結婚相談

劇場公開日:

解説

円地文子の同名小説を、「潮騒(1964)」の須藤勝人が脚色、「黒い賭博師」の中平康が監督した風俗もの。撮影もコンビの山崎善弘。

1965年製作/105分/日本
配給:日活
劇場公開日:1965年11月23日

ストーリー

同僚幹子の結婚式に出席した鶴川島子は、ふといつのまにか婚期を逸して三十歳となったわが身を顧りみた。母や姉弟の面倒を見て内気だった島子が、新聞広告でみつけた戸野辺力結婚相談所を訪ねたのは、あせりが心の片隅にあったからだ。女所長力のすすめで、二人の男性を紹介された島子は、話が思い通りすすまぬまま力の紹介で果樹園を経営する初老の男日高に会った。父親のような慈愛に魅かれた島子は、その夜、日高と夜を過した。だが数日後、日高に妻子があることを聞かされた島子は、力から無断外泊を叱責されながら愕然とした。そんな時力の事務所に勤める朝子が、結婚相談所の内情を暴露した。力は幾人かの用心棒を雇い、狂言見合用の役者にしたて、金を受けとっていたのだ。島子は、力にめをつけられたカモであった。事実を知ってヤケになった島子は、力のいいなりにコール・ガールとして働くことになった。その頃、東京駅で島子は、知人高村にめぐりあい、彼のフィアンセとして、高村の情婦京子と鉢合わせをした。その後浜名湖に誘われるまま、日高と来た島子は、日高が公金横領犯人であることを知り絶望した。そんな島子に力は、山で遭難して発狂した青年、鎌田秋宏の相手を命じた。翌朝鎌田夫人に五十万円相当のヒスイをもらった島子は、自分の退職金を合わせて高村のアパートに急いだが、高村は京子と無理心中した後であった。呆然とした島子は、途中トラックにはねられ、病院に入った。その間、力の事務所は警察の手入を受けていた。最後の愛情を賭けた高村の思い出を抱いて、浜名湖に来た島子を、親友幹子のはからいでかつての会社の上司で、男やもめの薄田が待っていた。島子の顔に久しぶりに笑みが浮んだ。

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映画レビュー

4.0婚活はつらいよ‼️

2024年5月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

幸せ

婚期を逃しかけてる女性が、結婚相談所の悪徳女主人に騙され、コールガールへと転落していく・・・‼️清純なイメージがある芦川いづみさんが、女主人や男たちに騙され、コールガールとして生きていく様を熱演されてます‼️現代でもホストに貢いで、支払いのため売春させられる女性たちの問題とかあるんですけど、60年前も一緒だったんだなぁと戦慄させられます‼️監督が傑作「狂った果実」の中平康監督なので、一貫して残酷に描くのかなと思ったのですが、ラストは救いがある展開なので、チョット意外というか、残念でもあり、逆にホッともしました‼️

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活動写真愛好家

3.0半世紀以上前の作品

2023年3月6日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

1965年当時の日本人の結婚感は、おそらく映画でえがかれている通りで現代とは全く違うため、本作を咀嚼しにくい部分があり、作品の良し悪しは語れないが、物語は割と奇抜で興味深かった。 芦川いづみの美しさと沢村貞子の嫌らしさが印象深い。

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ちゆう

3.0ロマコメではない

2023年3月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

父を早くに亡くし、妹と弟の面倒を見てきた主人公(芦川いづみ)は気がついたら30歳、当時の結婚適齢期からは遅れてしまった。 結婚相談所に行き、紹介してもらうがイマイチな人が多かった。 かなり歳の離れた男に紹介され、互いに気に入り、一晩過ごしたが・・・。 原作は円地文子、かなり辛口のドラマだ。

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いやよセブン