水戸黄門漫遊記 怪猫乱舞

劇場公開日:

解説

今や東映名物となっている、お馴染“水戸黄門漫遊記”シリーズの第八話。土屋欣三の脚本を、「大学の石松」の伊賀山正光が監督し、「江戸三国志 (三部作)」の杉田正二が撮影を担当した主な出演者は、黄門の月形龍之介(逆襲獄門砦)、お蝶の千原しのぶ(怪談千鳥ケ淵)、格さんの加賀邦男(逆襲--)、助さんの月形哲之介(江戸三国志)と前作同様のメンバーの他、月丘千秋、若水美子、丘さとみ、新人七条友里子など。

1956年製作/59分/日本
配給:東映
劇場公開日:1956年7月12日

ストーリー

助さん、格さん、お蝶という三人の道連れの黄門さんは、上州沼田の城下にさしかかった時、討手を相手に苦戦している年若い武士を救う。武士は沼田の城主黒田河内守の家臣、山吹半四郎といった。側室のお市の方の奸計でお市の方の側女琴姫に養子を迎えて、黒田家の横領を企て、正統の相続者綾姫は狂気と称して荒寺に監禁されたと話し、黄門に助けを求める。悪家老島尾勘解由は驚いたが、中老菊波の計いで、早速黄門の城中乗込みとなり、河内守対面となった。勘解由は身辺危しとみて、菊波を殺す。だがその現場に菊波の愛猫玉に似た猫が現われ、菊波の身体から流れる血潮を吸うと、死んだ菊波の姿と変じて、傷ついた召使お高をかかえ、暗闇に消えた。勘解由は事のついでに黄門さん、助さん、格さんに一服もり、栓を抜いた小舟にのせて海へ流す。お蝶だけは好色な勤解由に目をつけられ、牢に閉じ込められるが菊波に化けた怪猫に救われる。助けられたお蝶は怪猫と共に、追いつめられて死の座につこうとする綾姫の危機を救った。一方、黄門さんの一行は漁師に助けられる。勘解由は万策つきて一味と鉄砲を持出し、黄門一行を包囲する。絶体絶命に追込まれた黄門さんにむけて鉄砲が火を吐く。あわやと思った瞬間、菊波の姿をした玉が黄門をかばって立ちふさがる。余りの怪異に、逆臣一味は浮足だち、「不忠者ッ」と一喝した正剣に勘解由は仆され、黒田家の暗雲も晴れたのである。

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