地獄でなぜ悪いのレビュー・感想・評価
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良い意味で金を取っていい自慰作品。
映画「冷たい熱帯魚」等を手掛ける園子温 監督作品。
園監督の映画への愛、最早「偏愛」と呼んでも差支え無い程の愛が込められた本作。
その愛の暑苦しさにアテられる可能性が高い、人によって好き嫌い、合う合わないがパックリ別れる「良い意味」で園監督の自慰作品でした。
監督の愛を表現する俳優陣も豪華。
國村隼、堤真一、二階堂ふみ、星野源、友近、長谷川博己 等々。
特に、堤真一。
彼のコロッケばりの顔芸。
確実に本作での見所の一端を担っています。
あと久しぶりに観るアクションも格好良かったです。
あとは終盤からのドガチャカ。
最早カオスとしか言いようがない様相に只々圧倒され濁流に呑み込まれたような感覚に襲われます。
この置いてけ堀感。
そしてラスト。
達成感、寂しさ、不安をゴチャ混ぜにした疾走は何だか泣き笑いを誘われるような感覚になりました。
ここでも横からトラックが突っ込んで終わるのでは!?とドキドキさせる、園監督ならやりかねないと思われることが凄いと感じました。
129分は正直長い、諄い。
ですが、溢れる愛を詰め込んだ結果の自慰映画だから仕方ない。
分かるやつだけ分かれば良いんだ、というスタンスは映画「風立ちぬ」に似ているかもしれません。
この異常なハイテンション、是非味わっていただければ。
オススメです。
ぬるい映画には、もう戻れなくなる作品です。
そして父になるに続き、海外で、高く評価された邦画を見たんですけど、この映画は、前半は、0点!後半は、満点の作品です。前半は、本当につまんないというか、少し笑える所は、あったけど、やっぱりつまんないというか、しかし、國村隼さんの映画班を作るぞ、このセリフから、物語は、一気に面白くなります。ラストのシーンは、めちゃくちゃというか、くだらないというか、馬鹿馬鹿しいというか、かっこいいというか、ひどいというか、しかし、中毒になりそうな所です。長谷川さんの日本映画や、金のことしか、考えていない映画監督への、悪口は、園子温監督のメッセージのように感じました。
俳優陣は、断トツに二階堂ふみさんが、よかったです。綺麗でした。長谷川さんのはっちゃけぷりや、堤真一さんの変態ぷっりやカメオ出演だったけど、でんでんさんや、渡部岳さんもよかったです。愛にいき、愛に散ってゆく、そういうかっこいい映画でした。
どうでもいいことですが、f⭕️ck ボンバーは、園子温監督が、若い頃に所属していた、ちーむだそうです。あと、星野源さんの役のモデルも、園子温監督だそうです。
全力歯ぎしりレッツゴー!
園子温ワールド全開(≧∇≦)私は結構好きです(笑)のっけから血まみれです!ツッコミ所満載(o^^o)子役の原菜乃華ちゃんがすごいカワイイ(((o(*゚▽゚*)o)))全力歯ぎしりレッツゴー!ぎりぎり歯ぎしりレッツフライ♩←この歌が頭の中をグルグルする事、間違いなしです(笑)
天才 園子温
園子温監督の『地獄でなぜ悪い』公開中でございます。
『絶対に見に行かねば!!』と思っていた作品だったので、公開前からチェックしておりました。
比較的近所のシネコンで公開されており、予約しようと思っていたのに気が付いたら、あっという間に公開終了…。
『しまった!!』と思っても後の祭り、別の映画館を探そうと公式サイト等で検索したら、この地方での公開はあと豊川のみ!!
今週末には豊川での公開も終了してしまう、選択の余地なし!!
連休中なので混雑は予想出来ましたが、意を決して豊川へ行ってまいりました。
流石に連休中日、予想通り巨大駐車場は車で一杯。しかし、映画館は閑古鳥が鳴いていて、大きなソファーが並ぶ広大な待合スペースもガラガラ…。
『本当に映画を映画館で見る人が減ったなー』と心の中で呟き、先日入手した本 春日太一 著『天才 勝新太郎』を読みながら上映時間までの時間をつぶす。
内容的には…。
完全に、あちら側へ行ってしまった人々のお話。
何かを生み出すって、こういう事なんだと再認識致しました。
地獄でなぜ悪い…。
映画愛
おもろい
死ぬまで映画を作りたい
本気でふざけてる映画
映画バカでなぜ悪い
園子温の前作「希望の国」は、過剰なメッセージが鼻につき、園子温好きとしても被災地の人間としても、あまり好きになれなかった。
それ以前の「ヒミズ」「恋の罪」「冷たい熱帯魚」は大好きだが、シリアス作品が続き、僕が園子温にハマるきっかけとなった「愛のむきだし」のようなハイテンション映画をまた見たいと思っていたら…、本作!
園子温、久々の快作!
バイオレンス!エロ!グロ!コメディ!
ああ、これこれ!こういうのが見たかった!
さらにそこに、映画愛をLOVE注入!(笑)
恥ずかしながら、昔、映画監督になりたいと真剣に夢見ていた自分にとって、若き平田の台詞は、グッとくるものがあった。(映画はエネルギーとテクノロジーで出来ている、という淀川長治氏の言葉が身に染み、夢は見果てたけど…)
妻の為に娘主演の映画を撮ろうとするヤクザの組長、その父に反発する元人気子役の娘、彼女に恋する敵対ヤクザの組長、最高の映画を撮りたいと夢見る映画バカ、訳も分からず巻き込まれた青年…。
これらをごちゃ混ぜし、一見ハチャメチャで荒唐無稽だけど、実はしっかり伏線も効いている。ここら辺も「愛のむきだし」的。
クライマックス、遂に始まった撮影は、文字通り血や首や手足が飛び散る!
不謹慎な言い方かもしれないが、飛び散れば飛び散るほど、興奮しまくり!(笑)
全編異常なハイテンションで、一気に見せきってしまう。
園子温作品異例の豪華キャスト。全員が快演を披露。
國村準主演の映画なんて初めて見たかも!?(笑)
長谷川博巳のウザいくらいの映画バカにニヤニヤ。
星野源のへたれっぷりは最高!(笑)
友近も出番は少ないながら、大ファンを公言している五社英雄監督作に出てきそうな姐さんの雰囲気を出している。
堤真一は昔気質のヤクザを、顔芸で笑わせてくれる。(本作の好演があったから、「土竜の唄」でのヤクザ役もハマった?)
そして、二階堂ふみ!
まだ20歳だというのに、このエロさは尋常じゃない!逆算すると撮影時は10代だから、びっくり驚き!
加えて、撮影シーンの格好良さときたら!
ハリウッドにはジェニファー・ローレンスが居るが、日本には二階堂ふみが居る!
ノリのいい音楽も最高!
メインタイトルに流れた「仁義なき戦い」のBGMにニヤリ。
それから勿論、ミツコの歌もね。
映画は面白くなきゃ意味がない!
映画バカでなぜ悪い!?…そんな園子温の熱い言葉が聞こえる。
肩の力を抜いて楽しめる
わりとバイオレンスな描写もあるのですが、過度過ぎる演出のおかげで残虐性が減り、むしろギャグっぽくなっています。
話の展開も、それはもうむちゃくちゃで全くのフィクションとして楽しむことができます。
真剣でなく、肩の力を抜いて面白い映画を見たいときにオススメかなと思いました。
各々のキャラも濃過ぎて、役者さんがぶっ飛んだ演技をされているのも見所の一つです。
最高の映画体験!
ただ地獄を進む者が悲しい記憶に勝つ
この映画は前々から名前は知っていたけど、ふとトレイラーを見てあまりの衝撃に映画館に無理やり見に行った。公開から4か月後、1週間の再上映最終日のことでしたので、あまりにも運が良すぎましたね。
まずトレイラーの時点で最高すぎる!!気になるシーンを盛り込んで、エグい映像と相反する明るい音楽を使って、本当に悪趣味で脳裏に焼き付く。テンポも良すぎて何度も見たくなる、完璧と言っていいトレイラーです。
シナリオから演出、パロディ、出血・グロ表現、何から何まで馬鹿馬鹿しく悪趣味で、
とにかくそのしょうもなさで笑える作品になっている。そしてラストは張り巡らされた伏線がすべて収集する大団円…と思いきや、まさかの全て投げっぱなしでまさに崩壊のラスト。なんだったんだこれは・・・と思わされる、支離滅裂で、悪趣味で、気が狂ったような内容だった。しかし、自分はスタッフロール中に泣いてしまった。思い出せば泣けて泣けてしょうがない。何故、こんな泣かせる要素のない崩壊したコメディに泣いてしまったか意味がわからなかったが、きっと、あまりにも情熱的に「生きる」事を描いていたからだと思う。
以下は暴走気味な個人的解釈になるのでご了承ください。
まずザックリとこの作品が何を語っているかというと、「映画愛」はもちろんだと思うけども、それ以上に「何もかも死んだ、まさに地獄のような界隈や世界で、それでも抗い生きていく術」だと思う。作中ではわかりやすくそれが「映画」がテーマとされているが、これはあらゆる界隈、むしろ現実にも置き換えられる。(個人的にはプロレスや、今の音楽業界とかに置き換えても、わかりやすいのかなとも思う。)
この作中では何一つ「夢」がかなっていない。しかもそれらはすべて10年来の強い夢。
橋本は助かる事もなく、恋も成立せず、逆転劇もなく死んでいく。
ミツコは女優になることも叶わず死んでいく。
女房に娘が出演する映画を見せるという夢も一切かなわず、それどころかお互いの組は崩壊するだけ。
そして唯一、夢が叶っているように思えるファックボンバーズも死に、生き残り笑って走る平田だって、自分以外のスタッフが全員死んだ映画なんて、映画として成立しないし、明らかに才能がないし、まず完成するとは思えない。ただ一本の伝説級の映画を作りたいという夢さえ叶わない。
しかし、彼のラストの瞬間は人生の勝者である。まさに命がけで夢に全うできたからだ。よく「大事なのは結果ではなく、達成しようと努力することだ」と言う言葉を聞かされ、チープにも感じられるが、本当にそれは大事な事で、それこそがこの地獄を生きる術。「桐島、部活やめるってよ。」「シティ・オブ・ゴッド」でも同様な事が、同じ「撮影」と言う手段で描かれている。
生きる事は本当に大変で、現実はあまりにも辛く、まさに地獄のようで、その世界を生きる続ける術というのが「自分が信じた、愛する事を貫く」というもの。一つでも自分が生き生きと情熱をかけられる、ワクワクすることをやり続ければそれだけで、生きているという実感が得られる、生きる価値が見つけられる。世界に抗える。
平田はきっと成立しない映画のフィルムをもって駆け抜ける姿があまりにも清々しく感動的なのは、その姿がそれを体現した姿そのものだからじゃないだろうか。
(注釈として、どうでもいい点とは思いますが、メインキャストの中で作中、誰も人を殺してないのは彼だけですね。)
具体的にどう「地獄」を表現しているのかと言うと、まずは「映画は死んだ」という事はあらゆる点から描かれている。賑やかだった映画館が閉館してまさに死骸のようになってるし、佐々木が映画館の象徴・ポップコーンを蹴散らしたり、「ニューシネマパラダイス」のオマージュも、華やかだった映画界の終わりを象徴している。
取り扱うテーマやオマージュも「任侠」「クンフー」「ドタバタコメディ」など今はあまり作られなくなった映画のジャンルを取り扱っている。逆に今でも作られている「ヒーロー」「ハートフル」「ラブストーリー」などは、純粋な暴力で無残に殺されていく。(後述)
星野源さんが演じる橋本の存在が見終わった後は全然意味が分からなかった。本当に何もせず、何も達成せず、「ミツコに一目ぼれした」以外の設定もなく、ただ巻き込まれただけで死んでいくだけの存在だったし、正直、平田と設定をひとまとめにしてしまってもよかったんじゃないかと思うし、実際モデルになってるエピソードは、どちらも園子温監督の実体験らしい。
しかし、誇大妄想していくとしっかりと彼の役割がわかった。
何か才能や能力があるわけでもなく、自分から何も動くわけでもなく、ある日突然 女の子が空から落ちて来たり、すり寄ってきて、ドラマチックな展開に巻き込まれて、隠された素質とかに目覚めたりもする、よくあるラッキースケベ的展開に遭遇する主人公の役割なんですね。
この作中でも、彼は10年前一目ぼれした女の子に突然出会い、恋人のふりをしてくれと言われるという、典型的な展開を持っているのだが、驚いたことに何も成就せず純粋な不運で無残に死んでいく。
本当に彼はなんだったんだろうと思うものの、逆に彼の恋が成就したり、ミツコと共に生き延びられたり、追いつめられて刀の才能や監督としての才能に目覚めたりしてしまうと、チープな物語として成立してしまうため、彼は何もせず死んでもらうしかない。彼はそういう安易な「ヒーロー」「ラブストーリー」「逆転劇」の殺害を象徴している。
そして彼と同様に、妻のために映画を撮るという「ハートフル」も殺され、
子供のころからの夢、主演女優になる「シンデレラストーリー」も殺され、
どちらかの勢力の一人でも生き残れば勝利であるはずの「バトル」も殺され、
学生時代から続く夢を作り上げるという「青春」も殺され、
本当になにもかも殺され、あらゆるストーリーは成立せずに死んでいった。
結局何が残ったのか、何が成立したのかというと・・・なんと最終的には「地獄でなぜ悪い」という映画しか成立しなかった。だからこそ、先述の「生き残る術」という意味が強く感じられる気がした。見事すぎて、本当にこの監督は恐るべしとしかいいようがない。
そして、死んだ世界を悲観したり、あらゆるストーリーを「殺害」したものの、別にそういう内容の作品を否定はしていないのですよね。そんな状況に抗うのも面白い、その世界で生き抜くのも楽しい、こんな死骸まみれの地獄でも笑って生きるしかない。
そのための作品なんだと感じ取って、自分は泣いてしまったんだと思う。
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何度も地獄と記述したけれども、本当に映画のタイトルが秀逸です。ひらきなおった攻撃的な言葉のようにも思えるが、意外と明るくポジティブな意味が感じられる。
個人的に似たような言葉があることを思い出したのですが、それは天才バカボンの「これでいいのだ」ですね。タモリの弔辞を引用させていただくと、「笑いで意味を無化し、全てを肯定し、受け入れる」素朴で前向きな、生きていくために必要な優しい言葉です。
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余談だけれど、同名のエンディングテーマ「地獄でなぜ悪い」がまた素晴らしい!
「ここは元から楽しい地獄だ」「嘘で何が悪いか」「作り物だ世界は」「ただ地獄を進むものが悲しい記憶に勝つ」などの歌詞を明るい曲調で歌い上げ、ある意味、映画とそっくりそのままのテーマを表現している!作中、何も成果をあげなかった役を演じる、星野さんの曲ってのもなんだかいいなぁ~。
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と、誇大妄想で心底褒め称えましたが、批判意見があるのは本当にしょうがないと思います。園子温監督は、自分がやっていることを肯定し、自身の分身である平田だけが文字通り生き残るという、完全な自己正当であるとも言えるので不快になるのもしょうがないです。実際 監督以外のスタッフは死んでますからね。あんまりだ(笑)。
それと単純にあえてチープにしているとはいえ、グロ表現がエグ過ぎて流石に引く(笑)。ミツコの「お別れのキス」シーンは苦手すぎて二度と見たくないなぁ。
最高!
変態を観たくなったら園子温
長谷川博己のぶっとんだ演技がよかった。異常な世界にいてもナチュラルな星野源の演技もいいと思った。二階堂ふみがかわいい。本当にかわいい。ただ、気になったのは、今まで観てきた園作品に必ずあった、違和感がなかったこと。なんか寒いなー、なんか青いなー、なんかダサいなーという空気が、どこか漂ってる印象があったのに、この作品にはなかった気がする。私が慣れただけなのか、洗練されてしまったのかはわからないけど。
くじけそうになったら観たい
噂には聞いていた園子温監督作品。初めて観た。
歯磨きのCM、なにこれやたら古い…とおもってたら映画がもうはじまっていた。笑
とにかく面白かったし、ワクワクした。
作り手!いいね作り手って!
長谷川博己のハイテンションがもうかっこいいし、変な服きてるし、っていうかみんなハイテンション。
いわゆる映画オタク。とヤクザ。
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