ぞう列車がやってきた

劇場公開日:

解説

戦争から象を守り抜き、平和の象徴として「ぞう列車」を走らすまでを描く、小出隆司原作のアニメ映画化。監督・脚本は「バッテンロボ丸 お化けを飼う少女」の加藤盟。作画監督は「伊勢湾台風物語」の北崎正浩が担当。

1992年製作/80分/日本
配給:共同映画全国系列会議
劇場公開日:1992年7月4日

ストーリー

5歳のポッポちゃんのお父さんは、名古屋の東山動物園の園長で、毎日5年生のサブちゃんと園内を回るのを楽しみにしていた。当時日本はアメリカやイギリスら列強と戦争を起こしていたが、動物園はまだまだ平和。中でも木下サーカスから譲り受けたマカニー、エルド、キーコ、アドンの4頭の象は曲芸をみせ、みんなの人気者だった。しかし戦争が次第に激しくなり、動物園でもエサ不足が深刻になってきてしまう。それ以上に問題なのは、逃げ出すと危険な猛獣を処分せよという命令が全国の動物園に出されたことだった。象もその対象で、上野動物園ではすでにトンキー、花子、ジョンが殺されていた。再三の命令を拒み続けて来た東山動物園だったが、キーコとアドンは病気で死んでしまい、戦争が終わったとき生き残っていたのはマカニーとエルドの2頭だけになっていた。時が経ち、中学1年生になったポッポちゃんのもとに東京から象を借りに子供たちがやってきたが、2頭はどうしても離れない。結局全国から東山動物園に「ぞう列車」がやってくることになり、そこには行方不明になっていたなつかしいサブちゃんの姿もあるのだった。

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映画レビュー

2.0もう30年以上前の作品だけに

2023年11月9日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

映像的には古さ感じる。当時のアニメの演出では引いた画面で小さいキャラクターが動く形のシーンが多く、この作品も同様で高架下に住む兄妹のシーンなどは最近のアニメを観ている子ども達には“ちょっと
違う”みたいな感じに受け取られそう。
とは言え原作はそれなりに知られているし、アニメで手軽に見られるので低学年児童への平和学習に向いている作品である。

私自身、16mmフィルムで何度か映写したがすでに公開から随分経っており当時の使用頻度からフィルムの縦キズは多く、綺麗な映像で鑑賞するなら改めて映像化したもの(あるならば…だが)が良いと思う。音声もモノラルで今時のテレビや劇場で聴いている音声と比べるのは厳しい。
すでに16㎜映写機自体が交換部品もなく、製作販売していた会社がサービス終了している為、2023年の今、映写機で上映している場面に遭遇したら映写技士に声を掛けてあげてほしいです。

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うにたん♪(DCPにも抜け穴あるんだ)

5.016mmフイルム映写機で鑑賞。

2023年7月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

「やろまいか 第22回みんなの平和祭2023」で上映。(映画館ではなく自治体の文化センター)

2023年の今、16mmフイルムで見る事になるとは思いもせず。カタカタ映写機の音を聴きながらの鑑賞は実に素晴らしい。フイルムや映写機を大切に残して欲しい。映写機の写真を添付できないのが残念。

愛知県名古屋市の東山動物園の動物たちが戦況悪化により軍部の圧力や餌不足で殺される中、象を守り抜いた園長と少年少女の物語ですが題名の「ぞう列車」そのものより動物園の人々の苦労がメイン。
ぞう列車は物語の最後に登場するだけなので別の題名でも良かったかも。「戦争と象の物語」「戦争と動物園」。
原作はひらがなの「ぞうれっしゃ」。

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琥珀のような空