつけたような気がするからもっと探求していこうと思う。
IMAXフルサイズで初上映。水の惑星の広大さやワームホールの迫力が大幅にアップ
今回の再上映で初めて、日本でのIMAXフルサイズ(画面比率1.43:1)上映が実現。公開当時、海外まで見にいった人からの「フルサイズで見ると別の映画」という感想を目にしていたので楽しみにしていました。
地球での、トウモロコシ畑を車で突っ切りながらドローンを追いかけるシーンからフルサイズの絵力におおっと驚かされて、宇宙に行ってからは確かに公開時に見たときとは別物だと感じられる大スケールの映像が連発。画面の半分ぐらいが灰色の水で覆われた、水の惑星の途方もない異世界感や、ワームホールを使ってのワープなど、フルサイズの画面&大音響ならではの凄みがあって、鑑賞後は宇宙旅行に行ったようなグッタリ感を味あうことができました。
父娘の愛を縦軸にした大風呂敷の物語をSF的な仕掛けで見事にまとめあげ、ラストでエピローグ的に描かれるエモーショナルなシーンに不思議な感動がこみあげてくる作品です。
SF最高傑作
10周年記念という事で池袋のIMAXで鑑賞
この映画は映画の中で私が1番好きな映画だ。
まずはできる限り良い環境で予備知識なしで観よう。
そして、解説や科学的説明をGoogleやYouTubeなどで調べてもう一度観よう。
そしてストーリーがうろ覚えになったらもう一度みよう。
何度でも楽しめる映画である。私は数十回は見た。
この映画が出る前までは2001年宇宙の旅という映画が宇宙ものでよく名作として語られていたが、この映画が出てからはあらゆる宇宙ものを差し置いて、個人的な圧倒的1位に躍り出た。映画史に残る作品と言っても過言では無い。
2014年公開の映画であるが、10年経った今でも全く古さを感じないストーリー、映像、音楽、世界観。総合力が高すぎる。
この映画で私はクリストファーノーランという監督を認知したが、彼の映画を全部見たくなるくらい。この映画は衝撃を与えた。2014年はアナ雪が公開され日本で大きく話題になったが、その裏で映画史に残るインターステラーも公開されていたと考えると2014年は映画史に残る年である事は間違いないだろう。
本当に面白い映画だ。
まさにラザロ計画
「人類として生まれたなら絶対に観るべき」
あの伝説の映画「インターステラ」の復活上映を、しかもIMAXGTレザーでやってると聞いて、どうしても行きたいと思っていたが、ようやく、なんとか行けた。
ウィークデーというのに良い席はほぼぎゅうぎゅう詰め。IMAXレザーGT(フルサイズ/画面比率1.43:1)はEXPOCITY109シネマと、池袋にしかない。そのIMAXレザーGTのスクリーンなので、大人気だったが、やはりこのスクリーンと音響は迫力満点。無理して来た甲斐があった。
インターステラは以前に配信で観ていたけれど、前もって相対性理論などの科学知識を入れてみないと、初見では、まあ、物語の半分くらいしか理解出来なかった。
今回はバッチリ予習もして行ったので、その分、感動的だった。それよりなりより、やはりこのIMAXGTのスクリーンは値打ちがあるね。延長上映でEXPOCITYシネマは26日までやってけますよ。みなさん、必見です。観ないと後悔するちょ~お勧めの映画です。人類として生まれたなら少々無理しても絶対に観るべきですよね~🤞私ももう一回行ってみようと思います。
★評価は私自身の過去最高点4.8を差し上げたい。
古い作品のリバイバル上映。おすすめ。
今年440本目(合計1,531本目/今月(2024年12月度)19本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
現在新規公開ではないですが、年末年始は作品が少ないのか過去作品の復刻上映がまま見られますね。この映画もその一つです。
当該監督さんの作品はこれよりも「前」も「後」も独特な世界観を持つ映画が多いですが、その転換期(あるいは、いろいろな試行錯誤の「中間点」くらい)であるかなといった感じです。
ストーリーについてはもう大半の方が書いているし、何ならVODでも見られるようなのでそれらネタバレになってしまうのでここでは回避で。
さすが有名監督さんのいくつかの作品のうちの一つということで、過去作品であることを知っていて映画館にいっても十分楽しめますが、この映画はSF映画であるために、天体(宇宙)関係の単語や、映画の展開上ITに関する知識がかなり飛んでくる(割合的に7:3くらいか)のが特徴で、そこが字幕などでわからないと理解が難しい映画かなといった感じです。せめて、中学理科の天体(太陽系程度)は知らないと、天体(宇宙、星座ほか)用語で押されまくって結構厳しくなるので、新規で見る方もVODで課金してみる方もそこは意識的に考えたほうが良いかなといったところです。
評価については、これら単語(特に天文(宇宙)単語が多く、日本では天文(宇宙)は高校地学が事実上「存在しない」科目でもあり、なじみがある方が少ない)の理解に苦労すかなというのはありますが、これだけの大ヒット作で、いかに日本が(公開当時の)「一大マーケット」であるとしても日本にだけ配慮することは実際不可能である等考慮して、減点なしフルスコアとしました。
宇宙人は出てこない、ロジカルなSF映画。
父と娘の親子愛の物語
さすがノーラン、ブラックホールでロケ
期待し過ぎました
クリストファー・ノーランは好きな監督で、メメントからオッペンハイマーに至るまでは欠かさず観ています。主に時間軸をテーマにした作品が多く、毎回斬新なアイデアに驚かされます。また、映像にもこだわりがあり極力CGを使わないところや I-MAXでの撮影も好きな点の1つです。
さて、今回のインターステラーですが公開当時は I-MAX対応のスクリーンで鑑賞していなかったので再度鑑賞することにしました。また、I-MAX 本来の縦横比に対応しているスクリーンでの鑑賞も未体験だったので、池袋のグランドシネマサンシャインで鑑賞しました。
それで、ここからが感想になるのですが、結論から先に言うとスクリーンについても作品の内容についても思っていたよりも感動出来ませんでした。
まず、スクリーンは確かに大きいのですが、前の方の席で鑑賞したせいか大きいというだけで、首が疲れたと言うのが正直なところです。機会があれば今度は後方の席で鑑賞したいと思います。
それから、内容については過去に一度鑑賞しているせいだと思いますが、あまり楽しめませんでした。ノーラン監督の作品は比較的何度観ても面白い作品が多いのですが、本作に限ってはオチが分かっている状態で冷静に鑑賞した場合、悪い意味で分かりづらい作品だと思います。
他のノーラン作品も初見では分かりづらい作品が多いですが、再鑑賞することにより新しい発見があったり、オチが分かっていても感動出来ることが多く、何度も楽しめる分かりづらさです。
それに対して本作は、新しい発見が無いくらい分かりづらく、またオチが分かっていると感動も少なく、こちらは楽しめない分かりづらさだと思います。
以上、今度は再上映ではなくノーラン監督の新作をI-MAXで鑑賞してみたいです。
IMAXレーザー/GTは見る場所も肝心、本編の感想は無し
この世を支配する存在
時間を掌握し、変幻自在思うがままに操る男・クリストファー・ノーラン。5次元という過去最大規模の壮大なテーマを掲げた本作は、これまででいちばんノーランらしい設定ながらに、ノーランらしかぬ展開とオチを迎える不思議な映画だった。
実は初鑑賞。今年は「オッペンハイマー」「メメント」「フォロウィング」が劇場公開&再上映してくれたため、個人的にはノーランイヤー。残すところあと数本となったわけだけど、最も有名といってもいいこの映画はこれまで見てこなかった。
IMAX再上映という最高の形での初鑑賞。迫力が他の映画とは段違い。慣れすぎて当たり前になってきてるけど、IMAXってこんなにもすごいものなのかと教えてくれる。劇場内に響き渡る轟音に全身が刺激される。まさに映画体験。いや、映画館体験と言った方がいいだろう。
閑散期の映画館が満席近く埋まっている。みんなが同じ映画に夢中になっているその様をを見るだけで、なぜか心が満たされる気持ちになる。洋画離れが進む今、ヒーロー映画やシリーズものでもなんでもない、ひとつの作品がこうして愛され、求められる状況に思わずワクワクしてしまう。
そういった映画館効果がデカすぎるがあまり、4点台にギリギリ乗ることができたけれども、正直家で見たらインパクトは半減。ストーリー自体があまり好みではなく、歴代のノーラン映画と比較するとどうしても物足りなさが勝ってしまう。
というのも、相対性理論等の物理学が用いられる映画ということを前々から知っていたため、それならしっかり予備知識として頭に入れて置いた方がいいだろうと鑑賞前に2時間近くかけて勉強したのだけど、さほど難しい物語ではなく、知識を得たことで理解しやすい箇所はあったものの、求めていたものとは結構かけ離れていた。
この監督、結構極端だなと思う部分があって、「TENET」はどう考えてもやり過ぎなぶっ飛びSFがために全然好きじゃないし、逆に本作のように家族愛に振り切りすぎるのもちょっと陳腐な感じがしてイマイチ乗れない。
いやもちろん、本作は家族愛以外のパートも面白いし、それが上手くいかされたメッセージも持っているから深みのある映画ではあるんだけど、どうもオチがしょうもなくて、こんだけ大規模な映画なのにやること幼稚だなぁと思わざるを得ない。そう考えると「インセプション」って究極のバランスで成り立っている傑作だなとつくづく感じさせる。言いたいことはわかるけど、ここまでしなくていい。世間の評価を気にしすぎ。もっと自分らしくやっていいのに。
そこに収まるのかぁというガッカリ感はあったものの、ブラックホールや5次元に対する見方は非常に面白く、もっと説教臭くだらだらと専門用語を並べるようないつものノーランおじさんぽい映画でも良かったんじゃないかなと思った。
「プレステージ」等の初期作と「ダークナイト ライジング」「ダンケルク」はまだ未鑑賞だが、今のところのノーランベスト5は、
1.ダークナイト
2.インセプション
3.メメント
4.オッペンハイマー
5.バットマン ビギンズ
だね。多分揺るがない。再来年公開の新作はどうなるかな??
圧倒的!!!
この作品は映画館で観ていなかった…。
IMAXのこのリバイバル上映を初映画館鑑賞。素晴らしかった‼︎
その素晴らしさは今迄IMAX鑑賞した映画で1番であった。こんなにIMAXに適した作品は他に無いのでは⁉︎鑑賞中これは現実に起こっている事ではないかと錯覚する程の出来。こんな体験は始めてであった。帰る時立ち上がった際に余りの体験にフラッとしてしまう程の衝撃であったのだ。
気になる作品は沢山IMAXで観て来たが、この映画程IMAXと融合しその世界観の中に放り出された経験は正に初体験であった。
ノーラン監督には"オッペンハイマー"(これもIMAXで鑑賞)で失望させられたが、この映画は違った!その映像、脚本、ストーリー、音楽、VFX、俳優、演技力、美術、効果音、その全てが素晴らしく融合しあい奇跡の作品となった。
既に何度も観た作品で、こんなに感動させられたのは私自身初である。まさにこの映画はIMAXで観るべき作品であり、未だIMAX未体験の方は是非『IMAX』で体験(体感)して欲しい…。。
ノーラン監督 「素晴らしい映像体験を本当にありがとう‼︎」
こんな事があるから…映画館で映画を観る事がやめられないのだ‼︎
公開10周年記念IMAXでリバイバル上映
いつの時代も変わらないもの
思えばこの10年で自分自身は歳をとり、コロナが猛威を奮った時代を乗りこえたと思ったら、異常気象で年々夏が暑く感じたり・・・
インターステラーの世界に以前より確実に近づいており、時間の尊さも10年前より、リアルに感じざるをえない。
そんな中でも大事にしないといけないものは、、「愛」であるということ。ノーラン作品には直接的にそういう表現は出ないが、インターステラーは作品全体を通してそれを改めて問いかけてくれる作品。
また10年後に見ても、時代が変わっていても、新たな気づきと共に、愛があってこそのものだという事は、変わらないだろう。
前回見た時は普通の映画館だったが、今回、IMAXで鑑賞できた事は本当に良かったと思っている。
IMAXは別物!
クリストファー・ノーラン監督の世界のとらえ方を垣間見した気分。
私は、高校時代、物理とすごく相性が悪かった。
飛行機が飛ぶ仕組みも分からないし、天動説でいまだに生きている。
だから、そもそも、「インターステラー」の本質が分かってないと思う。
その上で、クライマックスは素晴らしかった。
なるほど、5次元をこう表現するのかと、現代アートを観る気分だった。
また、親子愛に泣いた。
ホンマ、天寿を全うした死であっても、子どもを看取るのはツライ。
こういう宇宙ものを観ると、いつも思うが、宇宙に行くあまたの困難に立ち向かう前に、地球上でできることがたくさんあるのではないだろうか。
戦争をやめること、足るを知る生活を励行すること、富を再分配し貧困を緩和すること、教育をいきわたらせることなどなど。
宇宙に移住する困難に比べれば、地球上でこれらにチャレンジする方が合理的。
そして、人類が平和に協力できるようになれば、宇宙にチャレンジするのがより容易になると考える。
是非、超大国には地球上でのチャレンジから取り掛かって欲しいし、自分自身も身の回りから取り組みたい。
私は、言葉と感情で世界を理解するので、ノーラン監督には置いてきぼりにされることが多々ある。
けれどこの作品は映画館でIMAXで鑑賞できてよかった。
「マトリックス」のような、新しい視点をすんなりシェアできる作品も創って欲しいー。
といいつつ、全く何が書いているのか理解できなかった難解な専門書を読む気分で、ノーラン監督作品を観ていきたいとも思っている。
次作も楽しみにしています(*^^*)
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