劇場公開日 2024年3月1日

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舟を編むのレビュー・感想・評価

全238件中、21~40件目を表示

4.0言葉の灯台守たちの、知られざる難事業

2024年3月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波

幸せ

三浦しおん原作、同名小説の実写化。

【ストーリー】
中堅出版社玄武書房の営業部に勤める馬締(松田龍平)は、辞書編集部の荒木に自分の後継者として引きぬかれ、部署異動する。
荒木は国語学者の松本教授と共に、『大渡海』という辞書編集作業に長い時間を費やしていたが、定年が近づき、妻の介護のためにもその職を離れざるをえなかった。
あまりに膨大な作業を前にしり込みする馬締だが、下宿の大家さんの孫・林香具矢(宮崎あおい)に恋し、友人・西岡(オダギリジョー)にしたためた恋文の感想を聞いたりするうち、言葉の意味について深く考えるようになる。
香具矢との恋が実り、荒木の後釜として主任に昇格する馬締。
毎日飽きずに言葉の編纂に没頭する馬締だったが、コストばかりかさむ『大渡海』計画は、金食い虫として玄武書房上層部で中止の声があがっていた。

辞書編纂という超地味なのにめちゃくちゃ手間のかかる事業にたずさわる、言葉へのこだわりにあふれた骨太お仕事ストーリー。
これが女性向けファッション雑誌に連載されていたというのだから驚きです。
三浦しおんだからと言って、なんでもおしゃれだと思うなよ。
と勝手にオタク仲間認定していた自分は思うのです。
が、この映画がまた地味な出来。
それでも退屈しないのは、演出とフィルム編集の力でしょう。
俳優さんもよかったなあ、宮崎あおいさんを始めて意識して見たかも。大変お美しい方でした。
テレビアニメ版が面白かったから見てみましたが、こちらも傑作でした。
君はなんでもアニメだな。

ここからは閑話休題。
アニメ版の香具矢は声・坂本真綾さんなんですけど、若いころに日本ヴォーグ社刊行の『ゆかた本』という雑誌にモデルとして掲載されておりました。
所用で購入したその本を、数年後見直したらまあ驚き、かの坂本真綾でございましたのざますよ皆さん。
その本の刊行が1998年、当時はまだ誰もが知るような役はありませんでしたが、あれから四半世紀、その後の活躍は皆さんもご存じのとおり、今や押しも押されもせぬ大声優さんですよ。
原作同様、ファッション雑誌つながりということで、ここでその話をしているわけです。ああすっきりした。

こんな駄文ですら、つらねるのに言葉の意味を調べなければならない自分のような暗愚盆暗にとって、遠くでぼんやり光る灯台のごとく、海にこぎ出す道標ともなってくれる辞書。
誰にでもわかるように言葉の意味を限定するという、顧みられることの少ない地道な作業。
いわば言語文化のインフラ整備。
その仕事にたずさわる方々に敬意を表しつつ、このレビューを終えたいと思います。
ありがとうございます。
これからもお世話になります。

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かせさん

5.0国語辞典の編集という地味な作業に取り組む主人公の物語

2024年2月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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ゆっくりランナー1号(名前を11/28変更しました)

5.0完成された名作、でも人を選ぶみたい

2024年2月18日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

知的

エンタメとしても、魅力的なキャラが多数で格好良さやコミカルさ、知的な面もある。

詰め込んだというより、分析するとその要素が見えてくる。

楽しめた。

派手なアクションではなく、知的で何かを成し遂げる魅力的のキャラのストーリー。

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シャカ

3.0地味なのは良いが、熱意が伝わらない

2023年12月31日
PCから投稿
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プライア

3.5言葉を次世代に繋いでいく美しさ 無限に言葉が増え、そして消え行く時...

2023年12月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

言葉を次世代に繋いでいく美しさ

無限に言葉が増え、そして消え行く時代に必死に言葉を残そうとした方々への尊敬しかない
そして一つのお仕事映画でもあり、チームとは、会社が存在する意義を感じる2時間。

人の温かみに触れるヒューマンストーリーもあります。

小学生時代に辞書を引くことが嫌いだった自分にとっては、目からあウロコの職業体験をした気分だったなあ…

まさか辞書ひとつ完成させるのに、数十年単位でプロジェクトが動いていくとは…

そして辞書ごとに言葉のリファレンスが違うこと、製作者たちの色や好み、考え方が反映されるという人間味あふれる仕事なのだと知りました。

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二ノ前

4.0真面目な馬締君と辞書作りの成長物語

2023年11月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

笑える

楽しい

キャストの方々もお見事でした!

1回目は途中で寝てしまったけれど、
2回目しっかり観たらとても良き、
感動作品でした。

みっちゃんは最後も真面目でした!

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ほんのり

4.0半身を失うような哀しみを乗り越えて

2023年11月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館、TV地上波

泣ける

幸せ

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カールⅢ世

3.5緻密な作業の大変さ。

2023年10月1日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

辞典の編集の業界を知れる作品。
そこにちょっと恋愛モードも入りつつ。

マジメくんの寡黙さと表に出ない情熱が出ないけど伝わってくる。そんな演技ができるってすごいなーと思いながら見ていた。

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キッスィ

3.5辞典編纂というマニアック感が小気味よい

2023年5月20日
PCから投稿

本作を徹底したマニアック作と判断できるのは実際の編纂作業に携わった者のみだろうけれど、素人目線ではかなり本腰入れて辞典編纂の過程を見させてくれた作品と感じましたね。

キャストも外れていると感じた人はなく、主演:松田龍平ははまり役だったと思います。
そして大ベテラン加藤剛さんが映画内でも引き締め役の重鎮として見事な存在感を見せてくれました。

オダギリジョーもフニャフニャお調子者の先輩役としてはまってましたね。彼はシリアスすぎる演技は苦しく感じる場合が多いけれど、本作や時効警察のような不定形でつかみどころがないような役をあてがわれると生きてくる印象ありますね。

ただ、ヒロイン宮崎あおいが後半存在感が薄れてしまいましたが、そこはちょっと引っ掛かった点ではありますね。

しかし、まさか本当に辞典完成までの15年のスパンを描くとは思わなかったので、いきなり13年のタイムワープをした時はちょっと驚き。
松田と宮崎がその間夫婦になって子供がいないのは不自然というか淋しいと感じた部分はあるけれど、それだけ辞典編纂パートに重きを置いていたことの表れと取ることで自己納得。
原作では別の描かれ方をしているのかもしれないので、興味ある人は補足として読むといいかも。私は読まないけれど笑

総じてそこそこ楽しめました。総評3.5の三ツ星

大人のトラ猫が随分大人しくいいマスコット役になっていたが、やはりプロの猫なんだろうねと妙に感心。

2010--

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resuwisshu311

5.0舟を編む

2023年3月2日
iPhoneアプリから投稿

地味でも良い、コツコツ頑張ろう。人との出会いを大事にしよう、とのメッセージが感じられました。楽しめました。

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alextm

3.0物静かな、でも、ディフォルメ的ディテール性に…

2023年2月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

もうかなり前になるが、
家族全員でTV鑑賞した時の
かなり面白かったとの印象がある中、
キネマ旬報第2位作品でもあるので、
NHKの放映を機に再鑑賞。

しかし、今回は、
前回ほどの良い鑑賞後感は得られなかった。

多分に世間一般の人からすると、
かなり異質な世界で、
前回はその異質さに心を奪われた結果、
そこに面白味を感じていたのでは
なかったろうか。

今回の鑑賞では、その異質さにも慣れ、
むしろ、物静かな展開ながらも、
よくよく考えると
ディフォルメ的ディテール性に
違和感を感じ、
少し醒めて観てしまったような気がする。

それにしても、この辞書編纂、
ある意味、世の中の全てを知らないと
成り立たない仕事のようにも思え、
私の狭い認識でも可能だった仕事人生が
果たして良かったのかどうか、
悩ましく振り返させられる作品だった。

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KENZO一級建築士事務所

4.0素直であたたかい気持ちになれる

2023年1月1日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 自宅で動画配信サービスを利用して視聴しました。

 以前に比べれば使用することが少なくなった辞書を作るという作業、こうやって改め見ると大変だな、と思う一方、言葉を定義するという行為はとても興味深いな、と思いました。
 映画で語られ描かれている内容は必ずしも辞書作りのみに限定されるものではなく、物作りをするときの普遍的なものが描かれていると感じました。
 馬締さんのように、真面目にコツコツできるってなかなか難しいですよね。あんな風になりたいな、なれないだろうな、と思いつつも、あんなふうに頑張る人を応援できる人になりたいですね。

 やっぱり宮崎あおい、可愛いですね。

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kame-pukupuku

4.5宮﨑あおいさん、黒木華さん、池脇千鶴さん

2022年12月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

宮﨑あおいさん、黒木華さん、池脇千鶴さんと、好きな女優が3人も出演しているので、評価高めなっております。が、それを無しにも楽しめる映画でした。
言葉って生きている。言葉って尊いな。
しかしマジメも、ここまで突き抜けると面白い人となる。

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光陽

3.5しんどい辞書編集

2022年12月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

松田龍平扮する大学で言語学を学び変人と言われている馬締三也は、営業から辞書編集部へ配属された。辞書編集部は、加藤剛扮する松本先生がリードしてきた。馬締は、宮崎あおい扮する料理人林香具矢と出会い一目惚れしてしまった。

まともにものをしゃべれない朴訥な馬締役を松田龍平は好演していたね。特に告白出来ない香具矢とのからみは面白かったし、どうして香具矢が馬締を相手にするのか不思議だったな。馬締は意外に回りに影響力を 持っていたね。それにしても辞書編集はしんどい仕事だ。

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重

4.0染みる良さ

2022年12月18日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:TV地上波

泣ける

知的

アニメ視聴済みでお話は知っていました。
良い感じで映画化されていました(どちらが先とか元が何かなどわかりませんが…)

俳優さんも配役も良かったです
私にとっては好きな俳優さん気になる俳優さんばかりでした。
小林薫さん 加藤剛さん
八千草薫さん だけでなく
どなたもとにかく映像に馴染んでいて染みる映画でした。

辞書づくりなんて地味な話っぽいけれど
とても上手く描かれていて興味深かったし、面白かったし、胸にグッとくるシーンもたくさんあって 良い映画でした。

さすがNHK(録画視聴です)

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きなこ

4.5暖かい心になれるヒューマンストーリー

2022年12月14日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

暖かい心になれるヒューマンストーリー❣ 馬締光也(松田龍平)林香具矢(宮崎あおい)の恋愛模様が微笑ましい。凄まじい辞典編集作業には驚き、感動。キャスティングが素晴らしい。

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浪花のしんちゃん

3.5辞書編さん業

2022年9月9日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

辞書編纂、出版というニッチなテーマを映画にした所が売れた理由じゃないだろうか?子供の時からお世話になった身近な辞書。その辞書が出来るまでを考えて使っている人は僅かだと思う。でもこれからは違う。紙質や抽象的すぎて説明が難しい言葉をどの様に説明しているのか、辞書毎に見比べるのも良いだろう。『用例採集』と言う言葉も初めて知った。
主人公とヒロインが別の人ならもっと楽しめたかな?ちょっと昔なら吉岡秀隆あたり似合いそうだ。また八千草薫さんや加藤剛さんが流石は安定の上手い演技をされているなぁと思いました。絶対オススメの映画!

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見聞

4.5美しき日本人の佇まい

2022年7月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

2013年。石井裕也監督。原作三浦しをん。
この映画をもう一度観ようと思ったキッカケは、『博士と狂人』を観たからです。

『舟を編む』は『博士と狂人』より、3倍感動したな!
『舟を編む』はちゃんと辞書作りのディテールが描かれていたな!
出てくる人間が《心美しき人間ばかり》だった。
そう思うと、観たくて堪らなくなりました。
やはり思っていた通りの、美しき心の日本の映画でした。

2005年。
玄武書房では「大渡海」と言う書名の辞書を編纂しています。
編集責任者は松本先生(加藤剛)。
営業の西岡(オダギリジョー)
実力派編集者の荒木(小林薫)が定年を期に妻の看病専念のため退職。
穴を埋めるため選ばれたのが、変人でピュアなカタブツ馬締(まじめ)光也だった。
馬締を演じる松田龍平。
思うに彼のキャリアで最高の出来栄えのハマり役でした。

馬締が寝食を忘れて辞書作りに打ち込む姿。
人間には神職がある。
それに気づき打ち込めることの幸せを痛感します。
馬締が「大渡海」と出会わなければ、馬締の人生は潤いなき索漠としたものになってた
かも知れません。
社内人材を物色して馬締に目を付けスカウトする下り・・・
最初に目を付ける西岡のガールフレンドの三好(池脇千鶴)や、
「右」と言う文字の説明・・・バッチリ答えたのは馬締ひとりだったし、
ともかく馬締に辞書作りは「天職」と言う言葉しかありませんね。
そして下宿のお婆さん(渡辺美佐子)の孫・香具矢(宮崎あおい)と、馬締くんの
ロマンス。
良い話ですね。
巻紙にしたためられた筆書きのラブレター。
香具矢さんは結局読めずに、板前の大将に読んでもらう羽目になります。
コミケ障害気味の馬締くんにも《春が来た》
人生は諦めちゃおしまいです。
そのことも教えてくれます。

辞書作りを通して、生き甲斐とは?努力とは?継続とは?
成就することの達成感とは?報われるとは?
「大渡海」は17年かかって、とうとう完成します。
最後の追い込みは戦争でしたね。

多くのことを学べる、そして暖かい温もりのある美しい映画です。
観ていない方は是非ご覧くださいませ。

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琥珀糖

4.5すごい綺麗

2022年7月5日
iPhoneアプリから投稿

原作未読です。
この作品は雰囲気作りにとてもこだわってるなーと思いました。
キャストやサントラ、映像やロケ地、撮影現場が内容にすっごく合っていてめちゃくちゃ見やすかったし、自分のどストライクでした。特に、この映画2013年のものならもっと映像を綺麗に映せたはずなんですが、そこもこだわっててザラザラの映像に黄色がかったフィルムでとても良かったです。

もし、足りないポイントを上げるとしたら、迫力やインパクトなどが無かったとこです。あくまで個人の意見ですので参考程度に。

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い

5.0映画を先に観てから原作を読んだ。 映画は原作との大きな違和感はなか...

2022年6月28日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

幸せ

映画を先に観てから原作を読んだ。
映画は原作との大きな違和感はなかったと思う。原作の大事な部分をさらに映画で補っているって感じがしたので良かった。
辞書をつくるというストーリー自体あまりないと思うし、それがまた今までと違った視点でいろいろなことが感じることができたので、とても新鮮でおもしろかった。
辞書をつくるために多くの時間と作業が伴う大変さが伝わってきた。人がものをつくるってすごいことなんだなぁと感じる。
そして「言葉」ってすごく大事で、大切にしたいなって思った。
心温まる素敵な作品でした。

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