輪廻(2005)

劇場公開日:

解説

前世の因縁を背負った新人女優に降りかかった恐怖を描いたミステリー・ホラー。監督は「THE JUON/呪怨」の清水崇。脚本は、清水監督と安達正軌の共同。撮影を「愛してよ」の柴主高秀が担当している。主演は「ぼくの孫悟空」の優香。尚、本作は『Jホラーシアター』の第3作として、製作・公開された。

2005年製作/96分/日本
配給:東宝
劇場公開日:2006年1月7日

ストーリー

35年前に、群馬県のホテルで実際に起きた大量無差別殺人事件。新人女優の渚(優香)は、監督の松村(椎名桔平 )によってその映画の大役に抜擢されるが、以来、彼女の身辺に不気味な少女が現れるようになる。果たして、それは事件の犯人である法医学教授・大森(治田敦)に殺害された彼の娘・千里で、渚が演じる役のモデルでもあった。更に、役作りの為に訪れた実際のホテルで、彼女は記憶を辿るように客室のひとつに導かれて行く。そこは、千里の殺された部屋だった。奇妙な符合の数々、渚の脳裡に忌まわしい考えが浮かぶ。「私は少女の生まれ変わりなのだろうか?」 一方同じ頃、女子大生の弥生(香里奈)もまた、妙な夢に悩まされていた。夢に出てくるのは、いつも同じ赤い屋根のホテル。そう、それはまさしく事件の起こったホテルであった。彼女もまた、被害者の生まれ変わりなのだろうか? 映画『記憶』の撮影が開始された。しかし、撮影の為にスタジオに再現されたホテルのセットにいた筈の渚は、いつの間にか惨劇のホテルに迷い込んでいた。そんな彼女の前で、大森が次々と殺戮を始める。大森は狂ってなどいなかった。肉体と魂の研究をしていた彼は、輪廻転生の実験を試みていたのだ。そしてその中で、渚は被害者とその生まれ変わりの人々を目の当たりにしていく。驚いたことに、松村は千里の兄・優也で、弥生は千里の生まれ変わりであったことが判明した。では、自分は一体? 実は、大森の生まれ変わりだった渚。それに気づかされた時、彼女は発狂した。

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スタッフ・キャスト

監督
脚本
清水崇
安達正軌
原作
大石圭
エグゼクティブプロデューサー
濱名一哉
小谷靖
プロデューサー
一瀬隆重
撮影
柴主高秀
ステディカム
清久素延
航空撮影
山口修
美術
斉藤岩男
装飾
松本良二
音楽
川井憲次
音楽プロデューサー
慶田次徳
主題歌
扇愛奈
録音
柿澤潔
サウンドエフェクト
柴崎憲治
照明
渡部嘉
編集
高橋信之
衣裳
清水寿美子
スタイリスト
宮本茉莉
森幸代
音楽編集
浅梨なおこ
キャスティング
山口正志
アソシエイトプロデューサー
木藤幸江
ラインプロデューサー
福島聡司
製作担当
若林雄介
助監督
安達正軌
スクリプター
岩倉みほ子
スチール
竹内健ニ
視覚効果
松本肇
特殊効果
岸浦秀一
3Dデジタル
笹江政毅
武隈樹成
塚田均
大畑智也
2Dデジタル
菅原万理子
田口清隆
越村和美
特殊造形
松井祐一
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フォトギャラリー

映画レビュー

3.5ある1人の男の壮大な実験の、結果が現代の被害者たちなのかな、と

2023年6月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

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共感した! 3件)
tabotyoko

4.0日本では輪廻転生ブームらしい・・・ほんとですか?

2021年8月18日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会、映画館

 手塚治虫の『火の鳥 鳳凰編』に出てくる輪廻転生のシーンはコミックながらスピード感があふれ衝撃的なものだった。また、同太陽編でも壮大な輪廻転生のドラマが描かれている。日本では小説や映画など数多くの輪廻が描かれていますけど、ほとんどが恋愛もの。よく考えてみると、ホラーにしたほうが面白いはずなのです。下手すると、まじめに「自分の前世が・・・」と語ってしまうとカルト教団の教祖のようにも感じてしまうので、kossy的には「前世とはネタにすぎない」というスタンスで語ります・・・

 2006年1月7日公開の映画を早々と試写会で鑑賞いたしました。J・ホラーの大御所、清水崇監督のこの映画。『呪怨』シリーズなんてそれほど好きではないのですが、この映画はJ・ホラーとしては個人的に久々のヒットとなりました。前世における凄惨な事件に絡んで霊に縛られるといった恐怖感よりは、被害者の生まれ変わりがパラレルワールドで同時進行する事件の再現の面白さ。辻褄が合わないはずなのに緊迫感を感じてしまうのです。

 俳優では香里奈に注目していたのですが、優香がすごい!2006年の日本絶叫クイーンも確定かもしれません。今後もホラーで活躍してもらいたいです。キャストの一覧を見ても、二人が中心で絡んでくると思っていたら、完全にパラレルワールドです。この奇妙な関係に、どうなることかとスクリーンを凝視してしまうくらいストーリーに引きこまれてしまい、ラストまで目が離せません(というより、トイレにでも行こうものならわからなくなります)。

 ストーリーの中心は、椎名桔平演ずる映画監督が被害者の視点で事件を再現していく製作過程。「お前が犯人やろ!」などと結末を予想していると・・・と、とにかくラストは想像できません。ツッコミどころを忘れさせてくれるほど面白かった。

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kossy

4.0優香、驚愕の激演。

2021年2月6日
iPhoneアプリから投稿

優香、見る者の期待を容易く抜き去る驚異の激演。
やはり只者ではなかったか。
ああシャイニングと女優霊ね、と思わせて外す清水崇の入魂。
怖くないが(もっと怖く撮れたはずだが)見て一夜明けた世界は僅かに昨日と違って見える。
推す。

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きねまっきい

3.5「後味悪くて最高!」

2020年9月1日
iPhoneアプリから投稿

完全にミスリードされた!上手い!
真相をちゃんと追えた人はどのくらいいるのだろうか。私は完全にミスリードされた。

意外と初見で驚き。

後味の悪いJホラーが大好きな私には凄く見応えのある面白い作品だった。ミスリードされたおかげでドンデン返しが楽しめた。後味も悪かった。

優香さんの演技ってこんなに凄かったのかと、TVドラマを観ない私には新鮮で楽しめた。Jホラーで主演を務めた女優さんの中でもトップクラス。柴崎さんとか酒井さんとか、もう足元にも及ばない。

もちろん古い映画だし、技術面が追いついていないので多少のチープ感は否めないが、それがまたいい。CGで作り物を重ねるよりもずっと怖い。

強いて言えば、被害者たちがゾロゾロと起き上がるシーンだけは、もっと丁寧に描写して欲しかったかと。アメリカお得意のゾンビゾロゾロ系みたいで萎える。

これは上手い。

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一撃