涙の流し唄 命預けます

劇場公開日:

解説

本年度最大の話題歌手藤圭子の歌の映画化。脚本は恩田誘と広瀬襄、監督は「めくらのお市 命貰います」の市村泰一。撮影も同作の小杉正雄がそれぞれ担当。

1970年製作/84分/日本
原題:Tears for a Strolling Singer
配給:松竹
劇場公開日:1970年10月3日

ストーリー

若者の街新宿に黄昏が迫り、やがて街には灯がともり新宿特有の雑踏が始まる。バー“みどり”のバーテン、平雄作はたった一人の母に死なれ、そのやりきれなさをバーのママ、みどりに求めていた。ある夜、バーが終わってみどりと帰る途中、同郷で、“カトレア”のウエイトレスをしている弘子にばったりと会う。お互いの境遇を語り合い孤児同士の二人は何かひかれあうものを感じる。弘子の父順平は、母の死後すぐ別の女と同棲し、場末のストリップ小屋でバンドマンとしてすさんだ生活をしていたが、ある日弘子は順平から、実の子ではないと知らされる。その後、弘子とデートを重ね、だんだん明るさを取り戻す雄作は、弘子と結婚して田舎に帰り、漁師として、つつましい生活をきずこうと、希望に燃える。しかしみどりは簡単に、雄作を放そうとはしなかった。激しいトラブルが続く毎日。雄作はみどりのパトロン近藤を口論の末、傷つけてしまった。袋小路に追い込まれた雄作は弘子と逃亡を計るが、近藤の使者に見つかり、近藤の治療費とみどりの慰謝料として三十万円を要求され、もし支払わなければ弘子の身は保障しないと脅迫される。雄作は三十万円という大金を作るため遠距離定期便の運転手として、日夜の別なく働き、血のにじむような努力の末、みどりと近藤から解放されることができた。その日、弘子は雄作との再会を待ちこがれ、雄作を見て彼の胸に飛び込もうとした一瞬暴走車にハネ飛ばされた。野次馬が群がる中を雄作は弘子のなきがらを抱きあげ憤りのまなざしで歩む。誰が声をかけてもふりむかない雄作の背に黄昏の夕陽が赤々とふりそそいでいた。

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