カムイ外伝(1969)
劇場公開日:1971年12月4日
解説
白土三平の長編漫画の映画化。監督は渡辺米彦。撮影は西野正行が担当。1969年放映のテレビシリーズの21~26話の再編集版。別題「忍風カムイ外伝 月日貝の巻」。
1971年製作/88分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1971年12月4日
ストーリー
日陰の中で朽ち果てる運命を背負っている忍者の中でその宿命に反逆を企てた若者、カムイは大頭の配下に追われていた。抜け忍に対する処罰は死以外になく、カムイの行く先々には白刃が閃き、鮮血がとんだ。追っ手のために窮地に立つカムイを救ったのは、抜け忍の過去を持つ半兵衛と、くの一スガルだった。カムイの意識が回復し、村をはなれようとした束の間、豊漁をつづけていた半兵衛は密告により捕えられてしまった。はりつけ柱にくくられ、死を待つ半兵衛を救うために、刑場で暴れるカムイとスガルの手助けをするのは、どこからともなく現われては不動を頭とする鮫殺しの面々だった。村にもどったカムイに、半兵衛の娘サヤカは美しい貝を手渡した。月日貝と呼ばれるこの貝を別々にもっているといつか必ずいっしょになれるといわれ、サヤカはこの月日貝に自分の気持を托したのだった。一方、これが縁となって、不動の鮫殺しのグループに加わったカムイは、彼らもまた抜け忍であることを知る。ある日、不動は迫っ手のかかった抜け忍を助けるためにカムイの助力を求めた。死闘の末、抜け忍の二人を助けて、島を離れようと小舟に乗ったが、その小舟の中で背後から襲われ、カムイは海中に転落してしまった。海に落ちたカムイを追うものは、空腹をかかえた人喰い鮫だった。海に浮んだカムイの着物の切れはしを手にした不動は、カムイの死を確認した。彼も大頭の派遣した追っ手の一人で、この抜け忍との一幕もカムイを殺す芝居に過ぎなかったのだ。しかし九死に一生の思いでこの難を逃れたカムイは、命の恩人半兵衛までが不動の手にかかって殺されたことを知ると、怒りが爆発し不動と対決した。そして不動を倒したカムイは、抜け忍という重い宿命を背負って果てしない旅にでるのだった。