紅の銃帯
劇場公開日:1961年11月12日
解説
土岐英史の原案を「波止場気質」の山崎巌と「暗黒街の静かな男」の中西隆三が共同で脚本を書き、「機動捜査班 東京危険地帯」の小杉勇が監督したアクションもの。撮影も同じコンビの松橋梅夫。
1961年製作/87分/日本
配給:日活
劇場公開日:1961年11月12日
ストーリー
信越の山脈--鞍を担いだエースのジョーは、高原の一本道で大畑興業のトラックに便乗した。仙田鉱山に着くと大畑興業の幹部村井と子分たちは、仙田省太郎と番頭源蔵に一千万円の返済を迫った。百万円という無法な利子に、息子の圭介は憤然と村井に掴みかかった。その刹那、猟銃を構えながらヌッとジョーが現れた。村井一味が帰ると、仙田は猟銃についた木彫りのブローチに気がついて愕然とした。……昔、自分から身をひいた女の持ち物なのだ。仙田の大草原を手に入れようとたくらむ大畑社長は、根城のキャバレー・赤い家でジョーを味方にひき入れた。突然、ジョーの前にグラスが飛んだ。ハッとするジョーにニヤリと笑いを投げたのは、名うての早射ち政だ。そこへジョーに首ったけのユリがスーツケースを提げてとびこんだ。その夜、仙田親子は何者かに狙撃され、省太郎は断崖から転落、圭介も傷を負った。鉱山へ向ったジョーは銃声を聞いて駆けつけ、逃げ去る馬上の人影を狙い射ったが後の祭だった。赤い家の社長室で政から一千万円のボストン・バッグを受け取った大畑はほくそ笑んだ。丘の上の墓地で、省太郎の墓標を取りまき、源蔵たちは合掌した。政が谷間の温泉宿で傷の治療をしているとユリから聞いたジョーは、政に口を割らせて大畑の陰謀を知った。腹ちがいの弟圭介を護るためジョーは亡父の形見の紅の銃帯をつけて、大畑興業の一味を射ちまくるのだった。