七つボタン

劇場公開日:

解説

西村由吉の『七つボタン記』より、「地獄の用心棒」の監督古川卓巳が五島福江と共同で脚色し、古川が監督にあたる。撮影は「次郎長遊侠伝 天城鴉」の横山実。主なる出演者は「あした来る人」の新珠三千代、三國連太郎、三橋達也、「木曽の風来坊」の坂東好太郎、「春の夜の出来事」の芦川いづみ等のほか長門裕之、市村博など。

1955年製作/92分/日本
原題または英題:Vanished Glory
配給:日活
劇場公開日:1955年7月12日

ストーリー

吉武一、佐田猛達予科練の第一班には、歴戦の勇士で訓練の厳しい足立上曹が班長となっていた。吉武の父は応召し、母は父がもと働いていた家に住んでいたが、その家の女学生みどりは、吉武を秘かに愛していた。佐田は感化院にいた元不良少年で、面会に来た院長から後輩が托した腕時計の贈物をもらったが、次に敗戦を予知してやけな行動をとり、吉武と常に対立した。その果に彼は砂糖を盗んで班長に罰せられ、翌日無理して短艇競走に出場して死んだ。吉武はモールス通信競技の代表に選ばれ、勝てば二日間の休暇がもらえて、愛するみどりにも会えると、一心に練習を続けた。ところが応召した父が死に、みどりは挺身隊に出て脚を負傷したとの手紙を受取った上、さらにみどりの写真を班長に発見され、眼の前で焼かれてしまった。それらの打撃と身心の疲労で、モールス通信競技も失敗した。万事休した彼は、その夜脱走して母とみどりのもとへ帰って来るが、たちまち班長に発見されつれ戻された。そして、特別志願の募集に応募して、出陣する事になった。その直後、航空隊は激しい空襲をうけ、足立班長は班内に残った吉武を救おうとして爆死した。軍規に厳しかった彼も、死ぬ時には愛する南れい子という女性の手紙をにぎっていた。いよいよ吉武達が出陣する日が来た。だが、その日は八月十五日。ついに終戦の命が下ったのである。

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