黒い乳房
劇場公開日:1960年6月4日
解説
「雷電(1959)」の杉本彰の脚本を「爆弾を抱く女怪盗」の土居通芳が監督したサスペンス・ドラマ。「御存知黒田ぶし 決戦黒田城」の森田守が撮影した。
1960年製作/64分/日本
配給:新東宝
劇場公開日:1960年6月4日
ストーリー
桂子は情夫塚本の監視をうけながら、昼はドル買い、夜はキャバレー勤めという生活を送っていた。彼女には芳子という妹がいた。ある時、母のまさ江が交通事故に会った。このことから、二人は異父姉妹で、桂子の父は網走の刑務所にい、芳子の父は小野重工業社長であることが判った。この秘密を知った桂子は財産の横領を策した。慎重な準備をし、小野重工業へ乗りこんだ。社長は病気で、秘書の谷口の手によって調査がなされた。しかし、巧妙に計画された陰謀は容易なことでは暴かれるはずがなかった。やがて、桂子は社長に面会を許されるようになり、献身的に看護した。遂には、入籍を実現させた。しかし、一方では相続人の予定者の早川の手によって塚本との関係が調べあげられていた。早川は桂子に迫り塚本が出所してきたのを知ると、彼にも働きかけた。危険を感じた桂子は、二人の殺害を図った。まず、塚本に早川を殺させ、次に、この死体処分に断崖上に立った塚本を突き落した。その頃、小野邸では桂子と谷口の結婚話が社長から出されていた。しかし、谷口は芳子を愛しているという。桂子はいらだち、芳子をも殺そうとした。が、これは失敗した。やがて早川の死体が発見された。谷口は一切を告白するように桂子に迫った。桂子は逃げた。が、その時辛うじて助かった塚本が追って来、桂子は乳房を刺されて死んだ。