風立ちぬのレビュー・感想・評価
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今尚、風は吹き続けて
心の中に風が吹いた!
その途端に、衝動を抑えることはできないし、風は吹き荒れるばかり。
情熱の、恋の、生命の、風が吹き続ける。
それは、いつの時代も関係なく、生きている限り感じ続ける。
だから、生きねばならない。
とても楽しめた。
どうして低い評価がついているのか。全く理解できないが、それ以前に理解されていない、又は理解しようとしていないのではないかと思うとどうにも悲しい。
この作品は宮崎氏を投影した作品である。主人公堀越はどこまでも宮崎氏の意識の中で夢を見ていた存在である。夢の中の宮崎氏といってもいいのかもしれない。現実はここまで夢に忠実に生きる事は出来ない。他に色んな制約がかかり、時には夢を捨てる事もしなければならない。けれど、堀越はそうならない。挫折し、壁にぶつかりながらも、最後には夢を叶えてしまう。
たとえそれが大きな犠牲の上に成り立っていたとしても。気付かず、気にせず、堀越は夢の中で、満足げに歩いていく。生きていくのだ。
そんな事はこれまで数々の名作を生み出してきた宮崎監督にもできはしないだろう。戦況が悪化した事を告げる新聞にくるまれた部品をただ手にとって、それには意も介さず、再び設計へと戻る。それは普通の人には決して出来ない事、そして宮崎監督自身も出来ないと認めてしまった。出来なかったし、これからもしないだろうと思ってしまう。だから、堀越氏に託したのではないかと思う。自分の意識の中で渦巻いていた。こうしたい、ああしたい、といった理想の姿。そういった意味で、堀越氏は宮崎氏自身だと言えるのではないか。
ただ、それには語弊が伴う。前述の通り、宮崎氏の過去だとか、青春だとかそういったものを投影しているわけではないのだ。あくまで夢の中の存在。自身の意識の中だけの存在なのである。
単純に、風が吹いているのだから、生きると。素直に愚直に不器用に夢を追い続けてきていたら、私はこんな姿になっていたのか。理想をただ追いかけた姿は、こんなにも美しく、脆く、哀しいのか。
監督の涙とは、こういった意味だったのではないかと私は考えている。
風立ちぬ
宮崎駿監督の引退が発表され、とても残念に思います。しかし、この作品が最後に観られて本当によかった!
アニメにも、原作にも詳しく無いですから難しいことはわかりませんが、ただただ美しかったです。
是非大きなスクリーンで観て頂きたい作品です。
風になびく髪や、揺れるスカートに惚れ惚れし、
美しく空を飛ぶ飛行機や飛行船に心を奪われます。
アニメーションだからこその誇張された印象が深く心に残りました。
ある意味では現実の映像で観るよりもきっと遥かに美しい。
それは現実の動きや、光や、感情から受けた印象を宮崎駿監督という素晴らしいフィルターを通して、それを丁寧に事細かにアニメーションにされているからなのかな、と思います。
宮崎駿監督は見るもの全てをどんな風に感じているんだろう、その感覚にとても魅力を感じます。日本人であれば、(もしかしたら人間であれば)誰もが感じる感覚をより繊細に観察し、感じているからこそ、日常の平凡な動きや誰もが目にしているものがより魅力的に表現されているのだと思います。
そしてスタッフの方々の丁寧な仕事には感動です。
劇中の言葉もとても美しく、印象的です。厳しい状況の中での人々の力強い生き様に胸を打たれます。素晴らしい映画です。
ジブリ史上最高作品
大人のための
小学4年生の娘と鑑賞してきました。
娘は、よくわからない映画だったと言っていました。夢と現実が行き来する後半は、意味がわからなかったみたいです。当時の病気の知識もなく、戦争がどういったものだったのかもまだ勉強しておらず、飛行機は産まれたときから当たり前に飛んでいるので、当時の人たちの思いを考えて観るには小学生では難しかったのかと思います。
私は、良かったと思います。映像も綺麗だし、やっぱりジブリはすごいなぁーと。
感動させられたり、飛行機が飛ぶシーンは興奮します。
ただ、魔女の宅急便のように劇中にひこうき雲が流れると思っていたので、エンドロールで流れたことが少しショックでした。せっかく松任谷由実さんの曲が使われるなら劇中で流して欲しかったです。
でも、エンドロールでひこうき雲が流れたとき泣きました。
映画より先に作ったとは思えないほど、この映画のための曲ですね。
風ぽろぽろ
映画評価:45点
私はジブリファンですので、
もちろん劇場に見に行きましたよ!
そして宮崎監督としては珍しいリアル寄りの作品でした
まるで高畑監督の様な撮り方でした
内容は私自身感動する程の作品ではなかったですし、ファンタジーの萌え要素もないので、今までのファンの方からすると面白いとは言えないかもしれない。
好き嫌いも別れると思う
ただ私としては、この作品を通して宮崎監督のジブリへの確かなる想いを感じました。
文章にするのが難しいのですが、
この作品は宮崎駿の等身大であり、彼の青春
ただひたすら、ただひたすら走り続けた彼の人生が感じとれる
ありがとうございました
何故ここまで評価が低いのか・・・
何故ここまで評価が低いのかが、わからない・・・。
私もこの映画の主人公は、「宮崎駿監督」そのままなんだと思う。
空に憧れて(「アニメに魅せられて」)、
言葉も人の愛し方も不器用で(結核にタバコとか)、
それが戦争の為の、殺戮兵器であっても、
夢を追いかけ続けた、男の話。
この映画のキャッチコピー「生きねば」
多分、本当は「生きろ」と伝えたかったのでは?
でも「生きろ」はもののけで使ったので、使えない。
「生きねば」と考える人は主人公、この主人公は
実は、宮崎駿であって、宮崎駿ではない。
「夢を追いかける主人公」は、私たち自身なのではないのかなぁっと。
自分や他人まで犠牲に出来る、がむしゃらになれる夢が、
私にはない。
宮崎さんは、私たちすべての人に
「生きるとは、夢を追いかける事」っと伝えたかったんではないかな。
変な表現で悪いけど・・・
私は、劇中で亡くなる菜穂子もまた、宮崎駿監督なんだと思った。
「夢を追いかける主人公(私たち自身)に「生きて」と
「夢を追いかけ続けろ」と
言いたかったんじゃないかと、思っている。
私はこの映画を見て、夢の持てない自分を恥に思い、
自分の夢を考え始めている・・・。
老巨匠の描いた壮大な言い訳
変に政治的な意味のある作品でもない。
純粋な愛について描かれた作品かと言うとそうでもない。
美しいということについて描かれた作品というのもそれも違っている。
美しいというのは一番近いがそれだけではない。
この映画は、宮崎駿のクズ宣言である。
僕は自分の好きなものにしか興味がありませんという宣言だ。
そしてその好きなものすら捨てて生きてっちゃうクズなんですっていうそんな最低なクズ宣言だ。
自分が結局いちばん好きです。そんなもんなんです。あなたたちもそうなんでしょ? 日本人みんなそうじゃん。
俺だけじゃないよね。色々に言われるけど、俺そんなに立派な人間じゃないですから、何をしても破綻してるから。立派に見せるのだけは得意だけど、ホントそれだけだから。
ごめんね、ごめん。っていうのがこの映画だ。
左や右からその思想を褒めたりけなしたりするのはもう既に感想としておかしいし、そいつは頭のねじがとれてる。
主人公に感情移入できないからダメというのは感情移入型の映画に慣らされすぎているだけで、実はこの映画の構造は外から神の視点とも言うべき場所で映画を覗き込むタイプの昔の映画なので批判に相当しない。
明日に生きる勇気をもらったとかちゃんちゃらおかしい。
クズの俺は生きるしかないという宣言の作品で勇気をもらうのは自分がクズだって認めているようなものだ。
違う違う。そういうことではない。
この映画の根本にあるものは、クズな俺わかってよ。わかってくれよが本質なのだ。
天才だとか言われながら、それにこたえなければならなかった男の、どうにか天才を演じなければならなかったひとりの男の物語だ。
でも天才じゃないって本当は思ってる。自分ではどうにもできない。だってロリコンだし、おっぱいの大きな女の子が大好きだし、戦争も戦闘もロートレックもマグリットも長野も日本も母親もみんな大好きなのだ。
そんなひとりの老人が愛するものを今回ばかりは捨てた。燃やした。愛するが故に捨ててしまった。というか壊してしまった。あいしているけれど破壊してしまったというのが正しいのかもしれない。
人間は愛しているものをときに壊してしまう。
破壊するということはそういうことなのだ。
破壊するということを誰か止められるのか。止められるというのは普通にみんな止められると考えるのかもしれない。けれどもそれを何かしている。
敢えて言うのならば、母親と姦淫をしながらその母を殺してしまうという暴挙。70すぎた爺さんのやることではない。
やりたい放題なのだ。死んでくれてありがとうとは、またなんともはやである。
ご都合主義も甚だしい。しかし、それがいい。
それこそ宮崎駿であり、今までの宮崎駿はそれはそれなりにどの作品にも断片的にいるにはいるが、そうではなくて本当にこれが本人である。
宮崎駿の本当の姿が嫌いなやつは見なくていい。
それだけのものだ。
おれこんなにクズだけどいいのかな?って思った。
俺もクズだ。でも世界に冠たるアニメーションの巨匠が自分はクズだと言っているんだから、私たちがクズでないはずがない。私たちは生きるごみのような存在であるということをこの映画が証明してしまった。
女性には合わないかもしれないという人がどこかにいたが、そうかもしれない。
それはメカモノだからとかそういうわけじゃなく、男向けの映画だからだ。
男はみんなこんな風に思っている。
そしてそれを開き直るということが出来ずにどうにかなってしまっている。
このていたらくにある絶望感、それでもなんとかどうにかこうにか。
そんな映画だった。
あ
作品じたいはドキュメンタリーぽく、大まかな内容も目新しさもなく、類似した話も多数あると思いますが、庵野さんのあまり上手とはいいがたい声優ぷりが、賛否ありますが私的にはあの感情が表にみえずらく、無機質なたんたんとした口調が、情熱的で求愛的な部分とのギャップもありとても良かったかなと。
期待度による満足度の変化
美しさをポケットの中に
宮崎さんのための映画
戦闘機好きや
仕事人間の方(特に男性)は
面白いんじゃないでしょうか??
(あとジブリ信者の方。。)
私は主人公の薄情な面も映画の内容もあまり好きではありません。主人公の庵野さんの声も違和感しかありません。ここを評価する人の気持ちが理解できない。。
(プロの声優さんから選んでほしいです、、)
どうも堀越次郎さんのお話と恋愛のお話を無理やりつなげた感が否めず、、
結局どちらも描ききれていない
非常に中途半端なお話だと感じました。
時間がなかったのかやっつけ感がすごい出ていました。
また、誰に向けての映画かもわかりません。
脚本が中途半端な上に夢物語でファンタジー色も強い。大人向け、として逃げることもできないと思います。もちろん子供向けでもないですが、、
期待が大きかった分、
映画館で鑑賞中、時間がとても長く感じました。早く映画館を出たいとさえ思いました。
感動もしませんでした。
上映終了後、ポカンとした人の多いこと、、
普段から映画を沢山見ている方には
色々目に付く点があったのではないでしょうか。
確かに監督の引退は悲しいですが、
今回の作品は、ナシです。
好みは人それぞれですが
世間の高評価が謎です。
本当に厳しいことを書いているのは
自分でもわかっているのですが、、
トトロやラピュタ、ナウシカなど
監督にしか描けない素晴らしい作品が
もう出てこないのであれば
後輩育成を頑張ってほしいと心から願うばかりです。
映画を鑑賞した駿さんが泣いていたのはどういった気持ちからでしょうか。。
これが引退作品でよかったのでしょうか。
本当に監督が作りたかった作品に仕上がっていたのでしょうか。。
色々と書いてしまいましたが、
絵や動きはさすがのジブリクオリティ、
ユーミンの主題歌が素晴らしいとゆうことと
宮崎監督今まで素晴らしい作品をありがとう
とゆう意味で星★2
改めて昔のジブリ作品の素晴らしさを感じた作品となりました。
勝手に星5点で評価
ストーリー ★☆☆☆☆
キャスト ★★☆☆☆
また観たい? ☆☆☆☆☆もう見ない
DVDは買う? ☆☆☆☆☆買わない
単なる夢オチ
壮絶な潔さ
レイトショーで観賞後、台風接近で大雨だったためか、壮絶な映画として記憶に残ってしまったようだ。
劇中、主人公は一切と言っていいほど迷っていない。
唯一迷っていたのは避暑地でのシーン。そこで再開したヒロインにより、また迷わなくなる。
鈴虫寺のお坊さんが言うには、「現代人にない凛とした佇まい」だそうだ。
なるほど、お坊さんは表現が素晴らしい。
ヒロインもまた、迷わない。
自分の生を見つめ、できることを凛として受け止め、行動に移す。
成せばなる成さねばならぬ、何事も。
何かを成すために必要なものは、なによりもその決意だと思う。戦争というものが一時的かもしれないが、人を堕落からすくい出し、美しい実直さを与えたのかもしれない。
僕らは戦争を知らない。わかっちゃいない。
そんな僕らに宮崎監督というおじいさんは、時に腹をくくった彼の時代の人々の生きざまを伝えようとしたのではなかろうか、と僕はそう感じた。
タバコがどうだとかそんなことしか感じられなかった人は本当にもったいないと思う。
風立ちぬ
主人公の声優が残念で仕方ありません。堀越二郎の人柄を表現するために、プロよりむしろ素人のほうがイメージに近いと考えたのだろう想像しますが、プロに演出してボクトツさを求めるべきだと思いました。また、飛行機の美しさ、特に最高傑作のゼロ戦の美しさが表現されていません。アニメの表現力を駆使して、大空を自由自在に滑空するゼロ戦を見せてくれるものと思っていました。背景などリアルで美しく描かれていただけに残念です。戦後民主主義世代の宮崎さんにとって、この時代の物語を描く限界でしょうか。
ただ、一緒に見た友人は高評価でした。
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