パンダの大冒険

劇場公開日:

解説

東映動画二十三本目の作品。くま王国の王子として生まれたパンダが、厳しい自然の中で立派なパンダに成長する物語を、詩情あふれる原野を舞台に描く。

1973年製作/53分/日本
配給:東映
劇場公開日:1973年3月17日

ストーリー

ある暖かい春の日、くまたちの王国に王子さまが生まれました。女王さまは王子さまにロンロンという名前をつけました。ところが、このロンロン、こうの鳥がどこでどう間違えたのか、パンダの赤ちゃんだったのです。子ぐまのピンチとトンチは、おかしくて思わず笑ってしまいます。くま王国の王位を狙っている大ぐまのデモンにとって、王子の誕生は面白くありません。邪魔者がまた一人増えたからです。ロンロンはすくすくと大きくなりましたが、気が弱くて、失敗ばかりしています。そこで、女王さまは、強い子になるようにと、ロンロンを旅に出しました。ロンロンの身を心配して追ってきたピンチも一緒に旅をつづけます。そしてまたデモンの腹心のタヌキのポン太もロンロンを殺してしまうため後を追って来ました。ある町の近くに来たとき、ロンロンとピンチは人間のつくった罠につかまり、サーカスに売られてしまいました。一座の花形、パンダの少女フィフィは弱虫のロンロンを笑って、馬鹿にするのでした。それから、ロンロンの猛くんれんが始まりました。象や、虎や、猿や、スカンクの仲間たちとも友だちになりました。ロンロンは、だんだん強い子になっていきました。ある夜、ポン太がロンロンを殺そうとして、サーカスのテントに火をつけました。逃げ遅れたフィフィや虎たちは、火事の中へ飛びこんだロンロンの勇気でみんな救い出されました。ロンロンは皆をくまの国の隣りにある美しい緑の森に連れて行きました。ところが、そこヘピンチが悲しい知らせを持って来ました。デモンと手下のくまたちが、女王を牢屋に閉じこめてしまったというのです。ロンロンたちは、くまの国に攻め入って悪いデモン一味と闘うことにしました。デモン一味は、道という道をふさいで迎え撃ちます。ロンロンは誰も守っていない大滝を登って仲間たちをみちびき、デモン一味を国から追い払ったのでした。

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