男の世界だ
劇場公開日:1960年10月22日
解説
「女獣」の葉山浩三の脚本を、「黒い乳房」の土居通芳が監督したアクションもの。撮影は「地獄(1960)」の森田守。
1960年製作/81分/日本
原題または英題:Slave Ship
配給:新東宝
劇場公開日:1960年10月22日
ストーリー
N大拳闘部の主将吉田猛と柳瀬港湾会社の社長令嬢玲子は恋仲だったが、吉田の兄が柳瀬港湾の争議で暴力団に射殺されてから、二人の間は気まずくなった。猛は試合を棄て事件を究明しようとしたが、新聞記者菅原のすすめで試合に出場、N大に覇権をもたらした。菅原が事件を調査した結果、兄の死は港湾会社に関係なく、チンピラやくざの仕業で解決したという。憤然とした猛は長崎に向った。玲子も後を追った。寺島と兄嫁が猛を迎えたこの町は、北島組が暴力をほしいままにしていた。その夜、吉田はバーでやくざの新海、筆川、鉄らに喧嘩を売られ、殺し屋高宮に救われた。数日後、菅原が吉田の兄が射殺された時の現場写真を持ってきた。猛と菅原は調査を開始し、犯行は港湾会社の暴力団だと知った。猛は鉄を捕え、犯人は乙宮だといわせた。吉田は乙宮に挑戦したが、危いところをまた高宮に救われた。玲子は父に吉田をあわせようとしたが不在で、野崎専務の応答はかえって猛の反感をかった。野崎は高官に猛を殺せと命じたが、菅原の活躍で失敗した。これを機会に高宮は猛に協力することになり、野崎と北島のかわした陰謀契約書を奪わせた。沖仲仕たちはたちあがった。野崎らは人質に玲子をとった。夜霧の倉庫街に死闘が展開した。猛らは多勢の敵を向うにまわし苦戦した。そこに高宮や仲仕がかけつけ、野崎らは制圧され、玲子も無事救出された。暴力団のなくなった町には平和がよみがえり、猛と玲子の顔にも微笑がうかんだ。