CMタイム
劇場公開日 2012年11月10日
解説
黒木瞳がわがままな演歌の女王を演じ、CM制作現場で起こるドタバタを描くコメディドラマ。飲料メーカーからオーダーを受けた広告代理店が、黒木演じる性格の悪い演歌の女王と、落ち目になった国民的時代劇俳優(中村嘉葎雄)、自称ブロードウェイ帰りで躁うつ病のヒップホップスター(加藤和樹)という3人を起用したCMを提案する。しかし、演歌の女王と時代劇俳優は犬猿の仲。ヒップホップスターは、新興宗教の広告塔だという裏事情があり、撮影現場は大混乱に陥ってしまう。監督は広告業界出身の久保田誠二。黒木、中村、加藤のほか、豊原功補、本仮屋ユイカ、モト冬樹らが出演。
2011年製作/96分/日本
配給:トリプルアップ
スタッフ・キャスト
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2022年7月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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元は久保田誠二監督が主宰する劇団キリン食堂の舞台劇、業界勤めの経験を活かしたのだろうCM制作の内幕を描いた業界コメディ、登場する広告代理店は電報堂、明らかに電通と博報堂をもじったネーミング、このなんのひねりもないセンスからも想像できるとおり、業界人でなくてもあるあると納得してしまう程度のキャラクターやエピソードはヌル過ぎる、もう少し頭をひねって欲しかった。
タレントのわがままで現場が振り回されるシチュエーションでは三谷幸喜さんの「ラヂオの時間(1997)」の方が先が読めずハチャメチャの展開ぶりが断然面白かった、共演NGの真相がかけおち騒動というのもこの俳優さんでは無理がある、後のテレ東の秋元康さん原案の「共演NG」は面白かっただけに才能の違いを感じてしまいます。
劇中でもCMは広告で作品ではないと見下しているが、個人的にはJR東海の「シンデレラ・エキスプレス」のCMは下手なドラマを越えた傑作だったと思っています。
CMに有名人を起用するのは常道ですが日本盛のCMの山村聡さんや松竹梅の渡哲也さんなど下戸だったそうですし、視聴者も俳優さんがその商品の愛用者でないかもしれないことくらいは薄々察しているでしょう。ただ日産のゴーンの社長時代の愛車がポルシェだったというのは唖然としました。
一方ジャパネットの高田元社長はラジオ通販でカメラを売った強者だったそう、やはりみせかけではなく視聴者の信頼を得ることも重要。たかがCMと言うなかれ、結構奥が深いテーマなのですよね。
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