東京アンタッチャブル
劇場公開日:1962年10月21日
解説
「警視庁物語 十九号埋立地」の長谷川公之が脚本を執筆、「純愛物語 草の実」の村山新治が監督したアクションもの。撮影は「アイ・ジョージ物語 太陽の子」の仲沢半次郎。
1962年製作/93分/日本
原題または英題:Tokyo Untouchable
配給:東映
劇場公開日:1962年10月21日
ストーリー
宝石店を襲撃して多量の宝石を強奪した事件の主犯、川本は逮捕されたが、宝石の隠し場所と共犯者の名は割れず、それがために捜査主任の西山は刑事課長への昇進が遅れているのだった。そして二年経ち、川本は脱獄した。勿論隠匿した宝石を捌くためだ。西山は直ちに部下の原田を伴い緊急手配にとんだ。だが川本は捜査網をかいくぐりヌードスタジオに潜んでかつての共犯者の吉井兄弟、佐々木を呼んで打ち合せをするという不敵さだった。翌日、川本は木元興行の女事務員を襲って大金を強奪、抵抗する彼女を射殺した。盗られた札束には盗難よけの特殊塗料が塗ってある事が分ったのだが……。夜になって原田は川本の情婦だったサリイ・南のアパートに赴いた。バスルームに川本の姿を見て得たり、と追いすがったが遂に取り逃がしてしまった。一味の共犯は、意外にも木元興業守衛の竹沢だった。吉井兄弟、佐々木を逮補したが川本の居所は依然として分らない。バー「リド」を取調べるうち、マダムの三枝と親しくなった西山が三枝のアパートを初めて訪れた時、一大事が起きた。「リド」のバーテンが射殺され、店内に隠されていた宝石が持ち出されたのだ。附近一帯に非常線が張られた。川本に執念をもつ西山の瞳は異常に輝く。追いつめられた川本が逃げこんだのは、原田の恋人百合子がいる倉庫だった。百合子を人質にして朝まで潜んでいようというのだ。川本は拳銃を持っている。下手をすると百合子が危い。「川本ッ!」捨身の西山が倉庫に飛びこんだ。慌てて屋根伝いに逃げた川本は、屋根をすべり落ち、樋にぶらさがった。そして、身を挺して救いあげようとする西山を裏切るかのように、力尽きた川本は数米下の道路に墜落していった。事件は終った。が、遂に我が手で川本を捕えられなかった西山の心は晴れなかった。