世界にひとつのプレイブックのレビュー・感想・評価
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ゴミ袋着て走りたい
ジェニファーローレンスには素が感じられない。 じぶんを演出しちゃうタイプで顕示欲が強そう。 貞淑でなくスラッティー。 芯が太く、気が強く、上昇志向がある。 優柔不断ではないが、素直さに欠ける。 オスカーを獲ったのは、おそらくティファニーがジェニファーローレンスそのもの、だったからだろう。 パットを好きになっているのに、ニッキーとの復縁に協力する勝気さ。 ローレンスは、のびのびと自分自身を演じている──ように見えた。 男からすると、面倒くさそう。 でもラブリーな女性。 フェロモンを押し出してくるタイプ。 使えるものは使う。 NY州の標語は自身のモットーのようだ。 若くしてオスカー女優となった重圧が想像されるが、流出やワインスタインを乗り越え、うまく泳いでいる。賢いひとでもある。オスカーの階段でコケたのも打算かもしれない──なんて思った。 まったくもってティファニーはジェニファーローレンスそのものだった。 クライマックスを盛り上げるのがパーレイ法(連勝を前提にした倍賭け)。 ダンスコンテストでスコア半分なのに大絶叫するのがやたら痛快。 ラストはティファニーをパットが追いかけ、めでたく大団円。 邦題も珍しくナイスだと思う。 見どころが盛り沢山で、スター競演が楽しくて、かっちりハッピーエンドの脚本。 ハリウッドの浩々たる懐が見える、かなわない系の映画。 デニーロも素敵だったけれど、いろんな映画で見るJacki Weaver(母親役)がすごく上手だった。さらに、個人的にはティファニー姉の旦那ロニー役のJohn Ortizに男優賞。The Dropの刑事役同様、とても光るバイプレーヤーだと思う。
傷ついたことがある人へ
これはきっとどこかの誰かの物語
誰も知らない人かも知れないし、皆が知ってる人かも知れないし、実は隣の人の話かも知れない。
どこかしら、皆クレイジーで、傷がある
それでも、あなたの気持ち一つで全ては良くなっていく。
悪いことなんて無い。更に上へ。
ps,音楽も最高
激しくも弱い女性…そりゃ惹かれるでしょ?
ジェニファー・ローレンスの魅力を堪能する映画です^_^; 原作がそうなんだろうけど、心の病の描写は不要では?なくても普通に良い脚本だと思うけどなぁ… デ・ニーロ父さんも流石です。
【”過去を受け入れ、より高く!”そして、”サインを読め!” 多幸感溢れる恋愛映画の良作。】
”翼の折れた”、パット(ブラッドリー・クーパー)と、ティファニー(ジェニファー・ローレンス)。 過去の哀しきトラウマにより、躁うつ病と診断され、カウンセリングを受けるパットの言う”抗うつ剤”問題(太る、眠くなる・・)は、今思うと現代的だなあ。 (鑑賞当時は良く分からなかったが、最近70歳以上の方が常用していると、認知症リスクが高くなるとか・・。) 脱線した。 兎に角二人は、色々と問題児。 けれど、二人は出会った時から(素振りも見せなかったが)・・。 ティファニーがパットの父を論理的事実に基づき言い負かすシーン(言い負かされた時のロバート・デ・ニーロの顔ったら・・。けれど流石父親、見抜いていたな・・。)や、 ダンス大会に出場する条件でティファニーがパットに元妻に”手紙”を渡す約束をするシーン。 そして、 パットの父が”バーレイ”を受け、二人がプレッシャーを撥ね退け見事に賭けに勝利するシーン。(と、5点台なのに大喜びする彼らを、不思議そうな顔で見るダンス大会出場選手や審査員達の顔も面白い。) 会場に来ていたパットの元妻(そもそも、この人が浮気したのがいけないんじゃないの?、と当時憤慨しながら観ましたよ。)に気付いたティファニーの行動。 唖然とするパットに”デ・ニーロ父”が息子に的確なアドバイス!(ナイスである。) ラストもとても爽やかで、多幸感が溢れる作品。 <小品かと思いながら観に行ったら心に深く刺さった作品。ティファニーを演じたジェニファー・ローレンスの陰りの有る瞳にやられた作品でもある。> <2013年5月18日 劇場にて鑑賞 当地ではセカンド上映であった。>
わかりきったこと言うなよ!親父
ますますジェニファー・ローレンスを好きになった映画。妻の浮気と相手の男を殴り倒したおかげで刑務所と精神病院。とにかくNY州の標語である“EXCELSIOR(より高く)”という言葉を前面に出した内容でもあった。
躁うつ病となってから言動もおかしくなるが、退院できるようになったパット。近所のガキんちょにはそれをカメラに収めてからかったりするし、接近禁止令を守らせようとする警官も邪魔でしょうがないのだが、家族や友人は彼の病気を温かく見守ってくれるところがいい。ただただ妻との復縁を願うパットだったが、ロニー(ジョン・オーティス)とヴェロニカ(ジュリア・スタイルズ)の夫婦のところでディナーに誘われ、ヴェロニカの妹ティファニー(ローレンス)と出会う。彼女の過激な発言や、叱咤激励にも似ているやりとりによって日常生活も振り回されることになるのだ。
病気は治ったんだから体力をつけるだけ、とゴミ袋を着てランニングするパット。それをストーキングのようにくっついて走るティファニー。彼女も警官の夫を亡くし、心が病んでいることもよくわかるが、会社内で11人もの相手と寝てクビになったという強烈な過去も知らされる。「アバズレ、尻軽だったのは過去の話」と言われてもなぁ。最初の晩からセックスに誘われたことも無視できないし・・・。想像するに、パットは精神薬のせいでEDになってたのだろう。やっぱり心が通わなきゃその気になれない。
パットの父親(デ・ニーロ)はすぐに暴力を振るうため、スタジアムは出入り禁止になっているが、アメフトの賭博が大好き。ノミ屋をやっているというが、多分友人ランディのみが賭博の相手。その大きな賭けがパットの前進のきっかけにもなるのだが・・・。
笑える部分も多いけど、破天荒な性格のキャラが多かった。ティファニーもまたその一人なのだが、一緒に心の病を克服しようと親身になってくれて、経験のないダンスで吹っ切れよう計画するのだった。中には嘘も必要で、パットが手紙を妻に渡して欲しいと頼んだら、渡すから今はダンスに励みましょうといった感じで、手紙の返事はティファニー自身がタイプするのだ。
傷を舐めあうことだけが完治に向かうわけじゃない。互いに一つの目標を共有して前進するということが非常に重要だともわかる。そして、物語はデ・ニーロの一大博打へと発展するというクレイジーなもの。イーグルスが勝った上にダンス大会で5点以上取れば倍のレートで勝負するというパット父とランディ。素人の二人には5点もきついってのに・・・
クライマックスはそのダンス大会。パットをその気にさせるには「ニッキも観に来る」と嘘を言うしかないティファニー。しかし、本当にニッキが観戦しにくる展開となり、このままだと二人がよりを戻してしまうんじゃないかと心配になり試合直前にウォッカを浴びるように飲むのだ。痛いほどよくわかるティファニーの気持ち。それでも最後まで踊りぬくんだという葛藤が・・・。
涙なしでは見られない終盤。いつしか二人は愛し合ってしまったのだ。引き引きの押せ押せで、逃げる追いかけるの男女の心理。二人ともほとんど病状はなくなっているし、理性と駆け引きが見事に作用した。「好きになったのはいつ頃?」という恋愛モノには欠かせない要素もちゃんと入ってるし、薬の副作用もあったのだろうけど純愛を貫き通したところが偉い!残念な部分もあるにはあるけど、些細なことは後回しにして“より高く”前向きに生きていこうという勇気をもらった気がする。
口論ばかりで楽しくない!!
一般的に誰もがそれぞれの問題を抱えていますが、毎日楽しく過ごして、周りの人には親切に努めようとするものだと思います。しかし、本作は口論ばかりで少しも穏やかな気持ちになりませんでした。肝心のダンスシーンはかなり短いですし、告白するのも最後の最後で、何だこれと観客が振り回されただけの映画です。本作のジェニファーはまだふてぶてしくない感じです。
想像よりずっとクレイジーで、それが優しかった
心に傷を負った男女が出会い再生する物語。その通りではあるんだけど、そんな言葉では言い尽くせない素晴らしい映画でした。 深い傷は人と出逢えば癒されるか?家族と分かち合えば癒されるか? 傷を癒すことは簡単ではなく、とても難しい。 そのことに真摯に向き合ってくれている映画です。 人生に自信をなくしてしまった人へ贈られた映画だと思います。 不器用に人生と向き合う人の姿を、誇張なしに表現していると思います。 観終わったあと心が軽くなったように感じました。 この映画に出会えてよかった。
デニーロ様
話として意外とスケールが小さくて、 アメリカ以外には分かりにくい事柄が多い。 例えば、親父がアメフトのノミ屋(賭博)やってることや、 刑務所での知り合いにやたらと会ったり、 何でダンスの大会に出ようとしてるのとか、 寛容に見てたが共感は出来なかった。 価値観の違いと言えばそれまで。 タイトルの意味もよく分からなかった。 しかし、デニーロが良かった。彼に泣かされた。 彼は序盤中盤とダメ親父なんだが、 こーゆー人が後半で一発かましてくれると、かなり影響大。 「親父の説教なんか聞きたくもないだろうが・・・」これでやられた。 BクーパーやJローレンスも良かったが、 デニーロは偉大だ。
ジェニファー・ローレンス好き。
2回目。 1度目は映画館で、2度目の今回は自宅で。 映画館で見た時は、途中で帰ろうかと思うくらい、 前半戦で不快感を覚えた。 それが後半戦、オセロ返しで感動に繋がる。 今回は知っていただけに、そんなに不快に思わなかった。 アメリカのハードでタフな社会を思い知らされる。 ジェニファー・ローレンス、可愛いなあ。
ブラックユーモアもありながら、やけにリアリスティックで、テンポも良...
ブラックユーモアもありながら、やけにリアリスティックで、テンポも良く、ずっと飽きずに見られました。 細かいですが、カメラワークも秀逸です。
とってもクレイジーでとってもハッピー
人は誰しもみんな少なからず過去を引きずっていたり、少なからずクレイジーだったり、でもそんな中でも純粋に生きているからこの映画はすごく勇気や希望がもらえます。 とってもクレイジーだけどとってもハッピーな素敵なラブストーリーでした。。
一回目(映画館)は、弟が精神障害者なので(主人公たちとは違う種類で...
一回目(映画館)は、弟が精神障害者なので(主人公たちとは違う種類であるけれど)観に行った。その時はジェニファー・ローレンス演ずるヒロインの健気さが一番印象的だったけれども、その後皮肉なことに自分がブラッドリー・クーパー演じる主人公と同じ精神障害になってから観たら(DVD)、身につまされました。
嬉しいハッピーエンド
似たような境遇の男女が互いの傷を舐め合い、分かち合うような甘ったるい恋愛モノにならないのが、良い。 あんな事をしておいて被害者ヅラした奥さんに悪意を感じるし、同じ目に遭ったら精神的におかしくなってしまう主人公の気持ちも解る。 メイン、二人を包み込むような脇役陣も好演で特に両親、デ・ニーロの存在感が堪らない。 90年代後半?2000年代に入ってからのデ・ニーロの無駄に連発する出演作品の中でも、最高の演技と存在感な本作。 クレイジーがクレイジーを上回り、二人がぶつかり合う事で浄化されていく。
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