ジーザス・クライスト=スーパースター アリーナ・ツアー2012

劇場公開日

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ジーザス・クライスト=スーパースター アリーナ・ツアー2012
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解説

1971年ブロードウェイでの初演以降、世界40カ国以上で上演されている大ヒット・ロックミュージカルを映画館で上映。2012年、イギリスで初めて開かれた同ミュージカルのアリーナツアーから、10月5日のバーミンガム・ナショナル・インドア・アリーナで行われたステージでカメラを回し、収録された。作曲は「オペラ座の怪人」「キャッツ」のアンドリュー・ロイド=ウェバー。イエス・キリストが十字架に架けられるまでの最期の7日間を、イスカリオテのユダの目を通して描く。

2012年製作/103分/G/イギリス
原題:Jesus Christ Superstar: The Arena Tour
配給:東宝東和

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Photo: Tristram Kenton

映画レビュー

5.0イエスさまの描き方としては疑問に感じつつも、ミュージカルの楽曲の良さはピカイチです!

2013年1月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 『オペラ座の怪人』のロンドン記念公演の映画化スタッフが総出で取り組んだ伝説のロック・オペラ21世紀版公演を映像化作品です。
 超有名な作品の割に、初めて映画を通して舞台を見ることができました。でもねぇ、バッハのマタイ受難曲を聞き慣れているものとしては、イエスさまのロックオペラというのは違和感を感じます。劇団新感線がお釈迦さまの出家成道物語をロックで奏でるような感じでしょうか。

 今回の2012版では、最新の舞台装置を導入して、より現代的な感覚を導入。特に斬新なのは、大型液晶パネルを背景面に加えて、奥行きを感じさせる映像を映し出させるようになったことです。
 舞台設定は、明かに現代のニューヨークのストリート風。登場人物も、若者たちはパンクやストリートファッションに身を包み、役人たちは背広姿という出で立ちなんです。なのに語られる台詞は、聖書の引用のまま。つまり、イエスさまの時代のユダヤの役人たちが、タイムワープしてきて現代人の出で立ちで登場するので、どう解釈すればいいのか戸惑いました。
 ヘロデ王なんて真っ赤なスーツ姿なんですね。そしてイエスさまり評決の仕方は、何とネット投票で、有罪が決まってしまうというもの。果たして、これは現代なのか、昔のユダヤのことなのか、はっきりしません。

 そんな時代設定ばかりでなく、イエスさま自身が、あまりに人間的で俗人なのです。早い話が、弟子たちも若者ばかりで、まるでストリートミュージック界のスーパースターといったほうが早いキャラでした、高尚な愛は説かず、むしろ出来の悪い弟子を罵ったりする凡人ぶりが気になりました。
 それもそのはずで、本作はイスカリオテのユダの視点から、「教団主導者には必須なはずの計画性に欠け、早すぎた聖者としての名声の上にあぐらをかいて、新しい方策を見いだすことができないジーザス」という、ただの人気者にしか過ぎないイエスさまが描かれてしまうのです。そして、ユダの期待は大きな失望にかわり、ジーザスの存在はローマ支配下にあるユダヤ人社会を危険にさらすものになりかねない、という危惧を抱くようになるユダという新しい解釈を加えているのです。 またマグダラのマリアも単なるイエスさまの恋人のような関係で登場していました。それはそれで歴史の一面をついていることは事実ですが、ひとりの人間として神や民衆の狭間で苦悩する面ばかりが強調されていたのです。聖人としての尊さが全く描かれないところは疑問ですね。

 だから初演当時から、演劇批評家からは絶賛を浴びる一方で、この作品には当初から敬虔なキリスト教徒やキリスト教原理主義者らから「聖書に忠実ではない」「神に対する冒涜だ」などという道徳的な批判も受けていたのは当然だと思います。

 但しミュージカルの完成度は満点。ロイド・ウェバーの作曲する楽曲は、なんてドラマテックで情熱的なんでしょうか。映画『レ・ミゼザブル』のぼそぼそと語るような楽曲など足元にも及びません。
 マクダラのマリアがイエスさまを恋忍んで歌い上げるバラードは、『オペラ座の怪人』を彷彿させる甘い歌声でした。曲のベースが、メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲になっていました。ロイド・ウェバーの作曲は聖歌など何かベースの曲があるようです。
 ピラト総督が逮捕されたイエスさまに、そんなに殉教したかったら勝手にしろと吐き捨てるシーンは、壮絶な歌い方でした。口泡飛ばしながら狂ったように歌う姿に、ピラトのこの人を有罪にしていいものかどうか呻吟する姿が良く出ていたと思います。
 そして何よりも、ユダがイエスさまを裏切ったことを後悔するシーンは、ものすごく感情がこもっていて、ユダの思いがヒシヒシと伝わってきました。破天荒なストーリーの中に、要所で当時のイエスさまと使途たちの思いは、案外正確に描かれているのじゃないかなと思ったくらいです。
 あと、ラストのイエスさまが昇天するシーンは、深紅の花びらがひらひらと舞い、天使が見守るなか、弟子たちがイエスさまの亡骸に嗚咽するという、とても悲しく美しいシーンでした。トンデモ設定が続いた本作で一番まともな形で終わって、ヤレヤレという気分で見終えることができました。

 ところでカーテンコールには、ロイド・ウェバーも登場してスピーチ。そこでこの復活公演を、かつての愛妻で『オペラ座の怪人』のロンドン キャストで不動の「クリスティン」役を演じていたのサラ・ブライトマンに捧げるというコメントにグッときました。1990年に別れて、年月が経っているのに、まだ愛しているのですね。その思いは『オペラ座の怪人』のラストの演出にも影響していて、それを知っているからこそ、ロイド・ウェバーの思いの丈は幾許(いくばく)なるやと思い巡らしました。

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流山の小地蔵

3.0JCSファン向け!

みのもさん
2012年12月15日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

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みのも
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