俺は淋しいんだ
劇場公開日:1959年5月31日
解説
フランク永井のヒット・メロディを背景にした歌謡メロドラマ。中山淳太朗の原作を、「狂った脱獄」のコンビ大川久男が脚色し、小杉勇が監督した。撮影も「狂った脱獄」の中尾利太郎。
1959年製作/49分/日本
配給:日活
劇場公開日:1959年5月31日
ストーリー
横浜港に貨物船が入った。相原三郎は同僚永井茂と一年ぶりに帰国した。弟五郎との再会をたのしみに上陸した三郎は驚いた。五郎は死んでいたのである。本郷刑事は事故死だと云うが、三郎は弟の死に疑念を持った。弟の溺死現場で三郎は薫という女に会った。バー「ブイ」で働く薫には椎名というヒモがいた。薫が「ブイ」に戻ると、椎名が来た。椎名は薫を脅して金をせびった。薫には何処か暗い影があった。金の工面に困った薫は三郎に媚態を示した。三郎は拒んだが、薫の姿に心を動かされた。永井と「ブイ」を訪れた三郎は、薫を脅迫する椎名と格闘した。その夜三郎と薫は結ばれた。三郎は弟を失った絶望から立ち直った。弟の死に対する疑念も消えた。二人が郷里の紀州へ旅立つ直前嫉妬に狂った椎名は、三郎に薫の過去をぶちまけた。五郎はやはり殺されたのであった。殺したのは椎名で、なんと薫がその手引きをしたのであった。三郎は椎名を警察に渡した。三郎は薫を殺すつもりだった。しかし埠頭に立つ薫を見ると、憎しみは消えた。三郎は薫のもとを去った。五郎の骨壷を本郷刑事に渡すと、三郎は永井と船に戻った。船は出港した。かけつけた薫は五郎の骨壷をしっかりと抱いた。