花の中の娘たち
劇場公開日:1953年9月15日
解説
東宝初の総天然色(ニュータイプ・フジカラー)映画。製作、監督とも「七色の街」の山本嘉次郎である。脚本は山本と西島大。この作品の音楽はとくに滞日中の仏人ヴァイオリニスト、レイモン・ガロワ・モンブランの担当。「プーサン」の杉葉子、小林桂樹、小泉博「夜の終り」の岡田茉莉子を中心に、小堀誠、平田昭彦、本間文子、東野英治部などが出演している。
1953年製作/95分/日本
原題または英題:Girls in the Orchard
配給:東宝
劇場公開日:1953年9月15日
ストーリー
東京の中心から電車で一時間、多摩川を渡ると全く田舎になる。左平の家は代々、梨で知られた果樹園である。長男清太郎が自動車に轢かれて死んだ後、左平は勝造を養子にしてよし子に家をつかせようと思ったが、東京のホテルに勤めている彼女には電気技師の三村という恋人がある。妹もも子は庄六の家に引越して来た音楽学校の学生北小路に仄かな恋心をよせている。三村は沖縄に有望な仕事口が見つかり、よし子と結婚して一緒に行こうというが、彼女は家を見すてる決心がつかない。勝造はよし子に恋人があることを知って悩むが、左平は三村が養子に来て果樹園の仕事をするのでなければ絶対によし子との結婚は許さないという。三村の出発する日は近づいたが、まだよし子の心は決らなかった。その時ホテルの常客ユリがドル買犯人の情婦として逮捕されたが、よし子は三村をはじめ都会の人々のユリに対する態度の冷たさをみて、はっきり三村との結婚を断った。間もなく勝造を養子に楽しく梨畑で働くよし子の姿が見られ、今度はもも子が東京に勤めることになった。