ある関係

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解説

宝石所載、佐野洋の原作を「泥だらけの拳銃」の木村恵吾が脚色・監督した推理もの。撮影もコンビの石田博。

1962年製作/78分/日本
配給:大映

ストーリー

日東自動車の設計技師西村貢は妻の佳由子と夕食の膳につきながら、大江房子の訪れを心待ちしていた。薬局に勤めて自活している房子は佳由子の従妹で、以前西村の家に同居していたこともある。そのため、佳由子は親身になって房子の縁談を心配するが房子は一向に気がない。彼女は自分の夫こそ房子の恋人であるのを知らないのだ。その昔、学生時代の房子は、佳由子の留守中西村に犯され、二人の仲はそれ以来続いている。房子はそんな西村を憎むどころか、かえって狂おしいばかりの情熱を彼にぶつけるのだった。人目をしのぶ情事におぼれる二人は、日に日に離れがたくなっていった。西村の帰宅の遅い日は続くが、佳由子は上役との麻雀のつき合いと気にもとめないそぶり、だが佳由子にもどこか不審なところがあった。ある日、佳由子は房子を呼び出し、見合写真を見せたのち、近く同窓会で熱海に行くから歯磨をわけて欲しいと頼んだ。ついでに夫の口のヤニ臭いのを消す歯みがきも…と。この言葉が房子の心をかき乱し、激しい嫉妬は西村への底知れない情欲と変わるのだった。と同時に、二人の心にはそれぞれ佳由子への殺意が芽生えていった。薬室の片隅では房子が歯磨に、安ホテルの一室では西村が玉チョコに劇薬をぬるのに懸命である。翌日佳由子はこれ等をバッグにおさめ熱海へと立った。初めて房子と二人だけの一夜をすごした西村に、出社早々警察から電話があった。熱海で佳由子が死んだとの報せに、内心成功を喜びながら、二人の悲しみの芝居は見事だった。ところが佳由子の死因は心中で、相手の男の子供さえ腹に宿していた。驚く西村ではあったが、とにかく佳由子の死は二人を満足させた。情欲の夜に胸ときめかす西村は、口臭を消そうと佳由子の遺品から歯磨をとり出した。一方、風呂から上がった房子は、佳由子のバッグから出て来た玉チョコを口へ運んだ。ぶざまな二つの死体。情事のための罠が、すべての情事を清算したのである。

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