1999年のよだかの星
劇場公開日:2001年7月29日
解説
テレビ業界ではタブーに近いジャンルとされている動物実験の現状を取材した短篇ドキュメンタリー。演出は「職業欄はエスパー」の森達也。撮影を森監督と高田裕美が担当している。尚、本作はcx系深夜番組『NONFIX』用に制作・放映された(1999年7月29日)後、『「A2」完成記念:森達也展』特集上映の中で劇場公開された。DV作品・ビデオプロジェクターによる上映。
1999年製作/50分/日本
配給:アップリンク
劇場公開日:2001年7月29日
ストーリー
あらゆる化学物質の商品化(医薬品、食品、化粧品など)の際に義務づけられている動物実験。だが、その実態を取材することは、大手企業の公にされない業務や研究過程に触れざるを得ない為、テレビ業界ではタブー視されている。また、諸外国では既に動物実験に関する法的規制がなされているにもかかわらず、日本ではそれがない(1999年現在)。動物実験に使用されるのは、動物園で過剰に増えすぎた猿やペット・ショップで売れ残った犬など。彼らは、体に異常がなくても人工血管埋め込み手術などを受け、生かされる。しかし、それらが難病・筋ジストロフィーなどの治療の役に立っていることは否めないし、研究員に動物実験に対する葛藤がない訳では決してない。スタッフは、動物実験に関するあらゆる現場を公平な視点から取材し、自身の中に芽生える矛盾を感じながらも、その実状を、宮沢賢治の童話『よだかの星』の絵本と並行して、カメラに収めていく。
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