赤線飛田遊廓
劇場公開日:1975年5月10日
解説
赤線シリーズ第4作目で、「東の吉原、西の飛田」と並び称された大阪の飛田遊廓を舞台に娼婦の哀感を描く。脚本は「レスビアンの世界 恍惚」の宮下教雄、監督は「新・団地妻 売春グループ13号館」の西村昭五郎、撮影は「女子大生 モーテル歌麿遊び」の山崎善弘がそれぞれ担当。
1975年製作/62分/日本
配給:日活
劇場公開日:1975年5月10日
ストーリー
昭和十三年、大阪・飛田の遊廓・第三寿楽には加代、春代、亀子らの女郎が働いていた。ある日、加代の妹で松島の遊廓で働いていたつや子が、第三寿楽に移ってきた。というのは二人には性悪な母親がいて、娘たちの稼いだ金をあてにしては若い男と遊びまわり、加代が小遣いをいくらでも渡すので、加代は借金だらけ。ついにはそのつけがつや子の所に回ってきたので、怒ったつや子は加代を監視するために飛田までやって来たのだ。つや子が飛田ではじめての客は土建屋で、寝間上手なつや子に土建屋はすっかり魅了される。彼女は、若いうちに金を貯めて赤線を自力で出るつもりだった。遊廓の娼婦たちは定期的に検診を受けねばならない。検診台は真ん中をカーテンで仕切り、医師・新介の方から娼婦の顔が見えない。しかし、新介は下の顔だけで誰だか分るのだ。つや子が足を開くと、彼女を初めて見る新介はあまりの素晴らしさに感嘆する。数日後、加代のところへ母親が金をせびりにやって来たが、つや子の助けもあって、金は渡さなかった。加代には音次というヤクザのヒモがいる。音次は兄貴分の林田が刑務所に入ったのを幸いに林田が可愛がっていた加代を食い物にしているのだ。しかし、林田が近々出てくるという。でも加代は肺病に犯されていた。血を吐いた加代に、音次はこれが最後だと言ってのしかかろうとした。その時、つや子が顔を出し、加代の身代りになろうと言い出し、あり金をはたいた音次は、加代の見ている前で、つや子を抱いた……。