ブルーレイン大阪

劇場公開日:

解説

かつて捨てられたことのある男と再会し、もう一度、その男に賭けようとする水商売の女の姿を描く。脚本は「ピンクのカーテン3」の高田純、監督は「縄と乳房」の小沼勝、撮影は「女帝(1983)」の鈴木耕一がそれぞれ担当。主題歌は、八代亜紀(「ブルーレイン大阪」)。

1983年製作/79分/日本
配給:にっかつ
劇場公開日:1983年7月8日

ストーリー

待子は大阪・北新地のクラブの小ママである。オッチャンというパトロンのいる実姉の伸江が店の大ママなのだが、最近、体の調子が悪く、店は待子が切り盛りしている状況なのだ。そんなことから、待子は妻と死に別れた商社マンの頼野にプロポーズされており、水商売からも足を洗いたいと思っていても、なかなか店を辞めることが出来ない。店が終ると、若い勇夫がいつもバイクで迎えにきており、待子がジーパンのときはベッドをともにして、スカートのときはダメという暗黙の了解がある。ある日、待子が売掛金の回収に出版社に出向くと、そこで、かつて付き合っていたカメラマンの悠司に出会う。悠司は三年前に待子を捨てた男で、背中には彼女に切りつけられた傷がある。彼はサーカスの写真を撮っており、五月というサーカスの女を連れていた。その日から、悠司は店に通いつめる。もう一度、待子と付き合おうという気持ちがあり、待子も動揺していた。嫉妬する五月は、二人の過去を店の中で大声で喋る。勇夫の方も、悠司に激しく対抗意識を燃やし、そんな彼の若さに、待子は苦笑するのだった。その頃、伸江から、「私は子宮を取ってしまったので、オッチャンが待子を囲いたい」と言っていると聞かされ、悠司との交際にためらいのあった待子は踏切りがついた。待子は姉の気持ちは分りながらも、悠司に会うとホテルに入った。その光景を見ていた勇夫と五月は、互いの立場が似ていることから、肉欲をむさぼり合った。待子は、アフリカの祭りの写真を撮りに行くのでついてこないかという悠司の誘いに、まだ迷っている。その時、待子と悠司の関係を知った伸江はショックで倒れてしまい、うわ言で待子にパトロンになるように言う。その言葉に、寂しくなった待子はアフリカ行きを決意する。しかし、悠司は出版社からアフリカの仕事をキャンセルされ、怒り狂い、車で待子に会いに行く途中、勇夫と五月がバイクで車の前に立ちはだかり、悠司はカッとなって転倒させてしまう。重傷の五月が見つめる眼の悲しさに、悠司はその場から離れることが出来ない。待子は雨の降る待ち合わせ場所から立ち上がり、誰も来ない街を歩き始めるのだった。

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