劇場公開日 2013年12月13日

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「50歳以上の男性必見」鑑定士と顔のない依頼人 白髪のおっちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.050歳以上の男性必見

2014年1月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

幸せ

精神力が強靭で自分で判断し選択してきた男の強さが判ります。
あんな美女が主人公の初老の男と一緒に住む展開に疑問を持ちつつ、同年の男の夢に納得している自分がいましたが、終盤背景が明らかになり反転しても、納得している自分がいます。
自分の理想の女を夢見て、30年掛けて女性画を収集した彼の行動は驚嘆に値し、彼の女性への執着も明らかにされます。ですが、この収集が単に執着と言えるのか疑問であり、どのような男も幾つになっても理想の女を追い求めているのではないかと思います。
が、果たして巷の男に全て当てはまるのでしょうか。ただ単に彼の知識が、そうのような行動に走らせただけとはならないでしょう。

ラストは幾つになっても男は純だと私は解釈しません。

強い男だけが純でいられるとの一線がそこにはあると判断しました。

誰からも束縛されず、プロとして自由に生きられる男だけが持つ純でしょう。条件として第三者が認め対価を払われる男でなければなりません。

事実が判明した後からラスト、彼の精神の復活まで道のりを言葉を一切排した描写が彼の強さです。
何年かかるか判りませんが、彼の理想の女性が現れるまで諦めず日課として淡々と実行し、推理して行くのでしょう。
50歳以上でこれを観て自分の人生を顧みても、鏡には弱い自分しか移りません。
選択を逃避した男には出来ない行動原理で貫かれています。

白髪のおっちゃん