劇場公開日 2013年4月19日

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「伝記物ではなく、憲法改正の話でした。日本の政治家の方に見ていただきたいです。」リンカーン Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0伝記物ではなく、憲法改正の話でした。日本の政治家の方に見ていただきたいです。

2013年4月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

難しい

伝記物かと思ったら、憲法改正の話でした。

アメリカの歴史はほとんど知らず、難しかったけど面白かった。

知識があれば別の面白さがあるのだろうけど、ない者にとっては、なんで?どうして?という面白さだった。

歴史秘話ミステリーみたいな感じです。

見始めた頃は、なんで憲法改正?北軍が勝てば、主張が通るのだから、必要ないのでは?と思った。

でも、奴隷解放は大義名分で、本当は黒人を白人と平等に扱う気などないらしい。

アメリカの南北戦争は奴隷解放は名目で、北部は工業地帯で、奴隷として使うよりも労働者として使う方が都合がいいし、効率もいいからと聞いたことがある。

当時のアメリカの憲法がどういうものかわからないけど、わからないながら推測すると、たぶん黒人に白人と平等な権利は認めないうというものだろうと思った。

そうなると、アメリカには州法というものがあるから、結局奴隷制度的なものが残る。

憲法>法律だから、憲法を変えれば、それはできなくなるけれど、北部政府にも、方便で奴隷解放と言ってはいるが、そこまでしてやる気はないという人がたくさんいて、大激論になる。

そんな中、南部政府の和平使節団がやってきて、反対派の人が勢いづきそうになる。

どうする?リンカーン大統領、みたいな話でした。

現在の日本の政治状況を考えると、さらに興味深いです。

違法はだめだけれど、違憲はOK。

戦争できない憲法は変えたい。

でも、変えにくいから、三分の二の賛成から、過半数に変えてしまえ。

などと主張している、日本の政治家の方に見ていただきたいです。

Push6700