レ・ミゼラブル(2012)のレビュー・感想・評価
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ほとんどのセリフが歌
原作を知らずに、オリジナルの舞台も知らずに観ました。
映画のあり方としては、戸惑いを感じる方もいるかも知れませんが、私はアリです。
エポニーヌの悲しい恋に、泣いてしまいました。そして、サマンサ・バークスの圧倒的な歌唱力に感動しました。
アン・ハサウェイが天使となって再登場する演出は、舞台版でも同じ演出なのかな。
それとも、映画的に、彼女の登場シーンを増やしたいための演出なのか。
タイトルに反して前向きで元気づけられるミュージカル
邦題『ああ無常』は本によってシチュエーションや結末が異なっている。今作を鑑賞して理解が深まった。
序幕(1815年)、美しいメロディに乗せたセリフ...口パクではなくキャストが生で歌っていて、迫力ある映像に圧倒される。
第1幕(1823年)からは、
ファンティーヌ(アン・ハサウェイ)の(未婚で産んだ)娘コゼット(イザベラ・アレン)を市長マドレーヌ(ヒュー・ジャックマン)が引き取る経緯に没入する。
ファンティーヌの死がトラウマになりそう。ちなみにアン・ハサウェイの母親も全米公演でファンティーヌを演じたことがあるらしい(パンフレットによる)。
サウンドトラックにも収録されているが、歌詞・対訳は割愛となっている「サドゥンリー」は、唯一映画版のために新たに作られた曲。
第2幕(1832年、パリ)からは、
パリ都市計画が実行される前の時代、巨人用とも思える巨大で立派な建造物の再現も見どころのひとつ。
ジャヴェール(ラッセル・クロウ)...法の番人として正しくて強い男、『ルパン三世』の銭形警部ようにジャン・バルジャンを執拗に追ってくるので怖い。
エポニーヌ(サマンサ・バークス)、マリウス(エディ・レッドメイン)、コゼット(アマンダ・サイフリッド)の三人の若者の恋心。
自分の任務を果たす者たち vs 自由で平等な社会を求め抗う者たち...ジャベール vs バルジャン、兵士 vs ABCの友。
結婚式とエピローグ...バルジャンの前に姿を現すファンティーヌとマリウスとコゼット、感動の名場面。
切ない・・・
たくさん、見に行く方だけれど、
映画館で泣くことは、
殆どない。
でも、この映画ではやられてしまった。
ヒュージャックマンさんの演じるシーン
最初と最後で、もう堪えきれなくなった。
涙腺が決壊したのは、
切なさゆえだ。
ヒュージャックマンさんの演技、歌ともに素晴らしかった。
彼のことは、XーMENのウルヴァリン役で知っている人が
多いでしょう。
僕は今日の、この映画を見て、
アメコミの登場人物に過ぎない、ウルヴァリンに
何とも言えない、人間臭さを感じたのは
彼の凄さ故だったことを完全に理解した。
レ・ミゼラブルは子供の頃から
「ああ、無情」として、
原作も読んだし、アニメでも観たし知っていた。
その頃、僕を支配した感情は「怒り」だった。
主人公のジャンバルジャンは、
一度たりとも私欲で動いていない。
パンを盗んだのもそもそも、飢える子供のため。
それで罪に問われたことにも、
その後ジャンを追い回す警部にも、
幼かった僕はブチ切れていた。
もう、それこそ、物語の世界に飛び込んで、
ジャンの味方になって、
何とかしてやりたい!くらいの勢いだった。
月日は流れ、僕はすっかりおっさんになった。
見知った物語、気持ちは
やはり主人公へと向けられる。
でも、「怒り」ではなく、「切なさ」で一杯になった。
あれから少しは勉強して、
その時代背景、民衆の暮らしを知るようになった。
あの時代ではどうしようもない、
彼の辿る道はあれしかない、
間違っていないのに抗えない。
かつて怒りの矛先だった警部にも、
切なさを感じる。
世界は正義と悪では分けられない。
人は自分が思っているほど
自由ではない。
生きている世界に縛られている。
それでも、
絶望もあるが救いもある。
そんなものが、この物語に
たくさん散りばめられていることに、
この歳になって、ようやく気がついたんだろう。
パンフレットを見ると、僕が子供の頃読んだのは
ダイジェスト版の邦訳かもしれない。
もう一度原作にあたってみるか。
映画制作に携わった人達に心から拍手。
演じて歌える素晴らしい俳優の方達と
同時代に生きていられることにも
感謝です。
ミュージカルは苦手ですが、この映画は別物!
誰がなんと言おうと、傑作大作ミュージカル映画です!!
こんなミュージカルの大傑作を今までみていなかったことが恥ずかしい。
3時間近い上映時間にビビっていて機会を逃していたけど、余裕で見られた。
ここで文に書き起こしてしまうのがもったいないくらいの作品だった。
全編を通して、台詞がなく、全ては旋律をもって、歌として全てが語られる。
壮大な音楽に圧倒される。とくに民衆の歌が胸に突き刺さって、私の中で歌い続けて、生き続けている。
社会の闇、罪、死、目を背けたくなる現実が、脚色されることなくありのまま映されていた。
娼婦たちが沢山出てくる闇の深いシーンの、髪、歯、そして体を売っていくのを見るのは、身近でリアルだったので1番しんどかったかもしれない。周りに光がなく人々の目に光がなかったのも。でも、脚色することなくその社会の、当時の現実として、目を背けるわけには行かないと思った。
宿場のシーンのコミカルかつダークな感じも良かった。ブラックながら笑えるところもあって面白かったし、スパイスになってた。
個人的には、マリウスを想っていた女の子の心の美しさに惹かれた。彼女自身も恵まれた環境じゃないのに、居場所をリークせずに愛する人の幸せを願った…。本当の愛があった。
革命のシーンは、意志と誇りをもって散っていく姿は儚くとにかく悲しかった。
争いで失うものの多さを現実として映し出していた。けれど、犠牲は消して無駄ではなかったという希望が、ラストのシーンと、今なお民衆の歌が私の心に鳴り響き続けているこの事実に現れていると思う。
色褪せることのないミュージカルの傑作で、このレビューには書ききれないもっともっと沢山のメッセージや要素があると思う。また何年か後にもう一度見て、どう心が動くのかをみてみたい。
知ってたけど見てなかったシリーズ。名作。
ネタバレあり
初見
3時間という長さで敬遠していたのがもったいなかった。
一人の男の人生を軸に貧しいパリでのお話。
全編ミュージカルで見てて飽きなかった。
どこもよかったし感動したわ。
俳優陣の歌唱力とパリの世界観に圧倒。
映画で見たかったなあ。
赤と黒の歌が好き。
おもしろかった。
22.3.5 スカパー
固い信念が揺らいでる
当時、映画館で観ました。
人生初のミュージカル映画でしたが、楽しめましたね。
ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ、皆さん歌唱力ありますよね。
他の方も言ってますが、アン・ハサウェイが「夢やぶれて」を歌うシーンは素晴らしいです。
ジャベールが身投げするシーンも、衝撃的でした。
アマンダ氏を、今作で初めて知ったのですがとても美しい女性ですよね。
素敵な人です。
マリウスを演じたエディ・レッドメインも、エポニーヌを演じたサマンサ・バークスもいい演技でした。
ガブローシュが撃たれるシーンがありますが、辛すぎますね。
ヒュー・ジャックマンとアン・ハサウェイは、役のために減量したとか。
結構落としたんじゃないでしょうか。
ヘレナ・ボナム=カーターとサシャ・バロン・コーエンのコンビは、コメディ的な立ち位置で、笑わせてくれました。
「民衆の歌」の歌詞も、聴くと本当に勇気づけられます。
壮大な映画でした。
俳優のかもし出す肉体のライブ感が詰まった映画になっている。
貧困で始まった人生、そこから名士になり時代を動かしてゆく男の話。原作は世の絶望や自身への勇気、そして愛情を織り込んだ名作。何度も映画化されたが、それだけ、しっかりとした物語であるという事だと思う。「舞台版のミュージカルの方が感動した」という人もいたが、それはそれ、見方や感情の入れ方の問題だと思う。
この映画の優れているのは
俳優の肉体から出る「気」の強弱で
それを歌う事で観る人に伝える
パワーに変えた事だと思う。
ミュージカルでありながら
大袈裟に踊らず振る舞わず
細い声でもその時の感情を
強烈な音にしている。
映像でも伝わる、伝えられる、
演出効果を狙っているものだと思う。
彼らの姿、俳優の演じる役、
それが手に届くところにあった。
※
切なさと、力強さと。
民衆の歌。明日が来る!!
内容は、古典文学の定番レミレザブルをミュージカル調に映像化した作品。舞台はフランス革命🇫🇷から1862年六月暴動までを時間軸とした主人公ジャンバルジャンの苦悩と葛藤と救済を主軸に、それに関わる人々の思いや正義や悪。罪と罰。自由や平等や博愛と共に運命や時代性が重なり言葉にならない悲しみと苦悩の歴史を皮肉たっぷりに民衆寄りに描いた作品。全場面で多彩なCGと会話は全て歌を基本とし映像で当時の世界観を表現している辺りは圧巻です。好きな言葉は『奴は俺を絶望で殺した…』宿敵とも言える警官役シャベールの自殺前の言葉は価値観の違いが痛いほど伝わった。もう1人のジャンバルジャンとしての姿が相容れない強さになりあのような結果になってしまった脚本の妙を感じます。好きな場面は、ヒロインのファンテーヌ役のアンハサウェイの落ちぶれ方が非常に鬼気迫るものがあり印象深いです。観ているこちらまで胸に迫る表現は流石だなと感じます。最後にも魂の救済的な表現で出てきますが、真に迫る歌も長く厳しい人生を生きてきた者だからこそわかる何かが表現されている様でした。そこからの死者達がバリケード🚧の上で自由・平等・博愛の旗を🚩旗めかせる表現は長い物語の一つの区切りを感じさせる様な大団円は、何だかもの凄いものを見せつけられた圧迫感があり感涙ものです。
不朽の名作という看板を背負ってのミュージカルなのに歌が…
自分はすごく感動して泣ける
ストーリー知ってから観るべきでしょう
絶望から生まれる愛
フランスの激動の時代を描いた世界的な名作を考えられる中でも最も豪華な俳優陣でミュージカル映画化した本作。
最大のテーマである愛を伝えるべく全編歌唱で織りなされた本作はどのシーンも大迫力かつ繊細でなぜ今まで観なかったのかと思うほどだった。
本作はなんと言ってもキャスト陣の生の歌声が見どころとして存在していて、実際に演技で歌う場面をそのまま使用したというから驚いた。ヒュージャックマンのキャラクターが憑依した魂から生まれる歌声やアンハサウェイの絶望に打ちひしがれ、震える歌声も全てがリアルで胸が痛くなった。
本作はキャラクター全員が持つ絶望から目を逸らすことなく真っ向から描き、観る者の心を抉るが決して絶望だけでは終わらない確かな希望を抱かせてくれる、愛や赦しに気づくことができる豊かな性格を持っているからこそ愛され続ける作品であるとわかった。
最後の民衆の歌は全ての人が報われ、救われたと感じ、涙が止まらなかった。
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