密告者(1965)

劇場公開日:

解説

高木彬光の同名の原作を「若親分」の高岩肇が脚色「不倫(1965)」の田中重雄が監督したミステリーもの。撮影は「新鞍馬天狗」の森田富士郎。

1965年製作/85分/日本
配給:大映
劇場公開日:1965年11月13日

ストーリー

瀬川は証券会社時代の莫大な負債に苦しんでいるとき、小さな商事会社の社長沢井にひろわれた。その沢井は産業スパイであり、七洋化学の新製品を盗みだすことを瀬川は強いられた。瀬川にとって七洋化学の常務荻野は旧友、その妻栄子はかつての愛人であった。が恩は恩、瀬川は荻野に代理店契約を口実に近づいていった。そのうち、不幸せな結婚生活を送る栄子ともヨリをもどすようになった。ある日、瀬川は荻野家に招かれ、スキを見て秘密書類を盗写したが、荻野にはある密告者から瀬川がスパイであり、栄子とも通じていることが知らされていた。その夜、荻野は何者かによって殺害され、当然瀬川が疑われたが、沢井がアリバイを作ってくれ、瀬川の情婦和美が証明した。その和美が瀬川と栄子の仲を感づきはじめたころ、彼女は自室のアパートで殺害された。警察は瀬川の緊急逮捕を発令した。一方、荻野の死後、栄子を中心に親戚連中の遺産相続のことでもめはじめていた。この事件の担当検事小島の婚約者で、栄子の友人恭子が栄子を訪れたある夜、こんどは栄子までがガスで偽装自殺を計られていた。この事実を知った瀬川は、最初彼の行動を荻野に密告した者こそ真犯人である、ということに気づいた。つまり、犯行をすべて瀬川に被せようとしている人物だ。このころになって小島検事はやっと真犯人を逮捕した。沢井である。栄子の異母姉俊子と共謀して荻野家の財産を奪うため、架空のスパイ会社までつくって、瀬川という盲点を使って巧妙に仕組んだものだったのだ。瀬川の犠牲により、沢井は完全犯罪を全うできると考えたのだが、栄子という被害者と、友人の恭子という検事につながる線から、事件は解決したのだった。

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