黒の切り札
劇場公開日:1964年7月25日
解説
「売春地下組織」の長谷川公之がシナリオを執筆「犯罪のメロディー」の井上梅次が監督した黒シリーズ十三作目。撮影はコンビの渡辺徹。
1964年製作/89分/日本
配給:大映
劇場公開日:1964年7月25日
ストーリー
新日本開発会長深沢義則は、戦後満洲浪人と称して、ある元子爵のもとに身を寄せその肩書を利用して、法の裏側を巧みに泳ぎまわり今は経済界裏街道の旗頭にのし上っていた。彼のあくどいやり口は、多くの犠牲者を出していた。その一人林商事の社長は、深沢の請負業者郷田から借りた高利の金を返済できず放火自殺をした。林哲也はその息子だ。また郷田にシマを潰され、親分を殺された近松組の多田健吉もその犠牲者であった。そして最後に、根来恭平は、元子爵であり深沢を親身に世話しながら遂に深沢に屈し、妻を奪われ、宝石など莫大な財産を取られ、発狂して病院送りとなった父を持つ、身であった。根来は大学で法律を学びながら深沢に強い復讐心を抱くと共に、穴だらけの法律に不信の念を抱いていた。そして父の仇深沢に復讐を決意すると、彼は同時に、大学時代の親友大崎にも対決することになった。彼は大学時代、根来と森知子を奪い合った仲であったが、今は検事となっていた。恭平は郷田が経営するナイトクラブに、サキソフォン奏者として乗りこみ、郷田にとりいって、深沢の周辺を探った。まず極東信用金庫の理事宇部泰助から、不正のある帳簿を奪い大崎に送った。深沢の悪さはそこからくずれるかに見えたが、せっかく逮捕した宇部を、郷田の計略にかかり、殺させてしまった。恭平の攻撃は更に、財務省小山課長に向けられた。深沢が計画する白雲山開発のためには、小山の認可が必要であった。ナイトクラブの踊り子や女給を動員して小山の汚職の一切を吐かした恭平は、そのテープと、葬送行進曲、を深沢に電話で流し、深沢を恐怖に陥し入れた。だが、その小山も、深沢の計に落ちて殺された。憤激した恭平は、大崎の手ぬるさにあきたらず、哲也、健吉をつれて、深沢の本拠地“かつら苑”にのりこんだ。いち早くこの情報を探知した深沢は、空中ケーブルに時限爆弾を仕掛けて、待ちかまえていた。だが勝利に酔った深沢は、空中ケーブルを見ながら、恭平が落した爆弾で車ごと焼け死んだ。ケーブルの中の恭平らは、折しも上空を飛ぶヘリコプターに救助された。そしてかけつけた大崎らの手に依って、郷田も、遂に手錠をかけられた。
スタッフ・キャスト
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根来恭平田宮二郎
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林哲也山下洵一郎
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多田健吉待田京介
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大崎稔宇津井健
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森知子藤由紀子
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西原美樹万里昌代
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深沢義則内田朝雄
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郷田六造北城寿太郎
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宇部泰助村上不二夫
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桂和代若松和子
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ミミイ君川十和田翠
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高瀬進子田中三津子
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小山課長小山内淳
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雨宮検事正北原義郎
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加藤警部中条静夫
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根来信通宮島健一
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佐々木守田学
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上木藤山浩二
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吉野橋本力
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宮武長田健二
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岡大川修
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広瀬事務官竹村洋介
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雨宮事務官青山良彦
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本木三太中田勉
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深沢の秘書谷謙一
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宇部の秘書吉葉千郎
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香取重役春本富士夫
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他の重役隅田一男
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新聞記者A石黒三郎
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新聞記者B川島真二
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財務省課員松山新一
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ヘリコプター操縦士大庭健次朗
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空中ケーブルの駅員中原健
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支配人斎藤津田駿
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ナイトクラブのボーイ森一夫
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信用金庫へ来た刑事犬塚弘
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信用金庫守衛伊達正
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知子の友人加藤雅子
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県警刑事原田玄
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別荘番の爺さん山口健
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精神病患者南堂正樹
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医師杉森麟
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看護婦A一条淳子
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看護婦B藤野千佳子
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哲也の父河原侃二
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かつら苑の女中吉見明子