「使えてこその知識」きっと、うまくいく MAPLEさんの映画レビュー(感想・評価)
使えてこその知識
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難関工科大学生3人が、ハングオーバーのようにはちゃめちゃに過ごして友情を深めながら、競争社会の学歴/偏差値/成績重視による、使えない教育に疑問を投げかけ、知識は使って周りに還元してこそだと訴えかけてくる。世の中の殆どはファハールかラジューかチャトゥールの道を辿るが、ランチョーの言う「優秀なら成功は着いてくる」の通り、ランチョーと過ごした大学卒業後のファハールとラジューは頭を使っていて機転が利き、敷かれたレールなしに自分らしく成功している様子で、かつピアの人生を良くする事に奔走していて、見ていて嬉しかった。ランチョーの教育者としてのキャリアは、ファハールとラジューとの出会いから始まっていたんだなと思った。図星な発言をぶつけてメンツを潰してしまうため校長の目の敵にされながらも、ランチョーが意味のある教育を体現し、知識を友達や校長の娘を助ける事に使う姿と、徐々に身を以てランチョーを理解し評価していく校長の関係性の変化も微笑ましかった。校長の次女ピアは、婚約者を見る目を開かせたのはランチョーだが、医者の卵として臨機応変に人助けし、意志を強く持っている。その様子から、校長も本来はランチョーのようだったが、競争社会に身を置く学校を運営し学生の未来を預かる身として、効率的な点取り教育をせざるを得なかったのかなと思った。インド映画ならではの歌と踊りも現代的でとても楽しめて、かなり笑えて、指針にもなる大好きな作品。
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