くるみ割り人形(1979)
劇場公開日:1979年3月3日
解説
チャイコフスキーのバレー組曲を基に人形アニメーションで映画化したもので、脚本は辻信太郎、監督は中村武雄、撮影は大谷文夫、杉田安久利、高森菱児がそれぞれ担当。
1979年製作/95分/日本
配給:サンリオ=ヘラルド映画
劇場公開日:1979年3月3日
ストーリー
十九世紀のドイツ、ニュールンベルクの上流家庭の一つ、シュタールバウム家のクララの寝室。クララは三年振りに帰ってくる大好きな従兄弟のフリッツを待っていると、ドロッセルマイヤーおじさんが部屋に入って来た。クララはおじさんの持っていたくるみ割り人形がとても気に入り、ムリヤリ貰ってしまう。それから何時間か過ぎ眠っていたクララは異様な物音で目をさました。何と、ネズミがくるみ割り人形を連れ去ろうとしている。クララが追いかけると、ネズミたちは人形をおいて大時計のなかに逃げ込んだ。しかし、ホッとするクララの前に、恐ろしい双頭の白ネズミ、マウゼリンクス夫人が立ちはだかり、「その人形をお渡し!」と迫ってくる。後ずさりするクララはテーブルの花びんを落とし、その上に倒れて気を失ってしまう。意識が戻るとクララはベッドの中に、人形はどこにも見あたらない。「あれは夢だったのかしら……」でも夢ではなかった。クララの腕に、花びんで切った傷あとが。クララは恐る恐るネズミの逃げ込んだ大時計の中へ入って行く。大時計の闇の中には、マウゼリンクス夫人の呪いにかけられた「人形の城」があった。夫人は人形の城の王女マリーを長男の嫁にしようとしたがかなわず、はらいせにマリーを醜いネズミに変え眠らせてしまった。皇帝は呪いを解くための会議を世界中の名士を招いて開くが、妙案もでない。一方、クララはジプシー占いから、呪いを解くための真珠の剣を手に入れる。大好きなフリッツとソックリな近衛隊長のフランツはその剣を持ってネズミ城に襲撃をかける。マリーは元の姿に戻ったが、今度はフリッツが醜いくるみ割り人形に変えられてしまう。救われたマリーは、醜い人形のフリッッに感謝どころか、床に技げすててしまう。哀しみにくれるクララはドロッセルマイヤーによくにたおじさんに、人形に本当の愛が注れたとき呪いは解れると聞く。そこへ、マウゼリンクス夫人の息子のシャルルがネズミ族の仇とくるみ割り人形に迫る。「やめて!かわりに私を……このくるみ割りさんを本当に愛してるの」クララは思わずそう叫ぶ。呪いが解けたフランツを残し、シュヌルルの攻撃を受けたクララは、暗闇の中をどこまでも落ちていく……。クララが目をさますと、花束を抱いたフリッツがそこにいた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- 中村武雄
- 脚本
- 辻信太郎
- 原作
- E・Th・A・ホフマン
- P・I・チャイコフスキー
- 企画
- 辻信太郎
- 清水浩二
- 中村武雄
- 製作
- 辻信太郎
- プロデューサー
- 富岡厚司
- 人形デザイン
- 小室一郎
- 宮本貞雄
- 田沢梨枝子
- 人形製作
- 小室一郎
- 保坂人形工房
- 友永詔三
- 与勇輝
- 設定協力
- 平田敏夫
- 波多正美
- 宮本貞雄
- 撮影
- 大谷文夫
- 杉田安久利
- 高森菱児
- 美術
- 山下宏
- 美術設定
- 鏑木正彌
- 山下宏
- 音楽監督
- 鍋島常敬
- 音楽監修
- 山本直純
- 主題歌
- ビショップ・グイン
- 録音監督
- 林昌平
- 音楽録音
- 伊豫部富治
- 録音
- 安藤精八
- 稲村和己
- 効果音
- 柏原満
- 照明
- 中谷敏清
- 編集
- 小川信夫
- 中村武雄
- 作詞
- 寺山修司
- 作曲
- 若月明人
- 羽田健太郎
- 編曲
- 若月明人
- 羽田健太郎
- 指揮
- 小泉和裕
- 音楽演奏
- 新日本フィルハーモニー交響楽団
- 荘村清志
- 音楽制作
- オズ・ミュージック
- トライアングル
- スチル
- 中山登
- 振り付け
- 清水哲太郎
- アニメーション
- 真賀里文子
- 中村武雄
- 持永只仁
- 台詞修正協力
- 宮崎真由美