清水の次郎長伝

劇場公開日:

解説

浪界のヒット、広沢虎造の「次郎長傳」から「右門捕物帖 帯どけ仏法」の三村伸太郎がシナリオ化し、「風雲七化ケ峠」の並木鏡太郎が監督に、「浅草四人姉妹」の横山実が、撮影に当っている。製作は杉原貞雄。出演者の主な人々は、「遊侠一代」の田崎潤、「柳生の兄弟」の高田浩吉、「満月三十石船」の月形龍之介と広沢虎造、「牛若丸」の水島道太郎、「クイズ狂時代」の丹下キヨ子、「喧嘩安兵衞」の浜田百合子など。

1952年製作/83分/日本
配給:新東宝
劇場公開日:1952年9月25日

ストーリー

清水港の次郎長親分の子分のなかで、少々羽目をはずしがちだが、腕っぷし強い石松は親分の命令で、四国の金比羅様へお礼詣りの代参に立った。無事お詣りをすましての帰り道、大阪八軒家からの三十石船のなかで、街道一の親分は次郎長で、その乾分のなかでも腕っぷしの強いのは森の石松と噂されたのにすっかり気をよくした彼だった。しかし、身受山鎌太郎から次郎長の女房お蝶の香典五十両をあずかり、それを不覚にも都鳥三兄弟に貸してしまった。都鳥一家は最初から返す気はなかったので、石松の再三の催促にも応じないばかりか、かつて次郎長に討たれた保下田の久六の乾分たちにけしかけて、石松を討とうとした。小松村の七五郎とその女房おたみが必死になってかばった甲斐もなく、石松は遂に都鳥一家のため欺し討ちに逢って殺された。その後暫く経って、追分の宿の料亭青木屋でさわいでいるやくざの連中が、次郎長まで亡き者にしようと乗り込んで来た都鳥一家と知った追分三五郎は、驚いて急を次郎長に告げた。堅気に迷惑のかかることのきらいな次郎長は青木屋を三百両で買い取って、亡き石松の仇、都鳥一家を相手に思う存分斬りまくった。

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