二人の銀座

劇場公開日:

解説

ヒット曲「二人の銀座」の映画化で、雪室俊一の原案を「愛して愛して愛しちゃったのよ」の才質明が脚本化し「おゆきさん」の鍛冶昇が監督した青春もの。撮影は「不死身なあいつ」の山崎善弘。

1967年製作/79分/日本
配給:日活
劇場公開日:1967年2月25日

ストーリー

マコは電話ボックスで、姉玲子のかつての恋人戸田が作曲した楽譜を落とした。拾ったのは東南大学で友人とバンドを結成している健一であった。彼はかねがねプロになりたいと願っていたので、ジャズ喫茶の支配人小泉の所にその楽譜を持って出かけた。やがて楽譜は「二人の銀座」となって登場し熱狂的な受け方をした。マコは健一を訪ね、姉の恋人が作曲したものだから返してくれるように頼んだが、健一の曲への情熱に負け、引き下がらざるをえなかった。マコが毎日のように戸田を探し回る一方では、曲の方は益々大ヒットとなり、心苦しくなった健一は小泉に打ち明けたが、「戸田は盗作問題でレコード界から閉め出された人間だから」と逆に慰められる始末だった。しかし健一はマコと一緒に戸田を探すことにした。ついに二人は戸田が川崎のキャバレー「風車」でピアニストをしていることをつきとめた。健一が無断で使っていたことを詫びると「歌いたい人が歌い、弾きたい人が弾く、音楽は皆のものだから」と言うのだった。そしてマコの「姉は貴方を待っています」との言葉に戸田の顔は一瞬変った。数日後、いよいよ健一たちのプロへの登龍門となるジャズ・フェスティバルの日がやってきた。マコもお祝いに来た。興奮する聴衆を前に健一は今は一切を告白した。一瞬場内にざわめきが起ったが、正直な告白に場内は更にわきかえった。やがて「二人の銀座」の演奏が始った。その中で戸田は一人淋しく会場から消えていった。その後を玲子が追っていった。一方大成功をおさめたマコと健一は友人たちと、「二人の銀座」を合唱しながら、夕暮れの銀座を青春の行進を続けていった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.5「二人の銀座」は好きな曲なのでDVD(映画)を買ったが、良かった

2024年3月7日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

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KEO

4.5発掘成功! お洒落なギンザで青春&大人のラブストーリー♪

2023年12月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

単純

幸せ

「日活の黄金時代は日活青春映画だよ」とよく70代80代の方から聞きますが、
日活の青春映画全盛期って、どんな感じだったんでしょうね。

戦後世代の若者の青春、
男性は生意気で素直でカッコよく!
女性はおキャンで可愛くてピュア!

高度経済成長期の日本で、
音楽に車にお洒落、恋愛や学問に全力投球!

代表的なスターといえば「石原裕次郎」。
でもでも、石原裕次郎さんというと、
我々50代には「太陽にほえろ」のボスの印象が強すぎて、
青春!という感じがしません。

なにか日活青春映画の良作がないかな?」と探していたら、見つけました。

最高でした!「二人の銀座」。

ベンチャーズと日本のグループサウンズの生演奏が全編で流れる、
ゴキゲンな映画です。
「日活三人娘」の一人で、当時のトップアイドルで驚くほど可愛い和泉雅子さんが、相手役のピュアボーイの田中健さんの二人がお洒落なファッションに身をつつみ、ベンチャーズの作曲した「二人の銀座」を、バンドの生演奏で、
おどろくほど可愛く、ほほえましいほどピュアに、ゴーゴーのリズムで踊りながら歌います。

ストーリーは、アイドル雅子さんのほんのり甘酸っぱい青春ラブストーリーと、大人のビタースィートなラブストーリーが「二人の銀座」という曲を基軸にクロスしながら展開していく、この恋どうなる?

ギンザ・ギンザ・ギンザは恋の街!

今の銀座はシニアと富裕層の街という感じもしなくもないのですが、
日活青春映画の時代はお洒落な若者が集って、躍動感あふれるトレンディスポットだったようで、うわあ、ウキウキする~♪

これだ!「日活青春映画!」。

発掘大成功!

能天気な気分になりたいとき、ネガティブな気持ちに流されないで気持ちを明るく保って生きていたい時期の人におススメの、胸がキューンとなる青春映画です。

70代80代90代の方の介護をされている方、「なにか見せていい映画ないかな…」
と悩んでいる方がいらしたら、二人の銀座おススメします。
シニアの方も青春時代を思い出して、明るい気分になるんじゃないかな。

お孫さんと一緒に見てもいいし、お孫さんとの会話も盛り上がると思います。

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山川夏子

4.0単なる歌謡曲映画とあなどるなかれ

2014年4月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

 山内賢の訃報を聞いたのは数年前のことになるだろうか。私が中学生ぐらいのころの憧れのお兄さんで、「二人の銀座」が大ヒットした。相方の和泉雅子さんの歌も好きだったが、彼女は後に北極点を目指す探検家に変身してしまい昔の面影がなくなった。そのころしか知らない人には分からないかもしれないが、日活時代は本当にきれいな女優さんだった。もちろん二人のレコードは今もどこかに残っているはずである。聞くことはできないのだけれど。
 ところで、映画はその二人の大ヒット曲「二人の銀座」の映画化である。当時よくあったヒット曲を題名にした歌謡曲映画かと思って見たが、実際そのとおりなんだけれど、予想以上に面白かった。歌謡曲映画の定石通り当時の歌手が大勢登場し、彼らのヒット曲も流れる。尾藤イサオ、ブルーコメッツ、ビレッジシンガーズ。歌もしっかり聞かせてくれるからそれだけでも満足できるんだけれども、映画の中身も思った以上に良くて、はじめは時代のギャップを笑いながら見ていたのだが、どんどん画面に引きずり込まれてしっかりと見てしまった。お約束通りの歌謡曲映画でありながら、十分主題もストーリーも練られていて、画面も引き締まっている。当時のプログラムピクチャーを支えた映画人たちの実力を感じる1本である。

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ごいんきょ