「本物のリンカーンに会ってみたいと思わせる」リンカーン gsacraさんの映画レビュー(感想・評価)
本物のリンカーンに会ってみたいと思わせる
予告編を見ていたときから、ダニエル・デイ・ルイスに惹きつけらていました。
真剣な顔、一転して笑う顔、どれも素晴らしく魅力的。絶対に見逃すまい、と早速劇場に伺いました。
そして見終わって思います。本作の最大の魅力はやはり出演している役者陣だ、と。
トミー・リー・ジョーンズ、こわもてで信念に殉ずるように思わせながら、憲法修正が成ったあとには、実に人間らしい裏側を見せてくれ、本作に温かみを添えてくれました。
サリー・フィールド、久しぶりにお目にかかりました。どうしても感情的になってしまうものの、心の底では夫を信じ、サポートする夫人像は印象的です。
なによりリンカーンのダニエル・デイ・ルイス。本物もこれほど魅力的な人だったのだろうか、叶うならば見てみたいと思わせるほどに素晴らしかった。
映画としてみれば、議会対策が話の中心のため、動きは少ないです。
「憲法修正案を可決させる」という目的に向けた駆け引きが筋としては見所でしょうが、個人的には、個々の立場が掴みづらくて眠気を誘われてしまった箇所も。
トータルでは、歴史のお勉強をしましたという印象で、評価はほどほどにせざるを得ません。
しかしながら・・・ただただ、役者が素晴らしかった。
楽しませていただきました。
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