「「インセプション」の宇宙版みたい。もう一層下にいったら宇宙になってしまったような感じ。」インターステラー Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
「インセプション」の宇宙版みたい。もう一層下にいったら宇宙になってしまったような感じ。
「インセプション」の宇宙版みたい。もう一層下にいったら宇宙になってしまったような感じ。(他人の夢の中なのでなんでもアリ)
ディカプリオと渡辺兼が、ブラックホールの中から、「グッジョブ」とか言いながら出てきそうだった。
映像は素晴らしくて、壮大で、眠くはならなかったけれど、そんなのアリなのか?というような、信じられない理論がたくさん出てきて、なんだかな~?という感じだった。
砂嵐や干ばつ、疫病などでたいへんな食糧難となっている未来。食料を奪い合う戦争をへた後、人類にとって、食料の生産以外のことは、あまり意味を持たなくなった。元宇宙飛行士でエンジニアのクーパー(マシュー・マコノヒー)も、家族で農業をしているが、うまくいかない。ある日娘の部屋にポルターガイストが現れ、妙な指示をする。ある座標を示したり、STAY(ここに止まれ)と言ってみたり。クーパーは何か感じるものがあり、座標の地点に行こうとするが、娘は「STAY」の指示に従って行かない方がいいと主張する。クーパーは娘を振り切り、座標の地点に向かう。そこには廃止されたはずのNASAがあった。NASAでは人類の他の星への移住計画が進められており、経験者のクーパーは、宇宙飛行士に復帰することになる。すでに先遣隊が、ワームホールを通り、居住可能と思われる三つの惑星を発見し信号を出しているが、捜索に燃料を使いきり、通信も不良のため、真偽は分らない。そこでクーパー達のチームが、真偽を確かめるため、ワームホールを通りそれらの惑星に行くことになる。もしも帰れない場合のため、人類の受精卵を大量に冷凍保存して持っていくことも計画に含まれている。また、その間に、NASAでは重力理論を解明し、人類すべてが乗れるような宇宙船を開発するという計画も進行していた。そのどれか、あるいはすべて成功することを信じ、人類のため、それぞれの家族のため、クーパー達は宇宙に出ていくのだが・・・。
もちろんこの後、紆余曲折、波乱万丈、裏切り、騙し合い、戦い、ということになるのだけれど、訳のわからない、信じられないような理論が多少引っかかる。
特に「タイム・ダイレーション」。なんで周辺の宇宙から、近くの星に着陸しただけで、何十年もたってしまうのか?
逆に着陸して、何十年も未来に行ってみたいと思うのは私だけなのかな?
他にもいろいろご都合主義の理論が出てきて、よくわからない。
最後のところは、「インセプション」じゃないのだから、さすがにそれはないだろうという、究極のご都合主義理論がまかり通っている。
結果的に、現実を無視して、うまくいき過ぎたような印象がある。
これだったら、全部夢でした的な夢オチで、まとめていただいた方が、まだ納得できた。
そして、やたら映像が壮大なわりには、テーマが親子愛というのは拍子抜け、人類愛とは言わないけれど、せめて自国愛、愛国心ぐらいまでには上げてほしかった。
でも、最初のところで出てきた「アメリカが、月への有人飛行に成功した。」というのは嘘で、ソ連を崩壊させるためのプロパガンダだったという台詞は素晴らしいし、この作品全体にひっかけているような気がする。