刑事物語 兄弟の掟

劇場公開日:

解説

表面的には、繁栄と平和を続けながらも、断絶、倦怠が渦巻く現代日本の世相を、一刑事の家庭の兄弟関係に投影させながら現代の風俗を描いていく。脚本・監督は、松竹で主に小林正樹監督につき「人間の条件 第1・2部」などの助監督を勤め、TVの「男はつらいよ」「風林火山」の脚本を書いた新人稲垣俊。撮影は「俺の空だぜ! 若大将」の逢沢譲が担当。

1971年製作/91分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1971年3月6日

ストーリー

警視庁捜査一課の岩倉謙輔には妻と一人娘のほかに年老いた母親と父子ほどに年の隔った弟がいた。弟の謙治は、育った境遇と時代が兄とはひとまわりも違うため、父親のような兄と親しんだことがなかったし、その苦労を知らなかった。謙治にとって兄は家庭内においても謹厳な警察官でしかなかった。ある日、外事課の刑事久保が謙輔を訪ねてきた。久保の頼みは謙輔の担当した外国人麻薬中毒死事件が、自分が追っている麻薬組織と結ばれている形跡があり、死因も殺人ではないかと思うので捜査に協力してくれというものだった。謙輔は始めは久保に反撥を感じるが、どこか憎めないこの男に協力を約束した。一方、謙治は毎夜遊び歩いていたが、つまらぬ喧嘩から、ゴーゴークラブの女主人緑川悠子と知り会った。謙治は、得体の知れないこの年上の女にひかれていく自分を感じたが、彼女がかつて兄の恋人であり、現在は麻薬取引の影の男ウイリアム・パワーズの愛人であることなど知る由もなかった。久保と謙輔の捜査の網は着々としぼられていった。その網の中に悠子が入ってきた時、謙輔は運命の残酷なめぐり合わせにガク然となった。さらに久保から、謙治の姿が悠子のマンションにいる写真を手渡された。だが執拗な謙輔と久保の捜査の結果、謙治の疑惑はぬぐわれたが、その線上に浮び上った悠子を追ううちに彼女は殺されてしまった。犯人はウイリアム・バワーズと判明し、怒りに燃えた謙輔は、彼を追いつめ射殺してしまった。こうして事件は解決の方向へと向ったが、謙輔は退職処分を受け、自分のためにこうなったと思い込んだ謙治は、兄の愛情を感じ、改めて第一歩から出直すためにカナダヘと旅だった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0主演は田中邦衛

2020年7月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

主人公(田中邦衛)は警視庁の刑事、同居している弟はプラプラしており、つい説教調に話してしまう。
外事の刑事(加山雄三)に頼まれ、外国人絡みの殺人及び麻薬の捜査を始める。
線上に弟が浮かび上がり・・・。
70年代始めの日本はべ平連があったなぁ。

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