無法街の野郎ども
劇場公開日:1959年1月28日
解説
「嵐の中を突っ走れ」(日活)の松浦健郎の脚本を、「喧嘩太平記」の小沢茂弘が監督したアクションドラマ。撮影は「森と湖のまつり」の西川庄衛。
1959年製作/91分/日本
原題または英題:The Gangsters
劇場公開日:1959年1月28日
ストーリー
無法地帯である伊集院牧場一帯に、熊襲の健と称する異様な男が乗りこんできた。牧場主伊集院から警察にひき渡された熊襲は、説諭で釈放されると津川村の潜吉にからまれていたあけみを救って、その腕力をみこまれ、津川組の女組長ユキに雇われた。ユキはクラブQを経営する堀内との麻薬取り引きに彼の腕力を利用しようとしたのだ。しかし熊襲は寝がえりをうって堀内の側についてしまった。だが、彼の向うみずの横暴さは、賭場を荒したり、伊集院にからんだり、手がつけられなかった。けれども楊文元との拳銃取り弓きで支配人林を救って、品物をすっかりこちらの手に入れてしまったことから、彼は副支配人格にのし上った。その頃、新聞記者曽根はこの街にメスを入れようと暗黒街の内状を探っていた。熊襲はどういう考えからか、今度は堀内を騙してユキの側に再び寝がえりをうった。ユキは拳銃と麻薬の大取引を堀内の口から聞き出そうとしたが、堀内は何者かに無残に殺されてしまった。曽根はクラブQに働くあけみと知り合い、悪の一味に父を殺された彼女と協力しQの地下室を探った。しかしあけみは捕えられてしまった。心配して彼女を探しにきた曽根は、熊襲に殴り倒された。その時、熊襲はそっと曽根のポケットに紙片を押しこんだ。静まりかえったクラブQの夜の地下室では、大取引きがおこなわれ、やがて謎の人物である黒幕の首魁が現れることになっていた。黒い影は傲然と出現した。それは伊集院その人だった。彼の拳銃は驚くユキを倒すと、態襲の胸元に向けられた。熊襲--彼こそ実は警視庁壇原警部の変装姿だったのである。息づまる緊張を破って警部はシャンデリアをうち落し、地下室は乱撃戦の場所となった。そして、秘かに曽根に渡された紙片によってかけつけた武装警官隊の手で、一味は逮捕された。