素晴らしき十九才
劇場公開日:1959年7月14日
解説
「サラリーマン出世太閤記 課長一番槍」の笠原良三の脚本を、「橋(1959)」の番匠義彰が監督したハイティーンもの。撮影も同じく「橋(1959)」の生方敏夫。
1959年製作/98分/日本
劇場公開日:1959年7月14日
ストーリー
学生バンド・シックスロビンスの一行が、オープンカーで信州の高原を飛ばして行く。運転しているのは、ペットの克彦だ。牛車を追い抜きながら、牛を追っている少女みどりをからかった。途端に凹地にはまって車はスリップ、逆に牛車に助けられる始末だった。町の公会堂で、彼らの演奏会が開かれた。が、演奏なかばにヤクザにかきまわされ目茶苦茶になった。興行師がヤクザと打合せしてやったことで、ギャラを支払わないための手段だった。ヤクザの仲間だったみどりの兄浩志は、そんなヤクザ稼業に愛想をつかし、克彦らを救った。--登校したバンドの連中の所へ、マネージャー格の真紀がやって来て、新しい契約をとったと知らせた。新宿のジャズ喫茶で一週三回の出演である。その喫茶店のステージ近くの席で、いつもバンドを見つめている中年の女性がいた。西条薫といった。克彦の父、有松鉱業社長の栄造の内妻だった。克彦のところへ、浩志が訪ねてきた。浩志は東京へ出て来て拳闘クラブへ通っているが、みどりも洋裁を習いに上京してくるので下宿代を借りに来たのだ。克彦は都合してやった。数日後、みどりが来た。担保として女中になるという。一切克彦の用しかしなかった。克彦がみどりを送って浩志の下宿へ行くと、花札バクチの手入れに会い、間違えられて二人とも警察に留置された。もらい下げに来たのは、有松鉱業の専務広川だった。彼は会社の乗っ取りを策している。克彦は勘当され、みどりを連れてアパート暮し。銀座の喫茶店「パルム」のマダムりん子に拾われて、そこの専属バンドになった。克彦はりん子から腕を買われ、銀座の店を一千万円で譲ってもいいと持ちかけられた。克彦は広川に金の融通を頼んだ。これが、広川とりん子が待っていたワナだったのだ。広川は有松鉱業の株十万株を秘密で持ち出して克彦に渡し、それがりん子へ戻ってくる仕掛けだ。有松鉱業の危機。が、それもりん子の改心と、西条の努力で救われた。克彦に対する父の勘気もとけ、浩志とみどりは高原の牧場に帰った。--克彦は牧場を訪れた。牛を追っていたみどりは、克彦に気づくと、柵を越えて走り出した。