「この映画はサイコー♪ 「創造性」をテーマに据えた、どこまでもLEGOらしい1作!」LEGO(R) ムービー たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
この映画はサイコー♪ 「創造性」をテーマに据えた、どこまでもLEGOらしい1作!
レゴで出来た世界「レゴワールド」を舞台に繰り広げられるドタバタ劇を描いたアドベンチャー・コメディCGアニメ『レゴ(R)ムービー』シリーズの第1作。
マニュアル通りに動くことしか出来ない平凡な作業員エメットが、レゴワールドを支配しようとするおしごと大王に立ち向かう。
レゴワールドを支配しようと企む悪のビジネスマン、おしごと大王の声を演じるのは『オースティン・パワーズ』シリーズや『ズーランダー』のウィル・フェレル。
エメットを導く魔法使い、ウィトルウィウスの声を演じるのは『ショーシャンクの空に』や『ダークナイト』トリロジーの、レジェンド俳優モーガン・フリーマン。
おしごと大王の手先バッド・コップの声を演じるのは、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』『ラブ・アクチュアリー』の、名優リーアム・ニーソン,OBE。
主人公エメットの声を演じるのは『マネーボール』『her/世界でひとつの彼女』のクリス・プラット。
おしごと大王や、レゴ・ワールドでも大活躍するスーパーヒーローのバットマンなど、多くのキャラクターの日本語吹き替えを担当しているのは『魔女の宅急便』『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの山寺宏一。
👑受賞歴👑
第42回 アニー賞…脚本賞!
第20回 放送映画批評家協会賞…最優秀アニメーション作品賞!
第10回 オースティン映画批評家協会賞…アニメ映画賞!
第68回 英国アカデミー賞…アニメ映画賞!
すーべてはサイコー♪というテーマソングが脳味噌にこびり付く映画。
なんと言ってもレゴブロックをモチーフにした長編アニメ映画を作ろうという、どうかしているとしか思えない企画を実現させた監督はじめスタッフの皆さんの熱意が素晴らしい。
一見ストップモーションを駆使して撮られた映画なのかしらん?と思うが、実はこれ全編CG。
本物のレゴブロックにしか見えない驚愕のクオリティは、これだけでも一見の価値あり。
映像の凄さはハンパないのに、頻出するチープな演出が笑いを誘う。幽霊糸で吊られてんじゃん🤣
基本は楽しいコメディ映画だが、込められたメッセージは非常に感動的。
オリジナリティの大切さを認めた上で、マニュアル通りにモノを作ることや行動することを否定せず、それぞれが得意な能力を発揮して活躍することの重要性を説いている。得意なことを精一杯やれば誰もが「選ばれし者」になりうるのだという、子供たちの心に留めておいて欲しいメッセージをガツンとかましてくれる。
その上さらに、子供のクリエイティビティを認めてあげて、子供の頃に持っていた自由な創造力を忘れないで、と大人に対しても重要なメッセージを伝えてくれており、子どもも大人も関係なく感動できる物語になっている点は本当に素晴らしい。
まさかこの映画で泣くとは思いませんでした…😭
レゴの世界だからこそできる、DCヒーローや『スター・ウォーズ』のキャラ、ダンブルドア、ガンダルフなどの夢の共演も見どころ。
ここでも雑に扱われるグリーン・ランタンくん可哀想…。
豪華ハリウッドスターの吹き替えも素晴らしいが、この映画は吹き替えがサイコー♪
森川智之、山寺宏一、沢城みゆき、玄田哲章、羽佐間道夫など…。
業界最高峰の職人たちが吹き替えを担当しており、なんとたった8の人で全てのキャラクターを担当している。1人が何役も兼任しているというのに、それでいて全く違和感はない!すごいテクニックですよこれは…。
本作を吹き替えで観れば、日本のトップ声優のレベルの高さを理解する事が出来るでしょう。
個人的にレゴブロックに全く思い入れがないのですが、それでもすごく楽しめたので、レゴファンの人にとっては堪らない1作だと思います。
意志を持った玩具という点では、『トイ・ストーリー』シリーズの二番煎じであるという見方もできますが、『トイ・ストーリー1』〜『3』の更に一歩先を行ったおもちゃ観を提示しており、クオリティや面白さで引けを取ってはいません。少なくともあの問題作『4』よりは数段上の完成度。
いやマジ『トイ・ストーリー4』の監督/脚本は本作のスタッフの爪の垢を煎じて飲め、飲め、飲みまくれ💢
実写パートがバラエティ番組の再現VTRのようなチープさだったのはおそらく狙いなのでしょう。
普通の映画ならマイナスポイントになりますが、本作の良い意味でのおままごと感/手作り感にマッチしていたので全く問題なしです。むしろこのくらいのクオリティで丁度良い!!
子ども向けアニメと思うなかれ!むしろ大人の方が楽しめる一級品のエンタテインメント!全てはサイコー♪♪♪