憂愁平野

劇場公開日:

解説

週刊朝日連載・井上靖の同名の原作を「忠臣蔵 花の巻・雪の巻」の八住利維が脚色、「如何なる星の下に」の豊田四郎が監督した文芸もの。撮影は「喜劇 駅前温泉」の岡崎宏三。

1963年製作/113分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1963年1月15日

ストーリー

何不自由のない妻の座が急に空虚に感じられた時、亜紀はフト夫の賢行が自分の全く知らない生活を持っているのではないかと思った。早速、亜紀は夫のいる軽井沢へ出掛けた。が、夫はゴルフに疲れて寝ていただけだった。その帰途、亜紀は乙枝と信子という若者に逢い信子を乗せて帰った。一方、賢行は偶然にも亡くなった白友の妹、時津美沙子にに会った。賢行は美しく成長した美沙子に女を感じ、美沙子は賢行をいつしか男性の理想として見るようになっていた。こうした二人の感情を何も知らない亜紀は、ホテルのロビーに賢行を尋ねて来た美沙子に逢い本能的に反発していた。ある日、街角で乙枝とバッタリ逢った亜紀は、彼の友人である彫刻家、巽魚次郎を紹介された。そして、巽と美沙子が遠縁に当ることを知った。亜紀は夫と全く違ったタイプの巽に次第に魅かれて行った。そして、二人で古木を見て回ったり彫刻展へ行ったりした。ある晩、美沙子と賢行はゴルフ練習場のグリルで逢った。そこで美沙子は今まで抱き続けて来た気持を語り、「あなたの子供が欲しい……」と美沙子は泣きくずれるのだった。賢行は家へ帰らないという美沙子を伴い軽井沢で二人の一夜を過した。一方、亜紀は巽の胸に顔を埋めていた。その時、巽の「今、御主人は何処にいるのですか」という言葉に、一瞬亜紀は賢行と美沙子が軽井沢のホテルに同宿している、と思った。亜紀は軽井沢へ行った。と、そこでばったり巽と顔を合わせ、美沙子が恵那へ帰ったことを知った。亜紀は思った。過ぎ去ってしまえば自分も賢行も美沙子を忘れるだろう……。そして、何不自由のない家庭の妻として一生賢行を愛し続けるだろう……。

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